マネジメント

2023年2月22日 (水)

違う階段

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



各企業での企業理念や年度方針。

  年度初めに方針を設定して具体的にスタート。

そして、その方針を受けて、改めて従来から取り組んできている手法を改めて徹底していこうという気風が流れ始めるのが、2月から3月であろうか。

  各企業の店舗運営手法。

各企業とも、目指す企業理念への到達へ向けて、具体的に店舗運営の手法を確立して目指す到達点へ向かう。

  お客様の豊かな暮らしを創造
  お客様の食の不満を解消する
  お客様の食卓での笑顔を引き出す

等々、いろいろな企業理念に向けて、それぞれの階段の上り方が存在し、企業毎にどの階段を上り、どのように企業理念に到達するのかを再度確認し合うのが、年度初めの方針決定であり、そこから再び企業は一丸となって各部門毎に更に具体的な統一項目を定めてスタートさせていくのである。

  先日、あるセミナーに参加した。

今回は、アドバイザー的な役割で参加したため、長時間による講演は無かったが、セミナーの途中途中でのアドバイス的なコメントを求められることが多かった。

  競合対策についてのこと。
  ディスカッションのこと。
  作業スケジュールのこと。
  店舗運営についてのこと。
  人材マルチタスクのこと。

等々、いろいろなテーマに対して、時に振られ、時に短時間の講義をし、時に個別対談となったり(笑)。

  “このような立場でのセミナー参加もいいかも”

そんな風に思えるセミナーであった。逆に言うと、普段はギチギチのテーマに沿って、当方のPowerPointのスライドに沿った講義が3時間から5時間程度組まれるのであるが、今回のようにそれだけ深く突っ込んだテーマではなく、受講生が随時今抱えている課題であり、グループ討議での優先事項であり、競合店視察時の見るべきポイントでありを、課題に応じてコメントを差し出すという役割が、自分なりに楽しめたのかと思う。

そんな中で思ったこと。

  “企業毎に階段の上り方が異なるんだなぁ”

そう思わされたのである。企業団体に属する数十社の企業から数名ずつ参加された今回のセミナーでは、企業毎に目指す地域一番店への道を、企業毎の階段の上り方で駆け上がり、そして目指す到達点へと昇っていくのである。

  今回は一つのマニュアル的な作業スケジュールが提案された。

それに対して、同様の作業スケジュールを作成している企業もあれば、ある程度の精度で作成している企業もあり、また全く作成していない企業もあることを知った。

  “団体が推奨している手法を取り入れていない企業があったのか”

そう思った。が、逆に言えば、その手法を取り入れている企業の方が少数派なのである。今回のセミナーではその手法を推奨する流れでセミナーが進められた。

  よって実践している企業は余裕であっただろう。

しかし、コウモリの目で捉え直せば、実践している企業がマイナーなのである。ということは、実践している企業は、逆に実践していない企業が登る別の階段の存在を知ることが、今回のセミナーの学びになるのではないだろうか、と思うのである。

その手法を選択しない企業が多いということは、多くの企業が別の階段を駆け上がり、そして目標地点へ向かっているのである。

  そこに隠されたメリットとは何か。

それを知ることで、マニュアルを実践している企業は更に多くを学び二つの階段を融合させることが可能なのではないだろうか。

  そんな風に思えるセミナーであった。

だからこそ、違うDNAを持つ者同士が、このようなセミナーで意見交換することに意義があるのであろう。

  それを融合させられたら強くなるだろうなぁ、と思うのである。
  





食品商業3月号が発売されました。
20233    
当方の執筆は以下の通りです。

「店舗視察の実践法」
  首都圏店舗で学ぶべき項目とは。

「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
  一時限目 ~ ファイブマネジメント
  二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
  将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
  地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。



競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 


52週MDマネジメント(2月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメント(2月編)ダイジェストの視聴はこちら
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2023年2月20日 (月)

