モチベーション

2023年3月13日 (月)

マスク着用という日常

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



今日は3月13日。

  本日よりマスク着用が個人の判断に任せられる。

新型コロナ対策としてのマスクの着用について、政府は3月13日から屋内・屋外を問わず「着用するかどうかは個人の判断が基本となる」としたのである。

  その初日が本日となる。

事前にテレビ等では二週間前ぐらいからその話題に対して、街の反応とか、企業側の対応、そして医療関係者等のコメント等を報道していた。

  そのスタートが本日となる。

思えば、長い長いコロナ禍の中でのマスク着用という日常であった。

  それが一気に解消されるのか?。

と、本気でそう思っている日本人は皆無ではないだろうか。いやおそらく都市部の若年層はマスクを外して外出する方も出てくるであろう。

  しかしそれは例外であろう。

誰もが、こんな息苦しいマスクなど早く外したい、とは思っている。特に外で働く方達は一日中マスク着用の中で生活しているのである。そしてちょっとでも走ったり、急いだりするとマスクが邪魔になって息苦しさを感じるのであるが、それでも感染リスクを考慮して、否応なく着用してきたのである。

  それがまさか3年も続くとは思ってもみなかった。

それが、政府方針で解除された、という現実に対して、どれほどの日本人がマスクを外して行動するかと言えば、当面は周囲の状況を観察するであろうし、その後の感染状況に応じて徐々に行動が変わっていくのであろうと思う。

  特に接客業であるサービス業は当面従来を維持するであろう。

かって3年前に「マスク論争」なるものがあった。

  2019年12月26日の「毎日更新宣言」
  
そして

  2019年12月31日の「毎日更新宣言」

いずれも、このブログにリンクを貼っている結城先生のブログの記事である。その時の内容は、大手GMSが接客上において基本的にはマスク着用しないで実践するという方針を出したことが発端であった。

  そこからいろいろな視点からの意見が飛び交った。

私も、当時店長として就業していた一企業人として、ブログへのコメントをアップしたのを思い出したのである。

  その翌年の2020年2月からのコロナ禍。

これによって、マスク着用という常識は一変した。

  小売業ほどマスク着用義務へと一変した。

もちろん、コロン禍による環境への対応である。あれから丸3年。サービス業に従事する者たちは、個人の判断をどう解釈するであろうか。逆に企業側はどう判断し、どう指導するであろうか。

  私は逆にこのことを観察したいと思っている。

おそらく、従来の接客業という枠にとらわれている企業ほど、従業員のマスク着用を当面は周囲の状況を見据えながら維持するであろう。
逆に、新進気鋭の企業ほど、若手従業員が多い企業でもあり、その若手従業員の判断にゆだねる企業としての判断を持って対応するであろう。

  そんな風に思っている。

それだけ、新進気鋭の企業はお客様にどう思われようかという視点以上、働く従業員が自分の判断で自己責任を前提としながらも積極的に新たな環境を自らの意志と行動で作り出してほしいという視点を重視するのではないだろうか思うのである。

  これは環境の変化である。

そして環境の変化の時ほど、スピードある判断と行動によって、ピンチをチャンスに変えていけるのであり、そこの大きな格差が生じる時なのである。

  こんな時ほど斬新な判断と行動が明暗を分ける。

スピードある行動。そんな視点でこの状況を見据えてみたいと思うのである。






食品商業4月号が発売されました。
20234
当方の執筆は以下の通りです。

1.「ヤオコー宇都宮初出店」
    ヤオコーとヨークベニマルの戦い

2.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義



競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 


52週MDマネジメント(3月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメント(3月編)ダイジェストの視聴はこちら
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2023年3月11日 (土)

始まりは「意識」

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


全ては「意識」から始まる。

  始まりは「意識」。

今日のテーマである「意識」。人間の行動は全て脳が「意識」することで、その脳から全ての行動が具体化されていくのである。

  そして「行動」に移って初めて周囲に認識されるのである。

その為には、昨日の「見えることの重要性」を再度理解し、見えることが共有され、そこから組織の一人一人が具体的に自らの意識へと連動されていくことが、組織内の個人個人の意識を作り、そして個人個人の行動に反映され、それが周囲の認識、お客様の認識へと繋がり、スピードを以って結果へと連動していくのである。

