商売

2017年4月22日 (土)

初夏

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


今週の火曜日。当地では最高気温が30度超の予報。

  “この時期に30度を超えるのかよ!”

30度といえば、真夏日。
真夏日といえば、7月頃の気温ではないか。

  ある一瞬の気温とはいえ、早い。

その前にも異常な高温(28度前後)があり、その時には特売の涼味麺が爆発して、早々に品切れしてしまったほどだ。

季節的には、桜の花が散り一気に気温が高まり、初夏の様相を呈してくるこの時期が日本人にとって一番快適な時期ではあろう。

  朝夕は涼しいが日中は日差しを浴びたい気候。

私が記憶する日本の四季は、春と秋が長く、夏と冬は短いというイメージがあった。
しかし、最近の気候を見ると、春と秋が短く、夏と冬が長いというイメージに逆転してしまった。

  それは事実なのかイメージなのか。

確かに、人間の暮らしが豊かになり、家庭のエアコンも当然のように機能している室内環境であるから、室内の生活環境が格段に向上した反面、我々の体が外への反応として上記のように春と秋の短さを体感しているのかもしれない。

  そうは言っても。

4月中旬での30度越え。

  7月の梅雨明けにはどうなるのか?。

早くもそんな不安さえよぎってくる。


  猛暑日が観測史上初の○日。

そんな話題になるのは間違いないのではないか。
しかし、この高温で売場作りを一気に涼味やさっぱりメニューで切り替える気持ちの切り替えも出来たと言える。

  “でも寒い日もあるよなぁ〜”

従来であれば、ゴールデンウィークまではそんな不安もあったが、この夏日を記録したことにより、潔く売場を夏型へ変える気持ちの切り替えもできるというものだ。

  そば、そうめん、かつお、そして薬味。

従来の鍋関連の売場が涼味関連へ一掃される。

  さて、いよいよ涼味の季節。

このような季節の変わり目においては、各社各店とも企業色が大いに出るものだ。

  その違いを見るだけでも店舗のMRは楽しいものだ。

52週をしっかり捉えている企業の売場は統一感がある。

  まず青果の薬味のコーナー化。

これは各企業ごとに大いに違いがあるように思える。

  スパッと薬味を平台サイドにコーナー化する企業。
  とりあえず鮮魚のかつお付近に関連陳列する企業。
  全く薬味や涼味を定番から引っ張り出さない企業。

各社各様。
そこに企業の52週というか季節感への取り組みのスピードの違いが現れる。

  “それはやりすぎじゃないの”

そう思うのもつかの間、最高気温が30度を超えてしまうのだから、初夏への切り替えは早めの方が良いだろう。

  夏から秋への切り替えが早すぎる。

以前から最近の売場変更で、お盆終了後の一気に秋への切り替えに関しては、ちょっと早いだろうと思える企業もあるが、冬から春、初夏への切り替えは各社ともちょっと遅い企業が多いようだ。

  最高気温30度。

これを機に、初夏への打ち出しを本格的に展開していく気持ちが切り替えができたのである。






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2017年4月11日 (火)

リニューアルラッシュ

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、ある業界関係者との懇親会に参加した時のこと。

  「今年は改装ラッシュだよ。」

新店の出店ではなく、既存店の改装(数日の休日にて店内を大幅に改装すること)に力を入れるとのこと。

  そう言えば、自宅近くの店舗も大幅に店内改装していた。

従来であれば、改装とはある一定の期間が経過して、店内の什器や冷蔵設備の経年劣化による改装がメインであった。

更にその後の改装のパターンと言えば、自社の最新のレイアウトや品揃えに近づけるためと上記のように経年活性を合わせて行うパターンへ移行してきた。

しかし、ここに来て、そのような目的とは別の改装パータンで活性化させる企業が急増して来たように思う。

  惣菜を最重点に置いた改装。

これまでのスーパーマーケットのレイアウトと言えば、生鮮3部門を重点的に配置して、店舗レイアウトの真ん中にグロサリーを配置して、最後に惣菜をオマケ程度に配置するパターンであったが、ここ数年の各社の最新の改装レイアウトは惣菜を最重点に置いた改装レイアウトがメインとなって来ているようだ。

