店長の仕事

2023年3月22日 (水)

年度方針

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


今が年度方針を決定する季節であろうか。

  今年一年の企業方針や店舗方針を打ち出す時期。

それを受けて、店舗としてのストアコンセプトを立案し、今年のお店の店舗方針の決定からの部門方針やカテゴリー方針が徐々に決定し、細部の具体的な行動指針が立案されていく時期である。

  多くの企業は企業方針は決定される。

しかし、そこから店舗であり、更に具体的に部門に落とされ、そしてカテゴリーにまで落とされていく企業は少ない。

  更に、それが一年間継続される企業や店舗は更に激減する。

当初、今の段階での店舗までの方針やコンセプトは店長が立案し、本部にて方針発表会において報告はする。が、そこから毎月の検証であり、毎週の実践であり、という継続が52週というスパンで継続されるという店舗は全体の4分の1程度であろう。

  なぜ継続できないのか。

それは、店長が部門やカテゴリーまで深掘りした内容を部門チーフと共有していないからである。そして一度は共有したものの、そこから更に具体的なカテゴリーコンセプトまで部下と共有していないのが最大の要因である。

  52週のMD継続とは上記のストアコンセプトの継続なのである。

ストアコンセプトが、年度初めの年頭に立案され、企業トップの承認を受けたのちに、今後は現場の担当者と更に深掘りして、

  カテゴリーまで具体化する。
  52週の毎週まで具体化する。

この2点を毎週、部門チーフと共有していくことの継続が、要は52週MDの実践と継続なのである。

  それが継続されないのは具体性が無いから。

具体的に、52週のどの週から、どの単品を、重点的に販売強化して、実践するのか。

  その具体的な共有が部下と為されているのか。

という行為。

  それが店舗運営ということなのである。

が、年頭の立案とトップへの報告で終わった、とする店長がほとんどであるかだろう。

  誰の為のストアコンセプトであるのか。

そう考えると、トップに対しての報告の為のストアコンセプトとみなしているから、そこで終わってしまうのである。

  極端な言い方をすれば、トップへの報告などどうでもいい。

もっと重要なのは、店長自身が単独でもストアコンセプトを立案し、それを基に部門コンセプトを詳細に立案し、それを基に部門チーフと部門コンセプトを共有しながら、毎月のカテゴリーコンセプトと毎週の販売計画へ連動し、実践し、検証するという行為を、毎週継続し続けることなのである。

  52週MDとストアコンセプトの両立。

これがあるからこそ、52週MDは店舗においてストアコンセプトを土台に継続されるのである。
そして、上記が連動するからこそ、部門チーフとの共有が図られ、部門において確実に実践されていくことになり、その継続がその年の部門の販売力を高め、翌年からの販売計画立案に大きな貢献を果たしていくのである。

  そこから本当のPDCAが回っていくのである。






食品商業4月号が発売されました。
20234
当方の執筆は以下の通りです。

1.「ヤオコー宇都宮初出店」
    ヤオコーとヨークベニマルの戦い

2.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




PS
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  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから



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40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表



農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義



競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 


52週MDマネジメント(4月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
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2023年3月16日 (木)

人事異動後の初仕事

皆さん、こんにちは。
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新生活を迎える方々が続々誕生する今月。