人時の使い方

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


人時。

  従業員の就業時間を人時という数値で表す。

一日、何人時で作業をして、いくらの売上を挙げるか。

  それによって人時生産性が決定する。

人時生産性が高いということは、従業員一人で一時間あたりの売上金額が高い、という評価になる。

  一般的には生鮮は低くグロサリーは高い。

作業が複雑で手間がかかり、商品化に時間のかかる惣菜部門やベーカリー部門は人時生産性が低く、商品出しのみのグロサリーは人時生産性が高い、という結果に結びつく。

しかし、部門の荒利率となると、手間のかかる惣菜部門やベーカリー部門ほど高く、手間をかけないグロサリー部門ほど低い。

  手間をかけない部門は絶対的な売上を追求する。
  手間をかける部門は絶対的な荒利高を追求する。

そうやって荒利ミックスを図り、店舗全体として利益を創出して、永久的に存在し続け、地域の食のインフラに貢献していくのがこの業界の使命である。

  理屈は上記の通り(笑)。

しかしなかなか理想通りにいかないのが現場であり店舗である。特に人時と売上のアンバランスが部門間で発生するのが常である。

  そこで部門間での人員のやりくりが行われる。

レジから部門に応援が入ったり、逆に部門からレジへの応援も入ったりしながら、お客様に迷惑の掛からない売場とレジの人員の往復が発生する。というより店長主導で意図的に人材の貸し借りが行われるのが常であろうか。

  とは言っても予算通りの人時生産性は難しい。

特に、人員過多の場合はどのようにして人時売上を高めるかは大きな課題となろうか。

  “人員に見合った売上を上げなければ”

そのような焦りも出ていくるものだ。しかし人員過剰を解決するには、早退して頂くか、退職して頂くかしかないであろう。しかし、人材不足の折、そのような対応は出来ない。それではどうするか。

  人員に見合った人時荒利高を高めることである。

要は、荒利率を予算以上にたたき出す工夫をすることであろう。

  人員を単純作業に回す。

という発想から、

  人員を利益創出に回す。

そのような発想に切り換え、人時余剰分を、如何に利益獲得にむけた仕事の仕方に切り換えることである。

  余剰人時を売上増から荒利増に切り換える。

このことによって、単純作業よりも手間をかけて利益高を創出できる商品化に回すことにより、人時荒利高を高めていくという視点で人材育成であり人材活用を進めていく事で、より商品価値の高い売場構成に出来るであろうし、そこから競争力のある部門であり店舗へ成長させていくことが可能となる。

  特に製造部門は上記の視点が重要となる。






食品商業3月号が発売されました。
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2023年2月11日 (土)

職人を活かす

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


先日のカンブリア宮殿。

  相模屋食料社長「鳥越淳司」氏を取り上げていた。

久しぶりに、経営者の対する感動を覚えたのである。

  豆腐屋を年商300億のメーカーへ。

冒頭で、相模屋の製造する豆腐が都内スーパーで販売されるシーンが映し出された。

  うに味の豆腐。

従来では考えられない商品化である。他にも「ナチュラルとうふ・チョコレート味」だ。

  デザート代わりに楽しめるチョコ味の豆腐。

どうだろうか(笑)。従来の豆腐の上に葱と生姜を乗せて頂く和の風情満載の豆腐ではない。

  まさにスィーツなのである。

今、洋日配での伸び率№1のスィーツという分野。そこに豆腐業界が飛び込んできたのである。

  まさに革命であろうか。

そんな大胆な発想が出来るのは、まるで異なる業界から飛び込んできた方なのだろうなぁ~と思った。

  この会社に入社当時は午前1時から工場で豆腐作りから入った。

以前は雪印で働き、そこで食中毒事件が発生し、そこでの後悔が彼を現場からのたたき上げへと変えさせた。

  現場を知らない営業マンにはなりたくない。

そこで、豆腐作りの本質を学び、そこから製造して販売することの喜びを学ぶのである。

  だから撮影時はいつも現場の作業服姿で登場する。

そうやって現場の技術に自信を持ち、各企業が持つ現場の職人技を絶やさないという方向で商品化を進め、他企業が絶対にマネの出来ない技術を擁した商品化を可能にさせたのである。