  全ては「意識」から始まるのである。

その意識を、単なるルーティンとしての意識から、改善とか効果とか、更には改革へと繋がるような意識に昇華していくことが、人間本来の姿なのではないだろうか。

  そのような意識の昇華が人間の進化を生んできた。

その末裔が我々なのである。よって、意識の昇華から生まれた新しい行動が利便性を生み、それが見える化によって周囲に伝達し、一つの成功事例として整理されマニュアル化されて、周囲へ広まっていく。

  しかしそこからまた意識の昇華による進化が始まる。

その連続で、我々業界も進化してきたのである。

  結果としての現在のSMの存在と役割。

そのような経緯からの現在のこの業界ではあるが、それでは我々個人が意識することとは何なのだろうか。今まで語ったような大それたことを一人一人が意識することかといえば、そうでもありそうでもない。

  もっと普段のルーティンを意識することも重要。

ルーティンである毎日の基本の繰り返しの精度を高める為に、何を意識し行動に結び付けるのか。その為には、成功というあるべき姿がしっかりと見えている化が重要なのである。

  成功が見えるからそこに意識が集中するのである。

成功が見えない、到達する頂きが見えない、目的が見えないから、そこに到達するという行動に至らないのであり、それは意識の問題である。

  成功の見える化。
  実現への意識化。
  
その意識の強さが、更なる成功への鍵となるのである。

  如何にしたら強い「意識」が持てるのか?。

それは確固たる目的に到達するという意識であると私は想う。毎日のルーティンにしても、そのルーティンを実践するということの裏側には必ず目的が存在するのである。

  その目的とは何ぞや?。

目的が明確に見える化されており、その効果も見える化されているからこそ、実践する人間も強い意識を持つことが出来るのである。

  実践することで最終到達点に近づくという信念。

これらがお互いに交差しあって、強い意識となるのである。
  




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1.「ヤオコー宇都宮初出店」
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   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
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2023年2月23日 (木)

最終到達点を知る

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


目標を持つ。

  何事においても重要なことである。

人生の目標、仕事での目標、家庭内での目標、趣味における目標等、人間は目標があるからこそ現時点からの成長であり行動が伴われていくのである。

  そして目標には必ず目的がある。

高い目標を掲げるからには、その目標に到達した段階で解決されるべき目的が存在するからである。

  要は目的を達成する為に高い目標を掲げるのである。

目標とは、〇〇が出来るようになる、とか、〇〇の数値を達成する、とか、〇〇を実現する、とか。
目的とは、目標達成の結果、〇〇が出来るようにする、とか、〇〇の数値を達成させる、とか、〇〇を実現させる、とか。

  目的を達成させる為に目標を掲げる。

目標と目的とはそのような関係なのであろう。

  目標と目的とは常に連続して現れる関係性なのである。

ある目的を達成する為に、実践する目標を決める。その目標を掲げて実践できるようになった暁に、ある目的が達成された。その目的が達成された段階で、次の目的を目指して、新たな目標が掲げられる。

  その連続性が目標と目的なのである。

目標には必ず、目標に到達した段階における目的(何のために、目標に到達するのか)が必ず存在するし、その目的が明確に存在し、個人としてまたは組織としてその目的が認識されているから、その階段の上り方としての目標に到達しようと努力できるのである。

  あるセミナーで「人材のマルチ化」が議題となった。

人材不足が課題となる小売業界であるが、店舗毎に、部門別人時生産性にギャップが生じ、当初は適切な人員配置がされていたが、退職や売上の増減によって、徐々に適正な人時生産性が崩れていくもの。

  極端に少ない人時の部門。
  極端に少ない人時の時間。

部門別に、時間帯別に、必要人時に対して、店舗としてどう対応するのか。
 
  これはまさに店長の采配一つであろう。

その為に、部門別に一日の時間帯別の作業割当表の作成によって、自部門の時間帯別に充足している時間、不足している時間が明確になり、それを出社した店長が全部門把握して、部門間の人員の再配置を指示するのである。

  時間帯別人員の過不足把握の為の作業割当表。

しかし、作業割当表の作成は、本当に部門間の人員再配置の為に作成するのであろうか。

  作業割当表の作成の本来の目的とは?。

再度、この問題を深掘りする必要がある。確かに、作業割当表は部門長であり店長が、その部門の一日の人員と品出し、製造の時間帯別に必要な時間に必要な人員が配置(シフト)されているかを見える化して、確認する為に作成されるのであるが、そこから先の到達点を部門長も店長も目的を持って取り組むことが重要なのである。