  それが、その企業の勝ちパターン。

そう、企業の勝ちパターンとしてのフォーマットがある程度確立されたか、もしくは確立していく過程にあるから、その勝ちパターンを一気に全店へ波及させるために急ピッチで改装を進めようとの意図があるのだろう。

  そのレイアウトは本当の勝ちパターンなのか?。

それは企業や個店の状況によっても違うだろうが、概ね成功しているから、自社の勝ちパターンとしてのレイアウトを早急に既存店へ波及させるべく改装を急ぎ、その結果としての企業の業績に反映されていると思われる。

  自社の勝ちパターン。

そのフォーマットを如何に訴求に確立させ、既存店へ波及させられるか。

  競争のステージがそこに移行したということだろう。

惣菜を強化して伸びている企業に特徴的なのは、惣菜を強化しただけではなく、生鮮各部門の惣菜系商品を集中レイアウトによって惣菜に近い売場で展開することによって、素材中心の売場と惣菜や即食系の売場を明確にしてお客様の目的に照らしたレイアウトに切り替えている点である。

首都圏をベースにしたあるリージョナルチェーンは、従来の縦割りの商品の店内での流れを横割りに変更し、生鮮素材を有効に店内で惣菜へ移行して惣菜化する仕組みを模索しているという。

  素材を活かして惣菜化していく店舗。

これほど有効な素材の活かし方はない。
これによって、従来であれば素材の売上に応じた仕入れであったものを、惣菜化まで見越した仕入れ数量に増量することができる。

  仕入れ力が高まるというメリット。

これは、素材売り場にも惣菜売り場にも同時にメリットをもたらすということだ。
これを強みに、仕入れのパワーを活かして、素材を安価に売り込むフォーマットも確率できるだろう。

  問題は人材採用と教育。

惣菜の人材が部門間の中でも深刻になって来ている現実に対して、如何に獲得競争に勝っていけるか。

勝てるフォーマットを確立できても、人材獲得競争が待っているという現実。

  競争に終わりは無いということか。







  

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2017年4月 7日 (金)

選択眼

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


最近の記事で「単品量販」を話題にしてきた。

  単品を売り込む。

たった一品だけを売り込む訳であるから、思えば簡単なことではある。
しかし、逆に悩む部分もあるだろう。

  「さて、何を売り込むか?。」

この問題だ。

  一品に絞ると言うこと。

そのためには、その単品はお客様の琴線に触れる絶対的な単品でなければならない。

  そこを外せば、ただのゴミと化してしまう。

よって、単品量販以前に、何を単品量販するかと言う選択眼が重要となる。

  「さて、何を売り込むか?」

そこが大きな焦点となってくるだろうし、そこがブレなければ単品量販に長けた人物が実施すれば、ほぼ間違いなく圧倒的な販売数量を確保することができるといえよう。

  何を売り込むか?。

全ては、そこに集約されてくるのである。

  最大のポイントは現場で何を売りたいかと言う願望。

これは絶対に外せない重要なポイントとなる。

  “とは言っても本部で決めちゃうんだよねぇ〜(泣)”

それも実態であろう(笑)。
そこに本部と現場の信頼関係が重要にもなってくる。

  「本部バイヤーのあの人の選定なら間違いない」

そんな信頼関係があれば、本部バイヤーが選定して原価交渉した商品は十分にお客様の琴線に触れながら価格面でも全社契約上のメリットを活かして他企業よりも安価で販売できる競争力のある単品として現場に登場することになる。

  本部バイヤーの選択眼。

しかし、ここがブレれば一巻の終わり。
そう言う意味で本部バイヤーの責任は重い。

  自社として、今お客様に集中して提案すべき単品は何か?。

そこを掴む眼。

  利は元にあり、仕入れにあり商品にある。

その元となる商品。

  「旬」
  「話題」
  「健康」
  「味」
  「簡便」
  「祭事」

等々、その単品を選択する要因は多々ある。
そこで、その単品の選択により、必ずお客様の琴線を刺激する商品と成り得るのか。

  それを化けさせるのが現場の販売技術。

いくら素晴らしい選択眼で商品選定しても、その単品を活かす販売技術が欠けていれば、それこそ宝の持ち腐れ。

  本部と現場の信頼関係。

しかし、時には自分で選択した単品を売り込みたい時もある。

  自分で選択するから自分の選択眼が鍛えられる。

それも自らの商売感を鍛える近道と言えるだろう。

  単品量販で商売感を鍛えていく。

ぜひ、若い頃から挑戦していってほしい販売手法である。




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2017年3月30日 (木)