  特に3月中旬以降は加速する。

そして、この業界関係者も2月後半から3月いっぱいがその時期であろうか。

  “てっちゃん、人事異動先でまず何から始めればいいでしょうか


以前、店長達の多く集まる研修会で、問われた内容である。

  人事異動によって赴任先へ異動した直後の行動。

これに関して、多くの企業はそのマニュアル等は存在しない。当然、引継ぎにおいての内容等はマニュアル通りの引き継がれると思われる。

  しかし現実に単独で異動後の優先行動は記載されていない。

これこそ、その個人個人の有する優先順位に従って行動しているのが現実ではないだろうか。だから、個人個人で人事異動後の最優先行動が異なるのである。

  そこで思わず見えてくるのが前任者のアラ(笑)。

これが出来ていない、あれも出来ていない、更には全て出来ていない等々。自分のことはさておき、他人のアラはよ~く見えてしまうのが人間の性(さが)であろうか。

  そのアラを既存の担当者にぶつけてしまうのが通常。

だから、新任早々に、これがダメ、あれもダメ、全てダメ!、と吠えまくるのである(笑)。

  だれもが経験のあることではないだろうか。

マニュアルに従順な人間ほど、上記のような視点で赴任先を見てしまうもの。そして新任の店長ほどそのような視点でしか赴任先を見れないのも事実であろうか。

  見えるものを変えるには見えないものから変えること。

これが、新規に赴任した人間が行動すべきことなのではないかと私は思う。

  だから人の心を変えていく事が重要なのである。

店長という存在が人事異動によって赴任してきた。店長は自分以外、みな敵に見えてしまうのである。しかし、迎える部下は、“今度の店長はどんな方なのであろうか” と観察から始めるのである。

  敵という視点ではなく味方になりたいという視点なのである。

だから味方になるためには、新任のリーダーの人間であり、その人間の考え方を見極めようとするのである。

  “この上司は何をすれは褒めて何をすれば叱るのか?”

要は、新任上司の価値基準を推測するのである。

  “この上司が褒めてくれるよう自分の行動を変えよう”

そう考えるのが、上司が変わった部下の心理であり、見えない部下の心境なのである。そんな部下の心境に対して、上司がまず初めに実践する事とは?。

  部下の名前を覚えること。

単純であるが、新任上司はなかなか部下の名前を覚えられない。

  “あれぇ~誰だっけ?”

ではダメ。

  「〇〇さん、この売場いいねぇ~」

明確に、氏名で、自分がいいと思った部分を評価してやること。

  この瞬間に部下は上司を一瞬で信頼するのである。

そして、そこから一気に店舗内の空気は変わり、そして部下の行動が変わっていくのである。






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2023年3月14日 (火)

3.11から12年

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



毎年、3.11が近づくと放映される東日本大震災に関する報道。

  2011年3月11日午後2時46分。

たまたま休日でテレビ報道を見ていたが、午後2時以降からは続々と3.11の報道をするテレビ各局が増え、いよいよ午後2時46分となると、全ての局で3.11によって亡くなられた方々への黙祷(もくとう)と、当時の映像が流れ始めた。

  “こんな穏やかな日だったなぁ~”

最近では、3.11を経験していない従業員も相当数存在し始めている。そうやって徐々に震災によって改めて、我々食品小売業に従事する者としての使命であり、この業界の存在意義を思い知らされた業界関係者が多かったのではないだろうか。

  ここ数年のコロナ禍によるエッセンシャルワーカーの存在。

この業界は、事が起こる度にその存在意義と業界の全体の使命を、従事するもの全てに振り返させるものなのであろう。

  震災直後。
  震災当日。
  震災数日。

震災からの一週間は、毎日が激変の連続であった。

  地震直後の自分の行動。
  そこから数時間の行動。
  発生後から閉店の行動。
  閉店以降の自宅の状況。
  翌日以降の店舗と自宅。

いままで経験したことのない日常が、時間の推移とともに新たな環境の変化として襲ってきた。

  たまたま自店は大きな被害の遭遇が無かった。

しかし、周囲の自社店舗は甚大な被害を被った。自社以外にも周囲の競合店も被害を被ったお店がほとんどだった。

夜遅く来店されてお客様から言われた。

  「遠くから光が見えて買い物に来たのよ」
  「国道を走り続けてここだけ開いていた」

等々の言葉。全てはお客様の話から聞こえてきた周囲の状況である。後に知ったのだが、周囲は地震直後からの停電で営業も出来ず、また信号等も機能しない状況だったらしく、ようやくこのお店に辿り着いたらしいのである。そしてこのお店だけは大きな被害を被らずに通常営業をしていたらしい。

  自店の状況しか知らない自分にとっては大きな情報であった。

それだけ、外部からの情報が遮断された震災後の状況がそこにあったのである。

  普段の営業ができるという日常。

それが、震災後からは日常ではなくなるという環境。そしてそこで初めて知るのは、食品を販売する小売業としての存在であった。

  それは人間が生きる為に必要不可欠な商品であったということ。

そして、その生産や流通が、そして販売という場が失われた段階から、人間の暮らしにとって重要な存在となるという存在意義を教えられたのである。

  当時50歳の私の初めての経験であった。

それだけ、長い年月をこの業界で過ごしてきたのであるが、そこまで認識させられたのは初めてであった。そして同時に多くの業界関係者、とりわけ店舗に従事する人間にとっては重大な経験であったのである。

  “俺の仕事とはこれだったのか!”