  そして現場からも絶大な信頼を得ることが出来た。

全国各地にある豆腐製造メーカーと協力し、そこの企業の製造技術を活かした商品で差別化を図り、現場の職人のモチベーションを落とさずに活気を取り戻させるのである。

彼は言った。
「業績悪化企業はどこも経営ベースの数値であり売上であり生産性の資料は豊富に提出するが、商品に関する資料を提出する企業は無い。」

  どの企業にも黄金時代が存在していた。

そしてそんな時代には、おそらく生産性とか営業利益とかの数値を現場の職人達は知らずに、その企業で豆腐職人として働き、満足のいく美味しい豆腐を精魂込めて製造することに仕事のやりがいを覚え、企業の盛隆に貢献してきたのである。

  しかしいつしか経営悪化してコスト意識が強くなった。

だから、勝てる商品=原価安の商品へと考え方が変遷し、そこから現場のモチベーションが低下して縮小均衡に陥っていく、というパターン。それが、彼が見てきた従来の豆腐メーカーの衰退の道程であったという。

  「安さは正義ではない」。

それが今、彼が辿り着いた心境であるという。

  従来は販売する小売業に寄り添った経営を目指していた。

しかし、現場の職人の豆腐にたいするこだわりや愛情を感じた時に、その考え方を変えたという。そして提携する豆腐工場の強みを活かした商品化に踏み切り、以前に一度退職していた職人を再び頭を下げて呼び寄せ、技術屋集団として新たな手作りの商品化を行った。

  それが京都の老舗販売店で人気の商品に育成されていく。

豆腐職人の腕を途切れさせたくない。そんな想いと安さを正義とせず、美味しさを正義と捉え直し、豆腐という多様性を追求していくことにしたのである。

  年末に向けての焼き豆腐の製造場面。

鳥越社長が現場の作業服姿で、従業員に気合を入れる。そこに現場の職人達が手を挙げて応えて年末の恒例行事に入る。

  手作業での焼き豆腐の製造。

そこには、企業の役員も混じっての製品化である。我々は当たり前に「焼き豆腐」を売場で販売しているが、現実は、手作業による非効率な商品化から敬遠する企業が多いという。

  そこに相模屋は手作りのこだわりと企業挙げての団結心で応える。

現場の職人達が、どんどん現場から退任したり退職したりして、その後を受け継ぐ者たちが少なくなっていく。

  我々生鮮小売業も同様である。

なんとか、そんな技術や調理の腕を持つ職人の技を受け継ぐ従業員が、誇りをもってそして安定した生活が出来る基盤を作れないかと想うのである。
  




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2023年1月30日 (月)

全ては繋がる

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


この業界に入社したてのころはよく想った。

  “なぜみんなバラバラな事を言うんだろう”

直属の上司は

  「早く商品を出せ」という。

更にその上の店長は

  「売れる商品を作れ」という。

更にその上のエリアマネージャーは

  「商品の価値で売れ」という。

とてもとても、新入社員の私には、何を言っているのか全く見えなかった。

  当然である。

まだ、そのような知識もなく、知恵もなく、経験もないのであるから。しかし、言われたことを一つ一つ追求していくとい、繋がっていく事が見えてくるようになってきた。

  やはりそれには5年ほど経過しなければならなかった。

そうして、ようやく繋がりかけた頃に部門チーフという役職に就くことになる。
そうして、また上司の言うことがバラバラになってきた。

直属の店長は

  「売上を上げろ」という

その上のエリアマネージャーは

  「利益を上げろ」という

更に営業部長は

  「生産性を上げろ」という

マネジメントという領域で話題になる課題が、それぞれの立場の方の要求が全て異なるのである。

  これもまた3年ほどの経験から見えてくるのである。

担当者の頃は5年掛かってようやく見えてきた全体像だが、今回は3年の短いスパンで見えてきたのである。

  “なんとなく繋がりが見えてきたかな”