  作業割当表の最終到達点。

それは、自部門のだれもが、どの役割をもこなせるようになる為の見える化なのである。

  その到達点に達した段階で全ての課題が解決するのである。

全ての課題とは、

  人時生産性が高まる。
  部門売上が上昇する。
  時間帯別売場の安定。
  良好なチームワーク。

小売業が課題とする、上記の項目が、部門内の人材のマルチ化によって全て解決するのである。

  その目的があるからこそ作業割当表で見える化するという目標に向かうのである。

最終到達点とは、本来の課題を解決させるという目的であり、その階段の途中途中に目標が設定され、掲げられた目標に到達した段階で次の目標が掲げられる。

  それは最終的には全ての課題が解決されるという最終到達点としての目的の為に。

最終到達点、それは皆さん自身がその目標の奥に何を目的とするかによって異なっていくであろう。






食品商業3月号が発売されました。
20233    
当方の執筆は以下の通りです。

「店舗視察の実践法」
  首都圏店舗で学ぶべき項目とは。

「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
  一時限目 ~ ファイブマネジメント
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今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



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AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
  将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
  地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。



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2023年1月23日 (月)

探求心

皆さん、こんにちは。
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コンサルをしていて一番気を遣うこと。

  それは従業員のやる気。

いくら企業に合ったセミナーや講義をしても、現場の従業員のやる気にスイッチが入らない限り、売場は変わらず業績も変わらない。

  但し、知識だけは増えていく。

知識が増えるということは、本当にその企業にとって、本人にとっていいことなのだろうかと思う。

  一番重要なのはやる気からの意志の入った行動である。

単なる行動ではない、その講義を意味を理解しての行動が重要なのである。でなければやらされ感たっぷりの行動となり、それは維持継続されないのは明らかである。

  その根底のあるのがやる気のスイッチである。

そのスイッチも、受講生の腑に落ちて、そこから本当に行動に移した場合には、必ず結果が伴うものだ。

  タイムラグこそあれ結果は必ず後から付いてくる。

それが、講義が腑に落ちて、行動に移され、それが継続されることで、タイムラグを伴いながらも必ず結果は後から付いてくるものである。

  それがこの世の原理原則ではないだろうか。

だから、努力とは難しくもあり、それを経験してきている人間は必ず継続することの大切さを語るのである。

  セミナーで受講生のやる気のスイッチを入れる。

コンサルにとって、この部分がスタート段階では重要な課題となるのではないだろうか。このスイッチが入るか入らないかで、その後の結果に繋がるスピードが全く異なってくるからである。

  それだけスタート段階でのスピードは重要なのである。

かといって、第一回目の講義でコンサルが重点を置くべきところはどこなのであろう。

  強烈なインパクト?。

いや違う。

  それは「共感」である。

これも曖昧な表現と思われるかもしれないが、そこに現場視点での捉え方と表現の仕方を使えば、現場の従業員は必ず共感してくれるものである。

  そのちょっとした共感なのである。

人間とは、そのちょっとした共感によって、心が共鳴する。そして、その共鳴が感情を揺さぶり、いずれ知らぬ間にスイッチが入るのである。

  そのスイッチとは不思議なものである。

自分の意志とは裏腹に、脳が探求心を燃やすのである。

  “確かにそうだよな”
  “ならやってみよう”

そのような探求心を燃やすのが、セミナーでの共感からくる心の振動であり、知らず知らずに自ら行動を起こしていく。

  それがきっかけとなり前に進んでいく。

ある一つの共感が、脳の探求心のスイッチを入れ、そしてそのスイッチが他の探求心のスイッチを入れていくのである。

  “あいつ変わったなぁ”

そのスイッチの連鎖が、上記のような周囲の人間を感嘆させるほどに前向きの行動にさせるのである。

  そこから本格的なコンサル活動がスタートする。






食品商業2月号が発売されました。
20232 
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2023年1月19日 (木)