そして、多くの店舗従事者は、その使命感に驚き、それ以降の自分の使命感を強く持てるようになったのである。

  あの強烈な経験があるから今がある。

そう振り返る業界関係者は多いのではないだろうか。

  今コロナ禍という環境。

しかし、あの時の使命感がコロナ禍に直面した3年前にも大きな心の支えになったことは間違いない。

  ピンチはチャンス。

決して自分は、あの震災で大きなダメージを負ったわけではないが、それでもピンチをチャンスに変える視点を持てるようになったのかもしれない。






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2023年3月10日 (金)

見えることの重要性

皆さん、こんにちは。
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「見える化」

  一時話題となったワードである。

しかし、この見える化を今現在、どれほどの企業が組織的に有効活用しているであろうか。

  “やってみたが継続デキなかった(泣)”

そんな組織や企業が多いのではないだろうか。

  なぜ続かないのか?。

それは、その見える化による効果が見えなかった(笑)からであろう。

  何事もそうだが、体に染みついて初めて効果となるのである。

そして、その効果とは継続して初めて見えてくるものであるからこそ、意外に早々に効果として見えてこないものである。
更に、それは継続していく中で改善されながら維持されていくことで、進化していくものである。よって継続し続けながら強みとなって現れていき、いつしかその進化の過程で競合他社以上に強みとして存在しているのである。

  気が付いたら競合各社以上に進化していた。

そういうものである。それでは、何を見える化させていけばいいのだろうか。私は基本5つの分野があると思っている。

  ① 個人の暗黙知を組織内で共有する
  ② 個人の成果を見える化で共有する
  ③ 作業の工程を見える化で共有する
  ④ 顧客の見える化で販促を共有する
  ⑤ 企業の方針を見える化で共有する

この五つの項目を見える化によって、組織は大きく前進していくのではないだろうか。

  なぜか?。

組織を構成する人間が、同じ方向を向くことが可能となり、リーダーを中心にまとまることが出来るからである。

  しかし店舗では意外にこれが弱いのである。

それぞれの部門毎に本部商品部が中心となって部門を牽引し、店舗内での共有がまったく図られていないことが要因であるからだ。

  人間には五感が備わる。

視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚。

  それらを総称して人間の五感という。

そのなかで、人間の最大の強みは視覚による理解であろう。人間から視覚を奪ったら、そのほとんどは生活できなくなってしまう。

  だからこそ「見える」ことは全ての基本なのである。

その人間の五感の基本である視覚は、全ての場面で当てはまるのではないだろうか。

  組織においても同様である。

だからこそ、組織内でも視覚と同等の「見える化」によって、組織の構成員の理解度も高まり、構成員の行動、方向性、そしてスピード感も統一されていくのである。

  組織での見える化。

まずは52週MDの実践と共有からスタートしたいものである。






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2023年2月 7日 (火)

人事異動に振り回される

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これから人事異動の季節になろうか。

  2月から3月にかけての人事異動。

早いところでは2月ジャストからの異動もあり、遅くても3月中旬ごろまでには異動完了という企業が多いと思われる。

  店舗での2月から3月での人事異動。

意外にこの期間はイベントが満載なのである。

  2月1日からの異動は厳しいものがある。

先日の恵方巻に関しては、一年で一番寿司の売れる日である。企業毎の違いもあるだろうが、とは言ってもインストアでも相当の売上が期待できるわけであるから、それを数日後に控えた異動は、行く方も迎える方も慌ただしい中での異動となるのは必至である。