そんな風に思えてきた。
そして、更にその上の店長という職位になった。

直属のエリアマネージャー

  「競合店に果実で負けているぞ」という。

営業部長は

  「競合店に品揃えで負けているぞ」という。

社長は

  「競合店に接客で負けているぞ」という。

同じ部門での指摘事項に対しては、計8年で見えてきたが、店長という職位となると、その指摘事項に対する繋がりが、8年ほどかかってしまった。

  マネジメントの領域が広がると一気に複雑な糸が絡んでくる。

しかし、店長として5年ほど経過すると、それらの意図が一気にほぐれてくるのがわかるのである。

  “全ての意図は全てに絡み合いながらほぐれていくんだ”

そう理解できるようになってきたのである。

  一つ一つの意図は堅く結ばれている。

ように見えるのであるが、それは経験と実践から、いろいろな糸が複雑に絡み合っているだけで、決してきつく結ばれているのではないことが見えてきたのである。

  “”っちを緩めてあっちを緩めると意外にほどけるな”

そんな感じで、徐々に一つ一つの繋がりが何で絡んでいるのかが見えてくると、意外に簡単に全ての糸が一気にほどけていくのが分かったのである。

  “全ては繋がっていたんだ”

そう、全ての糸はいろいろなところで絡み合いながら、複雑な模様を描いているのであるが、同時並行的に全ての課題に対して改善策を施していけば、ある改善が他の課題に対しての糸をほぐし、その糸が別のからまりを緩めてくれるのである。

  課題改善の数をこなすことから見えてくる因果関係。

これを理解していくなかで、この業界の課題とは全てに繋がっていることが見えてくる。

  違い立場の人が違う視点で見ているだけなのだ。

自分の視点だけでなく、違う視点で見える情報の重要性。

  それに近づくには店長という経験は重要であろう。






食品商業2月号が発売されました。
20232 
当方の執筆は以下の通りです。
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2023年1月27日 (金)

5類へ向けて

皆さん、こんにちは。
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先日、政府からのコロナ感染に関する見直しの声明があった。

  新型コロナ感染症を2類から5類へ。

新型コロナ感染症が発生して約3年。ようやくそのコロナ禍が終息を迎えようとしている。

  ・・・のかなぁ?。

2類から5類に分類が移行しただけでは、即終息とはならないであろう。

  逆に混乱を招くリスクも生まれるであろう。

コロナ感染に関しては、この3年間でいろいろな情報と事実が見えてきた。

  そしてそれに対する一人一人の認識も異なるようになった。

何もわからない2020年は、とにかく全ての接触を断ち、不要な外出を避け、とにかく家中に籠もったが、徐々にこの感染症に対する情報と事実、そしてワクチン接種による重症化の低減等が、一人一人の新型コロナ感染症にたいする認識を変えてきた。

  室内でもマスクなどしなくても大丈夫。
  いやいや散歩でもマスク着用は必須だ。

そして、我々小売業界においても、このテーマは非常に重要な課題となるのではないだろうか。

  従来は接客業としてマスク着用はどうか?。

という営業面でのあり方から、マスクという予防法が疑問視されてきたが、今後は、

  「今後は接客業としてマスク着用は当然だ!。」

との声が、逆に顧客から寄せられる環境の変化が起こるのではないだろうか。と同時に、

  「同じ人間として感染リスクに対する安全確保の権利よ。」

という従業員からの声に対しても真摯に応える姿勢も持たなければならない時代となろう。
おそらく、当面は政府からのマスク着用の解除が発せられても、この業界は世間の視線を感じながらその判断をすると思われる。