部門の販売力

皆さん、こんにちは。
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先日、送り込みの考察を記した。

  商品力と販売力。

そして、

  仕入力と販売力。

高い商品力とそれに伴う仕入れ力があって初めて、高い販売力が意味を成す。

  仕入力と販売力はクルマの両輪。

商品があるから高い販売力が売上を作るし、高い商品力があるから販売力を後押しする。

  売上 = 商品力 × 販売力

どちらかというと、商品部のバイヤーに商品力という使命を負わせて、商品力の強化を求められるが、商品力とは前述の通りに一品一品の商品力だけではなく、その商品力のある自社の商品を販売力の応じて仕入れる行為でもある。

  販売力のある担当者が仕入れ金額昨年比100%だったら

結果として売上も100%で留まるのである。よって、販売力とはその販売力に応じた、それ以上の仕入れ力が必要となる。

  その仕入れ力を後押しするのが送り込みということだ。

そして今日は、部門の販売力について。

  競合対策を打って客数を獲得する。

しかし、客数の獲得だけでは有効な売上高を高めることは出来ない。

  売上 = 客数 × 一人当たりの点数 × 一品単価

この掛け算として、上記の客数、点数、単価、のそれぞれを如何に売場造りにおいてお客様に表現されているか。

  現場はこの公式を如何に売場に反映出来るか。

これだけのことだと、私は思っている。

  これだけのことを一つ一つの売場で実践すること。

その為には、以下の事を念頭において売場造りをすることだ。

  客数 = 何人のお客様がその売場に立ち止まるか
  点数 = 立ち止まったお客様の何人が購入するか
  単価 = お客様がどの商品に商品価値を感じるか

その掛け算が売上に上乗せされていくのである。

  上記のような意志を持った売場が店内にいくつ存在するか。

この積み重ねが毎日の売上に上積みされていくのである。

  決して難しいことではない。

但し、このような売場造りを、店内の何人の従業員が実践しているかが重要なのである。

  要は何人の従業員がその事を教育されているかということだ。

そうやって、一人一人が上記の公式を確実に売場に反映させる売場造りがされていけば、店長が全て把握していなくても、勝手に従業員が楽しみながら結果的にお客様に伝わる売場造りを実現させ、結果に結び付けていくのである。

  難しいことではない。

但し、地道な毎日の繰り返しの中から、その精度が高まっていくのである。
  






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2023年1月 9日 (月)

箱根駅伝から

皆さん、こんにちは。
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1月2日~3日の箱根駅伝。

  毎年恒例の風物詩でもあろうか。

なんと今年で99回目という。来年が100回記念。来店の箱根駅伝はマスメディアは大騒ぎであろうか(笑)。

  とは言っても今年の箱根も面白かった。

結果的には駒澤大学が今期の大学駅伝の3冠を勝ち取った。

  出雲駅伝
  大学選手権
  箱根駅伝

この3つの主流の大学駅伝での3冠は過去に、大東文化大、順天堂大、早稲田大、青山学院大、そして今回の駒沢大の5校。しかし他の2つの駅伝以上に、1月2日~3日の箱根駅伝は全国の視線が熱い。やはり他の駅伝以上に歴史が深く、それに関わってきた方も多いのもあるだろうし、何と言っても二日間の激闘がいろいろな物語を生んできたのだと思う。

  もう一つの箱根駅伝。

7日の午前9時25分から日本テレビで放映されていた。

  ここではその裏側を徹底取材していた。

箱根駅伝でエースが投入されるのは2区らしい。

  「花の2区」と言われている。

なぜ、花の2区なのか?。それはネット検索すると(笑)、

  ①1区からの引継ぎでその後の流れが決定する。
  ②権太坂の存在が選手の実力を大きく決定づける。

そんな意味から、各大学のエース級が投入されるという。今年もこの花の2区での激闘は「過去最高の2区」と言われるようなドラマがあった。

  駒沢大、中央大、青山学院大のラスト3キロからの激闘。

駒沢の絶対的エースの田澤の不調、そして中央のエース吉居、青山の近藤の抜きつ抜かれつのレース展開は圧巻だった。

  レース途中、近藤が吉居と並んだ瞬間である。

近藤が吉居を抜いた瞬間に、吉居の太ももを叩いた。

  “俺に着いてこい!”