  更にひな祭りや彼岸の販売計画の打合せ。

異動した店長は前年の経験が無いため、一つ一つが手探りでのトライとなる。逆に言うとこのように前知識のない状態では思い切った変革も可能である。

  人間同士の忖度など何もないのだから。

というわけでリスクもあればチャンスもあるのが、人事異動である。

  しかし振り回されてはいけないのがイベント対応。

特に、節分、ひな祭り、春彼岸と続く日本伝統の食文化が存在する時期は、その地域や店舗特有の文化も結構あるものだ。

  そこでの成功失敗は年度初めのスタートダッシュに左右する。

だから、この時期に異動する方は、是非事前の赴任先の情報収集をしておかなければならない。

  異動前に赴任先の販売計画を詰めておく必要もある。

私が現役の頃は、この時期の異動の際は休日に異動先の店舗へ赴き、そこの全チーフとひな祭りの事前打ち合わせ等を行い、3月1日の赴任から違和感の無い環境で異動していた。

  その後のひな祭りや春彼岸そして春の売場変更へ。

そして、前年からの52週MDの店舗反省などが写真と共に残っていれば、後任の店長やチーフは非常にイベント計画を立案しやすくなるのであるが、意外にそのような反省は無い。

  年末やお盆以外はそのような反省が少ない。

だから、新任の店長の場合はまた一からリ・スタートとなり、同じ失敗を繰り返すという轍(テツ)を踏むのである。
企業としては、新規事業年度のスタートとして、新たな人事体制で進めていくのは当然としても、実際の現場ではこのような事態に陥っていることを考慮した上での人事スタートを頭に入れておく必要はあろう。

  重要なのは引継ぎと前年反省。

大昔の話をすれば(笑)、毎年の人事異動はまるまる一か月かけて完了させていた。ある店舗の人事異動で約一週間の期間は異動した店長と異動する店長が同じお店で就業期間を重ねるのである。そこでリアルに引継ぎをして異動する店長は次のお店へ赴任をする。

  それを約一か月間繰り返して完了。

そんなゆとり(笑)のある時代もあったが、現代は一発同時進行での異動で完遂させるのが通常の定期異動であろう。

  それもあっての52週MDの継続だった。

だから、いつ異動してもいいように52週MDを記録に残しておいたのだが、意外にそれは翌年の自分の為の反省に終始したのが、最後の5年間のトレンドであった。

  そのおかげで余裕を持って計画と実践が可能となった。

結局は、自分の為の52週MDの継続。しかし、後々続く人事異動においてその記録は永遠に有効に活用されるであろう。

  そしてその後は後任の店長の色に染まっていく。

人事異動。

  是非ゆとりを持って臨んで頂きたいものです。






食品商業2月号が発売されました。
20232 
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2023年1月13日 (金)

地域別家計調査から

皆さん、こんにちは。
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このブログでも紹介している業界紙。

  食品商業。

今月発売は、52週MD別に区分けすると、3月月間の情報が満載となっている。

その中での、新たに注目したいのは

  地域別家計調査のデータである。

これは、データコムが提供しているデータであり、総務省統計局の家計調査を基にしたデータである。

  全国平均。
  札幌。
  仙台。
  東京。
  名古屋。
  大阪。
  広島。
  福岡。

の各8エリアの部門別の家計における消費支出をカテゴリー別に上位から表したものである。

  地域別というのが嬉しいではないか。

自店のエリアのデータと比較して、自店はどのような位置にあるのか、という現在地を知ることが出来るのと同時に、そのギャップからのチャンスの在りどころに対しての仮説が立てられるということである。