  但し当面は業界問わずマスク着用には肯定的なスタンスであろう。

現在でも、政府は外でのマスク着用は不要と解しているが、日本人のほとんどは未だにマスク着用する方がほとんどではないだろうか。

  自分の為でもあり他人の為でもある。

そのような倫理観を持つのが日本人なのである。2類から5類に移行したからと言って、急に人々の習慣が変わるとは思えない。この二年間の生活習慣の定着は非常に大きなものである。

  しかし我々の血はぬぐえない。

そんな人間の進化の連続の中で身に付けた、人間本来の本能は再び未来に向かって進化を続けるであろう。

  その方向を見据えながら当面のこの業界の流れはどうなるのか。

我々は、常に世の中の変化と共に商売の仕方を変えてきたし、品揃えも変えてきた。

  そうやって、この業界で進化してきたのである。

マスクをしなくても、コロナやその他の感染症へのリスクが少なくなったという実証が進むにつれて、マスク付着用へと進んでいくのだろう。

  個人的には早くそうなって欲しいと願うのである。

そして以前のように、リアルに膝突き合わせて、素顔で語り合える時代が今年中に到来することを願うのである。






食品商業2月号が発売されました。
20232 
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2022年12月19日 (月)

異業種の働き方

皆さん、こんにちは。
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コンサル業務に就くようになってから、いろいろな方とのお付き合いが増えた。

  従来は小売業界の関係者が主だった。

しかし、コンサル業となると、食品小売業界やスーパーマーケット業界の方とのお付き合いも当然ではあるが、出版業界の方やシステム関連の方、更には製造業やチラシ関連の方、そしてイベント業界の方々とのお付き合いも増えてきた。

  先日ある異業種の方と三日間行動を共にした。

システム関連の方であるが、彼も私と同様に出張という働き方であったのだが、一日の過ごし方が全く異なるのである。

  私は自宅で資料作りをしてパソコンに保存して出張に入る。

当然、移動中はパソコンを開くことも、資料を確認することもない。それはコンサル先でのセミナーで使用するものであるから、今更それを修正したり閲覧するということは無い。

  ただボケっと外の景色を眺めているだけである(笑)。

しかし同じ電車や新幹線に乗り合わせても、彼はすぐさまパソコンを開き、なにかを確認したりキーボードをたたき始めるのである。

  要は移動中でも仕事をしているのである。

私のようにだたボケっと外を眺めていたり、物思いにふけっている様子は全くない。常に頭の中にはいろいろな業務が存在し、そして頭で整理したりパソコンでそれを整理したり、またはメールに対応したり電話で会話したり、常に仕事をしているのである。

  “他業界の方の出張時の仕事ぶり”の違いを感じたのである。

私などは、知らない土地に来たら、電車内では常に降りる駅や時間を気にして、仕事どころではない。またそれほど切羽詰まった時間との戦いもほとんどない。

  まして移動中にパソコンを開くと酔うタイプ(笑)。

よってなおさらパソコン等を開く気分でもないのであるが、彼の場合はその逆の行動である。
同様に、空港や駅構内でパソコンを開いて仕事をしたりリモートミーティングをしたりしている他業種の方も多い。

  最近はスマホにイヤホンを差し込んで会話している方も多い。

隣に誰もいないのに一人で話続ける方を見ると、ちょっと違和感を感じてしまうのは、年齢的なギャップであろうか。それともそれが当たり前(特に都心では)の就業形態なのであろうか。

  だから空港内の電源のある机はほぼ満席状態である。

そしていずれも彼らが手にするパソコンはコンパクトである。中にはタブレット+簡易キーボードの方も多い。

  “キャリーバックが軽くていいなぁ~”