吉居はそう合図されたと直感した。それは近藤の明らかな意図であった。二人は小さいころから同じチームで競い合ってきた仲だという。

  とは言ってもライバル同士の関係である。

それが、このような大一番で、あのような二度と有り得ない状況で、ライバル同士でありながら一人の人間同士の立場を超えた関係は有り得るのである。

  最後は抜きつ抜かれつの3人の激闘で3番手へタスキが繋がれた。

今回、このドキュメントを見ていて思ったのは、駅伝とはタスキを繋ぐレースであるが、所詮は一人一人の選手がレースをすることには違いない。

  個人競技の総和。

そう思っていたが、走る選手の後ろで監督が車に乗りながらマイク片手にいろいろと激を飛ばす場面が多かった。

  特に駒沢の大八木監督は有名らしい(笑)。

箱根駅伝は、他の駅伝以上に起伏の激しいコースが有名である。

  山登り、山下り。

そして山の神などと称される、坂道に強い選手が登場して話題となってもきた。そこである程度のレース展開のヤマ場を迎えるのも事実であろうか。

  今年の青山学院が優勝争いから脱落したのもこの区間だった。

そして想った。

  “箱根駅伝の監督はお店の店長と一緒だな(笑)”

大八木監督が、番組で言っていた。

  「俺が走ったほうが楽なんだよなぁ(笑)」。

自分が売場を作った方が楽なのは、お店の店長も同様であろうか。しかし店長の手足は限られている。だから店舗方針を明確に打ち出し、本部政策にプラスして自店の強みを発揮させる部分を各部毎に絞り、そしてそれを部下と共有する。

  箱根駅伝の場合はそれが監督の激として飛ぶ(笑)。

そして、その激に応えて自分の限界を超えて応えたのが駒沢大学。途中途中でペースが落ちてきた選手に、激であり励ましでありを声かけし、最後にタスキを渡す瞬間では2位の中央を逆に引き離して次へ繋いでいく。

  まさにチーム一丸となっての勝利。

もっとも、約20kの個人の走行距離を10人で繋ぐのであるから、選手一人一人の活躍無しには、優勝は勝ち取れない。

  そういう意味ではチーム一丸となることが必須であろう。

来年は100回記念。

  正月の楽しみが増えたようだ。


  


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競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  7月21日開催「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  6月22日開催「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  5月18日開催「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  4月20日開催「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 


52週MDマネジメント(1月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメントセミナー(1月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメントセミナー(12月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメントセミナー(11月編)ダイジェストの視聴はこちら
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2022年12月24日 (土)

働きがいとは?

皆さん、こんにちは。
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今日はXmasイブ。

  洋の集大成。

是非とも、今まで取り組んできた洋のカテゴリーを爆発させて頂きたいと思います。

  そして今日のテーマは「働き甲斐」。

先日のガイアの夜明けで、この「働き甲斐」をテーマにしていた。しかしその前に「働き方改革」に触れる必要があろう。

  ・労働者の不足
  ・出生率の低下
  ・生産性の低さ

このような傾向が顕著になりつつある10数年前から、叫ばれて働き方改革が始まったように思う。先日のガイアの夜明けでは、その働き方改革によって、企業と労働者の関係がどうなっていったのかを解説していた。

  働きやすさと働きがい。

働きやすさを縦線に、働きがいを横線としてグラフを作った場合を解説していた。

  働きやすさは低いが働きがいは高い場合。
  働きやすさは低いが働きがいも低い場合。
  働きやすさは高いが働きがいは低い場合。
  働きやすさは高いが働きがいも高い場合。

上記の四つの場合があるという。

  昭和の時代は働きがいはあったが働きやすさが欠如。

この時代を「バリバリ職場」と命名。しかし高度経済成長が止まりかってのような高い業績の伸びが鈍化した時代から、働きがいも働きやすさも低い時代となる。これを「しょんぼり職場」と命名していたのが面白い。そしてここから働き方改革がスタートしたという解説だった。