  3月の果実の№1はいちご。

しかし、自店では昨年の3月の№1はりんごだった。そんな差異に対して、今年はどう手を打つか。

  それが3月のデータを先んじて提供しているのが嬉しい。

要は、手を打つことが出来るからである。

  手を打つとは事前準備が必要である。

今月は1月。しかし提供されているデータは3月。

  よって2月に手が打てるとういことだ。

当然、商売とは52週が流れるように、繋がりながら、トレンドを描いて曲線のように上昇、下降を繰り返しながら一年間が流れていく。

  それは「いちご」だろうが「りんご」だろうが同じ事。

よって、自店はどのような曲線を描いて「いちご」が上昇して下降して、どこで販売終了となるのか。

  我々現場はそこが重要なのである。

それは、果実も野菜も同様であるが、上昇していくときに、顧客の価格感度は高まるのである。

  需要が上昇していくとき
  相場が上昇していくとき
  出荷が上昇していくとき

そのような上昇過程において、顧客の感度は高まっていくものである。

  上昇時にどうするか。

だから、3月がピークであれば、2月にどうする?である(どうする家康?のパクリ)。

  そんなヒントを出しているのが家計調査ではないだろうか。

そして、同じ日本なのに、鮮魚部門や日配部門、グロサリー部門の上位カテゴリーは微妙に差が出るものだと思う。

  まぐろの構成比。

関東圏で刺身と言えば、圧倒的にまぐろである。

  しかし意外にまぐろ1位の地域は少ない。

東京、名古屋以外は、まぐろは決して№1ではない。これも大きな地域性と言える。それだけ、地域の食文化の違いが明確に出ているのが鮮魚部門であるというえるであろう。

  同様に牛肉にも地域性があろうか。

関東以北は圧倒的に豚の構成比が高い、が、大阪は精肉の№1が牛肉となる。そして大阪以西も豚と牛は意外に拮抗している。

  地域の食文化を知ること。

そして、そのトレンドを知り、先手を打って顧客感度に対応していく。

  以前はそれを感で対応してきた。

しかし、このように情報が手に入る時代。貪欲に取り入れて、商売に活かしていきたいものである。





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20232 
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2022年12月 1日 (木)

虫の目とは

皆さん、こんにちは。
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いろいろ今日から12月。

  食品小売業最大のヤマ場であり稼ぎ時。

今月からは「虫の目」で細部を見ていく必要があろうか。

  虫の目?。

そう、虫の目である。当方が従来からブログ等で記してきたワードである。

  魚の目 → 鳥の目 → 虫の目。

要は、より詳細に状況を確認して手を打つということである。

  これが現場の最大の強み。

そうとも記してきた。それだけ虫の目で状況を見るということは、より現場に近い人間であり担当者がその状況把握からスピードを以って手を打ち、状況の変化に対応していくという視点である。

  特に12月後半からは日別対応が求められる。

この時期になると、際物と言われる年末商材が大量に入荷し、そして二週間程度で一気に動き始め、最後は完売しなければならない。

  なぜか?。

際物が利益を生むし、逆に利益を失う魔物だからである(笑)。

  それだけ短期決戦であるということだ。

お刺身類。

  29日、30日、31日で売れる商品がゴロゴロと変化する。

しかし大抵の販売計画は、29日~31日で同じ販売計画になることが多い。

  20日~31日まで同じ売場で同じ単品を販売する計画を立案。

しかし実際は、

  29日 ~ たこ類。
  30日 ~ サク類。
  31日 ~ 造り類。

このように、日別で売れる商品は激変する。

  29日~30日で売れないから31日のお造りの計画を下方修正。

しかし、31日は朝からお造りの動きが活発であり、一日を通して欠品だらけのお造り売場。

  重要なのは29日~31日の日別での計画立案なのである。

また別の例。

  29日~30日で好調に動き始めた鏡餅。

よって、30日に追加して31日に勝負を掛けた。

  結果31日の午前中のみ動きがあり午後からはさっぱり。

もはや31日の鏡餅は時間帯MDを応用して売切るタイミングを図る商品なのである。

  際になればなるほど際物を虫の目で見る視点が重要となる。

いずれにしても、12月31日と初売りの翌日や翌々日では、全く異なる買い回りとなろう。

  29日~31日でも全く異なる際物の動き。

そして、そこを虫の目で日別に時間帯別に見つめる視点が成功の鍵となる。

  今月ほど時間の流れの早い月は無いのかも知れない。




PS
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2022年11月29日 (火)

兼務店長の仕事

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


組織期には必ずその職位に応じた役割が存在する。

  そして店舗にも役割が存在する。

店長の役割、副店長の役割、部門チーフの役割、担当者、パート、アルバイトとそれぞれに役割にあり、更には部門別にも私は役割が明確に存在すると思っている。

  しかし生産性の観点から兼任も多い。

店長がある部門チーフを兼任することもあるし、店長が組織のある部門のバイヤーを兼任している企業も多い。同様に副店長も部門チーフ兼任が多い、というか、ほとんどの副店長は部門兼任という企業がほとんどかもしれない。