不器用のメリット

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


以前に記した記事。

  「逆転の発想」

http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-527f.html

自分の弱みを克服する行動が、いつしか周囲に強みとして印象づけていく。
そんな内容であったが、世の中にはこのような事例がそこらじゅうに転がっているような気がする。

  自分に置き換えてもそうだ。

私は自分でも嫌になる程「字」が汚い(笑)。
これは小学校の時からの劣等感。

  “なんで自分は上手く字が書けないのか”

周囲を見渡すと、見事に読んでいて心地よいほどに綺麗に字を書く同級生が多かった。

  それに引き換え自分が書く字はバランスも悪く統一感も全くない。

よって、自分で書いた字を自分で読むことが嫌いでもあった。
そんな自分だから、人より先にワープロを覚えようと先手を切って購入したのである。

  お陰でこのような分野には積極的になれたのだろう(笑)。

また、この字の汚さのおかげで、逆に「目立つ」というメリットを手にいれた。

  下手なりにも一生懸命にやることで評価されるという事実。

そんな世の中の原理原則というようなものを知る。

  歌も下手だから未だにカラオケには行かない。

しかし、これも一生懸命歌っていると周囲にはなぜかウケた(笑)。

  「おい、わざと外して歌うところがウケるね。」

真面目にそう言われたこともある。
一生懸命に行動すると、周囲からは別の意味で評価されることを知ったのである。

  “自分で不得意と思い込んでいただけか”

しかし不思議なもので、人間は結果だけで判断しない動物なのであろう。

  一生懸命に行動する。

その過程を知る者にとっては、結果を見る目が変化するのだろう。

  その過程を知るから結果を見る目が逆転するのだろう。

店舗にもマイク放送が苦手な方が多い。

  店内に自分の声が流れるのが恥ずかしい方が多い。

特に、店舗を開設した当初は、マイク放送で従業員の呼び出しを苦手とする事務担当者が多かった。
また、最終の売り切り等でマイク放送を使って店内のお客様に対して惣菜やベーカリーの売り切りを実施するパートさん達も、マイク放送を苦手とする方が多かった。

  今でもそれは変わらずである。

逆に、どんどん上達している方もいる。

  “見事なマイク放送だな”
  “俺よりも上手いじゃん”

そんな方もぼちぼち出現し始めてきた。

  だからと言って下手な方が不評かと言えばそうでもない。

あるチーフが言ったことがある。

  「下手でも一生懸命さが通じるんじゃないですか(笑)。」

その通りである。

  要は、お客様にどう伝わるか。

だから、下手は下手なりに、逆にお客様がしっかり聞いてくれるというメリットがあるのである。

  見事なマイク放送は聞き惚れてしまう。

言っている内容ではなく、そのリズミカルな声と抑揚に聞き惚れてしまうから、その内容が飛んでしまうことが多い。

しかし、バランスが悪く抑揚もズレているマイク放送は、逆によく聞き取ろうとする気運が働く。

  “なんて言っているのだろう”

特に、夕方以降の値下げの案内などは、聞きもらせないという気持ちにもなる。
そこで、下手なマイク放送がかかると、逆に聞き耳をたてるのが人間である。

  大切なのは、一生懸命。

そこには必ず明るい未来が待っているのである。





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2017年3月22日 (水)

間違いだらけのロス対策

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


売上減、結果としての荒利額減。

  そこから導かれるロス対策。

結果としての荒利率の安定。
そして、なんとか荒利額が確保されるという構図。

  一昔前の業績対策である(笑)。

しかし、今この手法を取ろうとすると、大幅に業績を落とす結果となっている。

  要は、売上の大幅減による荒利額の大幅減。

ロス対策を行った結果、売り場に商品が出なくなり、売上減に伴いロス率が上昇することによる荒利率減と、結果としての荒利額の大幅減。

  特に製造部門に顕著に現れる現象となっている。

製造部門は、その日に製造した商品でしか売上は作れないわけであるから、どうしたって売価管理部門と同様のマネジメントは通用しないのであるが、指導する方も指導される方もロスが最大の焦点であるから、無駄な製造を抑えようとして企業ぐるみで製造数を減少させてしまう。