私なぞ、未だに2キロもあるMacbookproである。それをキャリーバックから取り出すだけで疲弊してします(笑)。私と行動を共にした彼もいかにも軽量のパソコンで常に出し入れしながら軽快にキーボードを打つ姿は、どこでも即オフィスという空気である。

  “これが現代の働き方かぁ~”

同業者との行動ではこのような光景は見られない。同業者とは常に売場の話であり、ボケっと外を眺めていたり、寝ていたり(笑)。

  同業者との行動では常に同じ時間軸で回っているのである。

しかし、異業種の方との行動では、同じ時間軸で回ることは無い。

  私も「どこでもオフィス」に転換出来る脳が欲しいものである。




PS
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  7月21日開催「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  6月22日開催「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  5月18日開催「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  4月20日開催「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 


52週MDマネジメント(1月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

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  52週MDマネジメントセミナー(12月編)ダイジェストの視聴はこちら
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  52週MDマネジメントセミナー(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメントセミナー(9月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメントセミナー(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメントセミナー(7月編)ダイジェストの視聴はこちら



食品商業1月号が発売されました。
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2022年12月16日 (金)

ハードルを下げる

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


昨日は今月発売の食品商業1月号の記事内容であった。

  今日も波多野氏の言葉を引用した。

パートさんを巻き込むために、コトPOPやエンド作り、そして販売計画立案等の権限移譲を積極的に行ってきた波多野氏であるが、その初期段階で重視したのが、ハードルを下げて飛び越えやすく設定してから迎え入れたという部分。

  だから初めが肝心であるという。

得てして組織とは、初めにマニュアル等を導入して、全ての基本を学んだ次の段階から、このマニュアル通りの高いハードルを用意して、そこを飛び越えさせようとするのであるが、その逆を勧めたということである。

  まずはやってみる。

そのスタンスである。まずはやってみるというスタンスは、やってみようという意欲を持たせるということであり、その意欲は自分でもできそうだという安心感によるものである。

  そして敢えて失敗させてみるというスタンス。

人間は、失敗から大いに学ぶもの。

  特にパートさんはその傾向が強い。

そしてなにより、パートさん一人の失敗でお店がいくら欠損するのかという問い。

  たかだか一万円の欠損なら経験によるメリットの方がはるかに大きい。

だからこそ、ハードルを低くして、だれでもがちょっとしたジャンプで飛び越えられる高さに設定して、どんどんハードルを越えてみようと思わせることが重要なのだ。

  私もハードルの話をする(笑)。

第一から第四のハードルを用意して、売上を分解しながらそのハードルを高めていき、最終的にはリピーターを増やしていき、客数増を図っていくという構想。

  第一のハードル ~ 売場に立ち止まってもらうこと
  第二のハードル ~ 次に購入して頂く為の売場作り
  第三のハードル ~ 更に購入品の単価アップを図る
  第四のハードル ~ 最後はリピーター作りへの施策

この四つのハードルにて、一つの売場作りを構想していくという考え方である。

  まずは第一のハードルはお客様に立ち止まって頂けること。

簡単である。

  しかしそれは奥が深い。

奥は深いが、飛び越えやすいという感覚が重要だ。そして分かりやすい。お客様が自分が作った売場に立ち止まるということは、データでは認識できないが、リアルにその売場にいればわかることである。

  だから第一のハードルはリアルな現場でしか認識できないのである。

そして、立ち止まるところから数値が動き始めていくのである。お客様が立ち止まらなかったら、その売場の商品は売れないということである。だから、売る為にまずはお客様がその売場その商品の前で立ち止まることが何よりも重要なのである。

  それを分かりやすく第一のハードルに例えたのだ。

そして物語はそこから始まるのである。だから導入部分の初めが肝心なのであり、そこを起点に商売がスタートするのである。

  立ち止まったお客様が次にどう進んでいくのか。

そう考えると、第二のハードルの高さが見えてくるのである。立ち止まらないところから第二のハードルは非常に高いが、逆に立ち止まったお客様が第二のハードルを感じる高さは意外に低い。