  特に地方の中小スーパーはその流れである。

このブログやてっちゃん塾の研修メニューは、そのほとんどが店長や副店長、本部スタッフやバイヤー向けのメニューである。それも店長が専任で店長職をして頂く為に作成されてものがほとんどである。

  しかし現実の店長は部門兼任が多い。

よって、研修を受けたにも関わらず、それを全て実践するという環境にない方も多い。

  とは言っても提携先企業の店長はよくやっていると思う。

昨日のブログの記事ではないが、メンタル面で前を向き続けているのであろう。しかし、小売業の店舗、そして食品小売業の店舗はいろいろな部門がそれぞれに役割を担い、その役割が明確に競合店に対して優位に立ち、それがお客様に伝わるからこそ競争優位の環境になっていくのである。

  部門兼任であろうがその優位性を引き出すのが店長の最大の役割である。

その為には、部門兼任店長はどのような日々のスケジューリングを立てればいいのであろうか。

  当然午前中の業務は部門中心となるであろう。

鮮魚や精肉兼任であれば朝からバックヤードでの業務が中心となろうか。他の部門兼任の店長も発注や品出し等で部門専任にならざるを得ない時間帯が生じるであろう。

  だからこそ一日の中でのスケジューリングが重要となるのだ。

そして、企業として店舗運営部として、その店長職をこなす時間帯で統一的にどのような役割を果たすのかを明確にすることが最も重要なマネジメントとなるのではないだろうか。

  統一して店長としての役割を決めること。

そこから、部門責任者兼任店長が、企業として期待される店長としての役割が明確になり、店長専任の時間帯での行動が明確になるのである。

  それが無ければ店長不在でも店舗運営は回るもの。

しかし店舗における店長の役割は、店舗を一個の商品として競争力のある店舗にしていくことにある。その為には店舗内で各部門の特性に応じた強みを遺憾なく発揮させる為の環境整備とその実現が最重要課題となるのである。だからこそその最重要課題を実現すべく全店の店長が同じ目標と行動を実践することが重要となるのだ。

  必要最小限の店長の役割。

その為には、店長の役割と行動が明確に全店長に共通認識され、実践され、そしてその検証が上司やトップと共有されることが必須となる。

  その為にファイブマネジメントを学ぶのである。

そのことを共通認識してほしいのである。





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2022年11月23日 (水)

3C分析

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


3Ⅽ分析。

  ご存知の方も多いであろう。

3Ⅽとは

  Customer  ~ 顧客
  Competitor ~ 競合
  Company  ~ 自社

そのような領域で情報を集め、自社や自店の方向性を決定し、具体策を構築するのである。

  年度初めの方針や新規開店時のMD政策構築の手法でもある。

よく、企業のトップや経営陣がこのような手法を用いて新店を開発出店するのであるが、より重要なのは、このような手法を現場の店舗運営者が自ら構築して自ら運営する店舗運営方法が現場を鍛えていくのである。

  自店は今後どのような領域に力を入れるべきか。

この決定を、現場で構築させるのである。

  全てはそこからスタートすると私は考える。

年度初めの、ストアコンセプト作りがから、個店毎の今年一年間の店舗方針が決定されていく。
それを基にして、店舗が統一的な方向性を打ち出し、その方向性に基づいて、個別の部門コンセプトが構築され、その下におけるカテゴリーの役割が決定されていく。