  政府が旗振り役としてスタートした働き方改革。

働き方改革スタート時は主に働きやすさを追求した政策であり、企業側の認識も一致してそちらの方向へ突き進んだように思える。

  よって働きやすさは格段に向上したが働きがいは低迷したまま。

この時代を「ぬるま湯職場」と表現していた。そしてようやく働きがいも働きやすさも内包した職場を目指そうという気運が高まってきたのが昨今であるという。

  ちなみに両方を両立した職場を「いきいき職場」と命名していた。

但し、未だにこの「いきいき職場」とはどのような職場なのか、そしてそれをどう実現すればいいのか、という課題に対しては「正解」はないという。

  働く人の「やりがい」をどの部分に感じるのか。
  企業側の「何を以って」やりがいにしたいのか。

この二つが企業毎に試行錯誤を重ねながら作り上げていくものである、というこの番組の結論であった。そういう軸の中で具体的な事例を取り上げて放映していたのである。

  働きがい。

小売業界での働きがいは、「売る楽しさと売れる喜び」であると私は常に書いてきた。

  しかしそれも個人個人で異なるのかもしれない。

但し、私の仲間たちの仕事観でありコンサル先での現場の人間のモチベーションを考察してみても、「売る楽しさ」と「売れる喜び」に目覚めた従業員とその企業の業績は大方良好である。

  そして退職者も減少している。

但し、いろいろな事例があり正解があるとは思う。いずれにしても、働く従業員がそれぞれに目的をもって一つの企業やお店で働いているのは間違いない。

  もっと積極的に働きがいというテーマに関わるべきではないだろうか。

それが軸となって従業員が未来を切り開いていくのであるから。





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2022年12月 6日 (火)

ダイレクトな反応

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



昨日は「きっかけ」を記した。

  あるきっかけで人間はスイッチが入ることを記した。

そして今日は「ダイレクトな反応」。

  昨日同様に人間のスイッチの入れ方である。

スイッチの入れ方というと、なにか悪意のある意図的な行為や思考にとらえられがちであるが、要は人間がどのような場面でモチベーションが高まるかということである。

  それを知ってコミュニケーションするかどうかである。

しかし意外に上司とはそのようなコミュニケーションの効果を考慮せずに、自らの使命感を前面に打ち出して部下と関わる方が多い。

  何度も言うがコミュニケーションの主役は受け手である。

だから、受け手の人間が発信者の意図と意向を肚に収めて行動するかどうかが問われるのである。

  更に、肚への収まり方次第で行為に大きな違いが出るということだ。

これが店長以上の役職ともなると、そのような人間の根本的な刺激に頼らずに、その使命であるとか役割に徹して行動することを当たり前と考えて行動しようとするが、コミュニケーションの受け手がそこまで大人の対応と思考を持っているとは限らない。

  特に現場のパートさん達はそこが全ての場ではないのだから。

パートさんにとって今の職場は二刀流の一枚の刃ではないのである。

  あくまでも二つ目の目的の場である。

だから、客観的に平等に全ての事象を把握することが出来るのである。そして純粋に喜び、楽しみ、そして満喫するのである。

  その逆もまた生まれるものである。

だから、如何にして高いモチベーションで自ら有する能力をその場で発揮できるかをリーダーは思考しなければならない。

  しかし結局は店長とて同じ人間である。

だから、パートさんも店長も同じ人間として、どのような時に人間的に高い能力を発揮できるのかを、人間のブラックボックスに収めるのではなく、共有しておく必要があろう。

  例えば報告事項。

店長であれば週報や日報という報告手段を活用している企業が多いであろうか。担当者でも店長に対する日報や毎日のミーティングでの報告事項があるかと思う。

  重要なのはそれに対する反応ではないだろうか。

一人一人に、ダイレクトに返信しているであろうか。

  そのダイレクトな反応が受け手にスイッチを入れるのである。

報告者は誰もが、先週や本日の行為や気づきをしっかりと報告しようと報告書は作成する。

  それに対してダイレクトに電話で反応があったとしよう。

どのような反応であれ、“みてくれていたんだ” という感激があるだろう。それが部門担当者であったりパートさんであれば尚更嬉しいものである。

  単なるコミュニケーションのつもりでも同様であろう。

特に、二つ上の上司からダイレクトな反応があれば尚更である。確かに上司としては、多くの部下を持てば持つほど、直接二つ下の部下と関わる機会が減っていくものである。だからこそなのである。

  敢えてそのような時間を作れるかどうか。

それは意識次第ではないだろうか。そしてそれを定期的に時間を決めて実践している企業もあるかもしれない。

  しかしそれは決め事で行うものではない。

常に、随時実践できるかどうかである。だからこそ受け手はそのサプライズが嬉しいのである。

  その信頼感から人間は行動を変えていくのだ。





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2022年11月12日 (土)