  結果として、売場のボリュームを失い逆にお客様を失う。

その結果、ロス率は逆に悪化して荒利額が激減してしまう。

  業績が低迷している鮮魚部門の現状でもある。

鮮魚部門、精肉部門、惣菜部門、寿司部門、ベーカリー部門は製造部門と呼ばれている。

  その日に製造した数量でしか売上を作ることができない部門。

だから、業績を上げる為には、より製造数を高めなければならない。

  至極簡単は理論である。

商売とはさほど難しくない理論から成り立っているのである。
しかし、現実にはその逆を走っているのが現実ではないだろうか。

  製造した数量 = 販売点数。

本来の問題は、販売した単価がロスによって下がっているから売上が伸びないのである。

  対策は如何に定価で売り切るかなのだ。

そこに焦点を当てない限りは、製造数を減少することにより単価維持のチャンスすら失うことになるのである。

  製造数を変えずに、値下げをどう抑えるか。

ここが最大の焦点であるのだ。

  その為の「売り切る技術」。

ここが、今現場で一番不足している技術と知恵である。

  答えは簡単だ。

「売れる商品」を製造し、「売れない商品」を減らす。

  その為に時間帯別売場をダイナミックに変えていくこと。

特に、ピーク時前の再開店である午後3時〜4時の売場の状態をよりダイナミックに変更して、売れ筋に特化した売場を作ることにある。

  ピーク時間以降での販売数量を従来よりも加速させる。

その為には、ピーク前に売り減らす商品をしっかり定価で売り減らし利益を作る。
ピーク時からそれ以降は、新たな売れ筋商品に特化して製造し鮮度を強調して陳列拡大させてお客様に明確な売場をダイナミックに作り変えるのである。

  そこで、試食や掛け声、説明POPにて点数拡大させる。

特に刺身というカテゴリーは鮮度が命。

  作りたてというアピールを徹底することで売れ数は激増するもの

要は、ピーク時に如何に定価で売り込めるか。

  その割合を増加させることでロス率は低減する。

ロス対策。

  それは製造数量を減らすことではない。
  定価でより多くの商品を売り込めるか。

この原理原則を間違うと、転落の一途を辿ることになる。






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2017年3月21日 (火)