  それが月別週別計画へと連動していく。

このことによって、店長以下の部門担当者からパートさんに至るまで、企業方針を受けた店舗コンセプトの同じ方向に軸を向けることが出来るのである。

  だから一致団結が可能となるのである。

店舗の一致団結とは、なにも気合や精神的なものを指すのではなく、ストアコンセプトという文章化された概念に対して集うものなのである。

  そのコンセプト立案を導き出すのが先程の3Ⅽ分析なのだ。

今年の企業方針が打ち出された。その方針に沿って、商品部や販売部が部署毎により具体性を持った幹部方針を打ち出す。

  店舗は販売部からの方針を受けて店舗独自のストアコンセプトを立案する。

そのストアコンセプト立案に際して、上記の3Ⅽという視点で、

  地域の商圏の把握。
  地域の競合の商売。
  自社や自店の強み。

それらを統合して、今年の自店の商売の方向性を決定付けるのである。

  そこからより詳細な部門やカテゴリーへ落としていく。

3Ⅽというと何か難しい数値分析や帳票の把握をしなければならないのかと思いがちだが、そうではない。

  重要なのは情報収集と選択である。

自店が立地している地域には、どのようなお客様が住み、道路事情やどのような人口構成を為しているのかを把握し、同時に競合店はどのような立地で商売をし、自店にどのような影響を与えているのか。更には自社の強み、弱みを把握し、その強みを活かして、自店としてのどのような方針にて今年の営業目標を立て、予算という業績を構築していこうとしているのかを、明確にすることなのである。

  だから個店の店長がストアコンセプトを立案しなければならないのである。

そしててっちゃ流を言わせてもらえば、その年度初めのストアコンセプトが52週MDのスタートでもあり、そこから毎週の計画立案による仮説が立案され、検証データを活用することで、52週MDが週毎に積み上げられていくのである。

  この継続が結果的に一年間の52週である。

年度初めの方向性と具体的取り組み事項が、毎週の仮説に活かされ、そして検証されながら継続し、それが一年を通して積み上げられるから、一年後に同じ週を迎えた時に、大きな進化の後が売場作りに出てくるのである。

  “昨年の売場ってこの程度か”

昨年の売場を見て、そう思えるようになれば、しめたものだ。




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2022年11月 9日 (水)

突破口

皆さん、こんにちは。
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企業業績が厳しくなってきたとき。

  企業や店舗はどこに活路を見い出せばいいのだろうか?。

誰もが悩み迷うことではないだろうか。

  “この先どうすれば売上が回復するのか?”

しかし、売上を回復させようとすれば荒利率が低下するし、荒利率を維持しようとすれば売上が伸び悩む。

  そんな八方ふさがりな現状ではないだろうか。

特に地方スーパーは人口減、競合過多、そして価格高による客数の大幅減が響いているのである。

  それでもまだ競合がひしめく地域は伸び代がある。

なぜなら、競合店から客数を吸引出来るからである。しかし競合店の無い店舗は上記の三重苦、四重苦に今後も苦しむことになろうか。
しかし競合が無いということは、自由な商売が可能であり、その自由さでリアルな商売以外のサービスに移行しながら売り売上を高めていくことを模索していく必要はあろう。

  競合ひしめく地域はどうするか。

先程も記したが、伸び代をどう活かすかである。

  自店の伸び代とは?。

それは、まぎれもなく自店や自社の強みに他ならない。

  自店や自社の強みは何か?。

しかし意外に、このことが自店や自社で認識していない店舗や企業が多いのも事実ではないだろうか。

  逆に自社の弱みも意外に把握されていないケースもある(笑)。

そこの正確で客観的な把握が一つの突破口となるのである。その強みを徹底して更に磨き込み、他企業や他競合がマネのできない領域まで格差をつけていけば、お客様からの支持や評価も大きく高まり、来店動機が増加して、その積み重ねによって客数増、点数増、売上増からの利益獲得が進行していくのである。

  そこを見つけていくのがコンサルの仕事なのである。

自社や自店の強み、弱み、を把握する。口で言うのは簡単であり、従業員自身もそこを理解しながら業務に就いているのであるが、まだまだそれが本当の強みとして発揮されているかと言えば、否である。

  要は伝わっていない。

伝えている「つもり」、やっている「つもり」、実践している「つもり」という場面が多い。

  かっては確かに圧倒的な強みだった、かもしれない。

しかし現実に、今、本当にそれが強みとしてお客様に伝わっているかと言えば、霞(かすみ)が掛かってきているのではないだろうか。
又は、かっての強みに胡坐(あぐら)をかいてしまっているのではないだろうか。それだけ競合各社も学習してきているのである。

  そうやっていずれは自社の強みが無くなっていくのである。

再度、自社の強みをどう磨いていくのか。そこに戻る時ではないのだろうか。





PS
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