職人との会話

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


この業界には職人と呼ばれている人達がいる。

  かってほどではないが。

そして、食品小売業や食品スーパーと呼ばれているこの業界での、職人が果たしてきた役割は大きい。

  しかし企業規模が大きくなるにしたがって職人の割合は低下。

いつしか、そんな職人がほとんどいなくなり、その職人が持つブラックボックスの内部にある販売技術や仕入れ技術、そして調理技術等を受け継ぐ土台と発信者がなくなり、生鮮部門の販売力が低下してきたのである。

  いま高い販売力を持つ企業が職人たちを囲い始めている。

要は、人材不足もあり、そのような職人達の人手と技術を欲しているのは、より販売力の高い小売業であり、そんな小売業がどんどん新勢力として首都圏を中心に出店拡大してきている。

  職人。

だいたい、昔はそのような職人という呼び方はしていなかった。

  技術者。

そう呼んでいたのであるが、いつしかチェーン化が進み、作業マニュアルが統一され、一人一人が持つ技術よりもマニュアルに忠実に作業をする人材を重宝し、それ以外の技術が受け入れられない環境が出来上がりつつある中で、技術者はいつしか職人と呼ばれ、忌み嫌われるようになっていった。

  コンプライアンス的に甘かった昔の習慣。

そのようなものも、どんどんコンプライアンスの規制が厳しくなっていく中で、その透明性が要求されていくのと反比例して職人達が持つ技術が世の流れに逆行していったのは事実かもしれない。

  しかし販売面や製造面での技術まで否定されていったのも事実。

それゆえ、彼らの就業意欲も急速に減退していったのである。

  結果、今の状態。

しかし、彼らの懐に入って、素直に仕事の話をすると、彼らの表情は活き活きと輝き始める。

  誰よりも「売り楽しさ」や「売れる喜び」を知っているのも彼らなのである。

だからこそ、どんなに3kだとか4kだとか言われながらも、この業界で仕事をし続けるのは、その究極の「創って、作って、売る」醍醐味があるからこそなのである。

  だから今の仕事のやりがいが彼らの行動を貫いているのである。

そんな彼らの意志を受け継ぐものが、今の企業や組織に存在するのか。

  それをリーダーは自らに問わなければならない。

結局、その意志が、食品スーパーを支えていくのである。

  それは、生鮮、グロサリーを問わない。

そして、そんな貴重な技術を受け継ぐから、その技術者は永遠にその企業で名を残せるのである。

  歴史とは、そのようなものなのではないだろうか。

歴史を作るとは、そのようなものなのではないだろうか。





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2022年11月 2日 (水)

本来の記念日

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


記念日。

  いろいろな記念日があろう。

特にプライベートな記念日も最近は数多くなってきている。

  自分の誕生日。
  相手の誕生日。
  友人の誕生日。
  結婚の記念日。

等が概ね我々が思う記念日となろうか。しかし最近は更にいろいろな理由をつけての記念日盛りのようである。

  お付き合い記念日。

付き合い始めてから、1ヶ月、2ヶ月、半年、一年での記念日まであるそうな(笑)。

  これも時代を反映しているのであろう。

更には、自分の子供に対して、

  10歳での2分の1成人式

等の記念日を設けるなどの記念日も最近では小学校で設けているのである。

  まさにいろいろな記念日満載である(笑)。

そして、その記念日の度にいろいろな催しや儀式を行うことも増えている傾向にあろうか。

  しかし大切なのはその記念日を記憶している事であろう。

そして、その記念日当日にその意味を理解して、自分なりに振り返る事が一番重要なのではないだろうか。

  記念日の催しに振り回されない事が重要なのである。

しかし昨今では、その催しをやる事が優先されてしまい、それ以前の本来の意味が置き去りになっているような傾向がある。

  まずは記念日をしっかりと振り返る事。

それが優先されれば、その記念日を忘れる事も絶対にない。

  “今日は来週は結婚記念日だな”

このような会話から、二人の関係におけるお互いの感謝の念となり、そこからそれを振り返るように、忘れることのないように、二人で記念の食事を取る計画となり、そしてそこからの二人の記念日までの楽しみとなり、その記念日が最大の感動となるのではないだろうか。

  全ての記念日の始まりはそこからなのである。

それを一つのきっかけとして、その本来の意味とその意味における心の触れ合いという人間同士のリアルな関係を軌道修正する働き。

  その働きをもたらすきっかけとしての記念日。

そんな記念日を毎回の行事として、振り返っていきたいものである。




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