現場の流儀

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


本部バイヤーと現場の店長の認識の違い。

  数値を追うかお客様を追うか。

この違いは大きいだろう。

  現場の我々が常に追うのはお客様である。

特に、お客様心理を追いかけることが多い。
その結果としての、客数増であり単価アップであり、売上拡大へと繋がる。

  しかし、バイヤーにお客様心理は通用しない(笑)。

問われるのは、数値のみ。

  特売に入れた商品の数値動向は?。
  結果として売上拡大したか否か?。

自分の持分としての商品が、現場でどのような数値結果として評価されたのか。

  そこがバイヤーの評価となる。

当然といえば当然。

  よってバイヤーと店長のん食い違いも多い。

例えば、特売。

  店長意向で入れた特売品。

本部バイヤーからすれば、その単品の動向は大いにきになるところだ。
しかし、現場の店長がその単品を特売に入れた意味には色々な趣旨があろう。

  その単品で売上を稼ぎたい。
  その単品で利益を稼ぎたい。
  その単品で安さを出したい。
  その単品で旬を演出したい。

等々、色々な趣旨を持って特売に入れ、お客様心理に訴えて数値評価を高めていきたいと思ってのチラシ対策。

しかし、バイヤーは数値を早急に求めてくるもの。

  その結果の数値効果は?。

しかし現場のお客様心理を追う場面では数値効果は即発揮されない場合が多い。

  結果が出ないのであれば、やる必要なし。

この数値対応に関しては、誰も説得できない。

  結局は現場も最終的には数値を追うものであるから。

そのタイムラグがバイヤーと店長との違いであろう。

  お客様心理に訴えて客数増と単価アップと売上増。

それを、日々の中で数値評価として追うバイヤーと、1ヶ月単位でお客様との信頼関係を構築しながら追う現場の店長との差が、そのタイムラグとなる。

  昨日案内した本にはその現場の知恵が記載されている。

現場の知恵としての手法であるが、この過程の中で、バイヤーと同じタイムラグで数値効果が発揮される部分とそうでない部分が多分にあろう。

  仕入れと販売を一元化している企業には無い課題であろう。

それは、仕入れて販売する人間には一連の流れを見ているからだ。
しかし、仕入れ担当者と販売担当者が分割された「作」と「演」を導入している企業の場合は得てして上記のような課題を有していると思われる。

  そこに、数値には現れないお客様心理が横たわっているのである。

そのお客様心理という目に見えないカオスを掴むか否かで、数値を主導できるか否かのブラックボックスを手に入れるか入れられないかの分岐点が存在するのである。

業績には、必ずお客様心理という見に見えないブラックボックスが横たわり、その心理を現場で失敗を繰り返しながら取得した者のみが手に入れることができる引き出しが存在する。

  その引き出しこそがブラックボックスであり宝石箱となる。

その宝石箱は現場でお客様と触れ合う時間の長さに比例し、そこから打った手の多さに比例する者である。

それを駆使するか否かで人の10倍の販売力を手に入れることができるのである。

  それは、机上の論理ではなく現場の論理なのである。







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2017年3月20日 (月)

仕掛けの極意

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日、皆さんにご紹介した本。
http://tetu-syoubai.cocolog-nifty.com/blog/2017/03/post-5057.html

  「思わず買ってしまう『仕掛けの極意』」。
   著者名〜藤木悠久治氏。

人気本らしく、なかなか新書も入荷がなかったが、ようやく入荷したため、即ネットで購入できた。

  読み進めるうちにどんどん腑に落ちていくのがわかる。

腑に落ちる。

  普段からの想いを読み返すような感覚であった。

著者は、現場で青果の責任者としての長年の経験から学んだ商売の妙をこの本に記している。

そして、自ら学んだ商売の妙を、自分なりの方程式として言語化し、周囲にもわかりやすい言葉として表現しているのである。

まずは、自らの青果担当としていの経験を随所に活かして、現場で自ら学んだ商売の妙が同じ現場で商売をしている者の共感を呼ぶのである。

  “まさにその通りだよなぁ〜!”

そんな共感が随所に現れてくる。

  そこには大手のマニュアルに反する部分も多い。

「通路幅をしっかり取る」

  一般的にはそれが基本となる。

しかし、この著者は大手の原理原則がそのまま中小規模の店舗では当てはまらないことを指摘する。

  わざと通路幅を狭くとりお客様の目を留めさせる。

とか、

  先入先出から後入れ先出しで量販する。

とか。

要は、如何に鮮度を強調して当日の中で売り切るかという知恵と工夫がこの中に凝縮されているのである。

  仕入れて売り切る。

日々のこの連続が、在庫管理を容易にし鮮度を限りなく上げ、そして利益を最大化していく。

  その為に現場でどう仕入れて売り切るのか。

そこに現場で学んだ経験がモノをいい、机上のマニュアルではなく現場の知恵が凝縮された本である。

  だから、現場の人間ほど腑に落ちる言葉が続く。

この本が机上の論理と一番違うところは、現場で学んだ「お客様心理」が随所に出てくるところである。

  お客様心理。

いうのは簡単だが、それを理解して現場で実践して初めて効果が出せるのである。
それには固定化されたマニュルではまとめられないブラックボックスである。

  そのブラックボックスを開けてみるとこうなる。

そんな知恵が色々と記されているのである。
お客様心理を理解して、その心理に訴えて商品の売り方を変える。

  それによって人の10倍商品が売れるようになる。

それは事実である。
そしてそれは、自ら仕入れて自ら売るという経験からより早期に学べる原理原則である。

  なぜか?。

自ら買ったのだから自らの責任で売り切る、という責任感。
そして、売り切るための試行錯誤からお客様心理という原理原則を学ぶのである。

それには、人よりも多く失敗して人よりも多く学ぶことが出来るのである。

  これは現場の販売担当者が必ず読むべき本であろう。








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2017年3月17日 (金)