  そう考えると第一のハードルの設定が非常に重要であることがわかる。

何事も、初めのハードルという導入段階の入口をどこに設定するか。そこから全ての物語は始まるのである。



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2022年12月14日 (水)

リーダー交代のリスク

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



社長が、部長が、店長が、チーフが、

  人事異動等で交代する。

魚の目、鳥の目、虫の目で捉えた場合、企業としてチャンスでもありピンチでもある。

  そこにも現場の虫の目が大きな役割を果たすことになろう。

いろいろな理由で人事異動が発令される。

  トップが交代する場合。

そこにはいろいろな理由が存在するであろう。親父から息子への世代交代という場合もあろうし、予定年数が経過して予定通りの社長交代もあろう。更には業績不振により責任を取っての交代もあろうか。更にはM&Aによって強制的にトップ交代という事態も近年は多くなってきているかもしれない。

  特に後半の事由によるトップ交代ほどリスクが伴うであろう。

魚の目の視点でトップ交代を見ると、従来からの流れが大きく変わるということである。

  以前のトップの考えから具体策までを理解した組織体系。

これが、大きな転換を迎えるわけであるから、新たなトップの意向、思考を理解した側近、幹部、そしてそこから下される具体策が現場で機能するまでには、いろいろなトラブルが予想されるからである。

  それが成功もすれば失敗もあり得るのが組織である。

トップ交代だけとらえてもそうであるから、幹部や部長の交代、そして現場の店長の交代においても同様のリスクを伴うことになるのである。

  新任のリーダーの意気込み。

それは得てして前職者への批判であり反発であり、そして否定につながる場合が多い。

  前任者の施策を否定して新たな施策に路線変更する。

前任者の業績不振による人事異動であれば尚更であろうか。

  これが現場の混乱の基になるのである。

要は、どのような改革・改善であろうと、必ず現場の混乱は付きまとうもの。そしてそこから雨が降って、地が固まるかどうかも新任リーダーの行動次第である。

  得てして新任リーダーは変えたがるものだ(笑)。

私も自分自身を振り返ってみても、そのような行動をしていたかもしれない。そして人事異動の赴任前から新天地へ赴き、部門チーフとひな祭りの打合せをしたり、具体的な発注に関してはパートさんと打ち合わせをしたり。

  大きな転換を図る時ほど現場との関わりが重要となる。

そして現場の納得と理解が、その後の変革をサポートしてくれるのである。

  新任にリーダーほど初めが肝心。

そして、その初めほど、現場、末端を重視した行動を伴わなければならない。

  年越し後はそんな人事へ組織の話題は大きく転換するもの。

企業の人事は既に来期に構想に入っているであろう。

  現場もそのような心持ちで新年度を迎える必要があろう。





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2022年12月10日 (土)

作業改善の第一歩

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



この業界での作業改善。

  店舗で取り組む重要な課題。

ここにきていろいろなコストが高騰していく中、従業員の行動の無駄な作業を見直し、改善していこうとする作業改善は永遠に続く行為ではないだろうか。

  当然に売れる売場の改善も同時並行的に取り組む課題ではあるが。

あくまでも、作業改善は売れる売場作りと同時並行的に進めて改善を図り、売れる売場と逆行するような改善策では何の意味もないことを理解することが重要となる。

それを理解した上での作業改善だからこそ、大きな意味を持つのであるし、逆に言うと、売れる売場作りとコスト(時間)をかけない売場作りが共存できる方向へ進めることが可能なのである。

それでは、具体的に食品スーパーの視点で捉えた「作業のムダ」とはいったいどこからスタートすべきなのだろうか。

  それは「歩かせない」という視点である。

歩くスピードも重要であるが、もはや歩くスピードよりも歩かせないという視点で作業を構築し直すことが求められる時代となってきた。

  “歩かなかったら仕事にならないよてっちゃん!”

「歩かせない」と表現すると、声を大にして詰め寄る方が多いであろうか(笑)
。しかし、歩かせないというテーマでの作業改善は昔から言われていたことではある。

  しかし未だに歩かせることを当たり前としている企業が多い。

例えば、発注をするのにわざわざ事務所に行ってパソコンに向かってデータを打ったり、ファックスを流したり、昨日のデータを見たり、という行為である。

  いずれも部門毎にパソコンやタブレットを配布すればいいだけのこと。

更に例えば、わざわざ売場に行って製造数や品出し数をチェックして戻ってきて、各自に渡す手法を取る企業も多いであろう。

  売場チェック用のカメラを設置すれば各自作業場から把握可能となる。

もっと言うと、作業場内でまな板に向かって作業する人も、一人一人が各々に冷蔵庫から調理用の素材を取り出して、調理してまた戻す。

  主任が一手に引き受ければ包丁を握る時間が飛躍的に伸びるであろう。

作業従事者を歩かせない、という視点で全ての作業を見ていけば、かなり大きな作業改善となっていくであろうし、一人一人の作業効率が飛躍的に拡大していくに違いない。

  但し売場での接客という点と相反することへの対応も必須であるが。

おそらく、上記のような点は企業毎に大きな隔たりがあるのかと思われる。

  作業重視の企業もあれば売場重視の企業もある。

どちらを優先させるかは、その企業のDNAを決めるのであるが、結局は商品が回転するから作業が発生する、という本質を理解して、売れる売場とそれを回転させる作業の歯車の一致が最重要課題となることは間違いない。

  



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2022年12月 7日 (水)

親近感を磨く

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



ファイブマネジメント。

  当方が提唱する店舗リーダー向けのマネジメント領域。

鮮度感、季節感、安さ感、安定感、そして親近感の五つのお客様の感度を店舗が磨きこみを図り、競合店以上にお客様の支持を得ることで安定した集客力を得ていくという思考である。

  一番最後が親近感。

親近感を磨くということは、どういうことであろうか。

  「私のお店」。

という感覚をお客様に感じて頂く事である。

  特に近隣のお客様には必須の条件が親近感である。

いつもの従業員がいて、いつもの商品があって、いつものサービスで、いつもの時間に、いつもの店内レイアウトで、いつ行っても充実した品揃え。

  そしてこのイベントに必ず品揃えしてあるあの商品。

普段であれ、イベントや催事であれ、目的を持った商品が確実に品揃えされているお店。

  そしてそれが「リアル店舗」の強みなのである。

そう、リアルに強いということは、お客様にとっての親近感があるかどうかという点である。

  そこには必ず固有名詞が付いて回るのである。

固有名詞とは、リアルな名前であり個人であり、その人間関係である。

  レジ担当者がリアルにお客様の名前で呼びかける接客。
  青果担当者がリアルに美味しい果実の選び方を教える。
  鮮魚担当者がリアルにこの魚の美味しい食べ方を説明。
  精肉担当者がリアルに部位毎の美味しい食べ方を説明。

それも、いつものお客様といつもの担当者との人間関係による会話のやり取りがそこにはある。

  固有名詞とはお客様の名前によるやり取りを重視すること。

そのようなお客様にとって、そのお店の選択基準は「安さ」とか「品揃え」とかではなく、私に一番いい商品を提案してくれる信頼できる従業員がいるということなのである。

  その親近感がリアル店舗の一番の強みとなっていくであろう。

だから、今からその親近感を磨いていくという意識を持つことがまずは重要なのである。

  それを具体的に次年度の課題として実践すること。

そのような親近感に対しての具体的な取り組みを実践し、それが競合店と比較してどう評価し、結果してその評価がどう具体的に客数増や売上増に繋がっているのかを検証すること。

  それが次年度以降の課題としなければならない。





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