競合店の戦略

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


スーパー同士の競争。

  新規出店されれば影響は大なり小なりあろう。

特に、新規出店されて店舗の近隣の店舗は一番影響を受けるだろう。

  当店が出店し更に2k商圏内に競合店が出店。

そんな競合店が2店舗ある。

  1店舗は当店が出店直後に改装。

しかしもう1店舗は当店と更にもう1店舗出店したにも関わらず、明確な対策を打って来なかった。

  当然、業績も低迷してきた筈である。

その競合店がようやくミニ活性化を行った。
従来はどちらかというと高級志向を前面に打ち出した店舗作り。

  こだわり商品の品揃えも豊富な展開。

特に、惣菜部門のおかずバイキングが差別化の最大の武器として活かしているその店舗は、惣菜のお客様を中心に固定客を固め、当店の出店に際しても極端に客数減には至っていなかったようであるが、やはり業績のダメージは大きかったのだろう。

  当店ともう1店舗の新規出店。

その影響は甚大なハズ。
その対策をようやく見える形で実行してきたのである。

  最大の変化は青果部門の強化。

青果部門だけ取れば、完璧なディスカウントの展開の変動した。

  キャベツ、大根、ほうれん草の主力野菜。

これらは、相場の半値で連日展開している。
更に、サンふじリンゴや伊予柑、いちごといった主力の果実もほぼ半値での展開。

  “よくこんな価格で売れるなぁ〜”

その裏側には、こんか価格で売ったなら間違いなく利益は出ないだろうという感嘆が含まれる。

  “いずれ、どこかで軌道修正するだろう”

私はそう思っている。

  問題は軌道修正をどのタイミングで実施するかだ。

今までもどの競合店や企業の戦略を見ても、一度はこのようなあっと驚くディスカウント的な販売や改装を行うのだが、得てして半年も持たない。

  なぜか?。

いずれお客様に飽きられ、更に収益が大幅に悪化するから。

  飽きられないディスカウント。

これはもう、ディスカウントに起動修正した企業の永遠の課題であろう。
特にディスカウントに移行した企業は寿命を縮める結果となることが多い。

  結局は単価ダウンに伴う売上低迷と収益低迷。

その底なし沼から逆に抜け出せなくなってしまうのが従来の流れ。

  私は逆にツッコミどころを得たと思っている。

ディスカウントに振った店舗のデメリットは、基本。

  基本が崩れていくのが毎回の恒例となっていく。

定番の品切れ、鮮度の悪化、接客の低下、そして清掃の不徹底。
当方は逆に、午後から夕方にかけての売場のメンテナンスに力を入れていきたいと考えている。

  なぜか?。

季節が春から夏に向かっていくから。
お客様の来店の流れも夕方に移行していく。

  夕方が一番のピーク。

そのピークに逆にメンテナンスを強化していけば、基本の低下した競合店からピーク時間帯のお客様を獲得できる。

  当然、従来から実施しているステルス企画は継続しながら。

当店や競合店を視察してきたバイヤー等は、焦った顔で敵の変化を私に煽っているが、敵の今後の流れが見える当方としては、相手が自ら寿命を縮める戦略に走っていることが手に取るように見えるのである。





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2017年3月15日 (水)

売場に立つ

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


売場に立つ。

  商売人としては基本中の基本。

しかし、とみに最近はこの基本が出来ない担当者が多い。

  人がいない。

だから、作業場で商品作りに追われて、売場に出られない。
そんな状況が常態化しているのも事実だが。

  特に、鮮魚、精肉、惣菜部門はこの傾向が強くなっている。

製造部門とも呼ばれる上記部門は、仕入れ即品出し出来ない商品を扱う部門でもある。

  よってまずは製造から入ることになる。

製造しなければ売場に品揃えする商品が無い。
よって製造をして商品化してから、製造した商品を売場に陳列することになる。

  従来はそこから先がチーフの仕事出あった。

要は、部下やパートさんが製造した商品を、主にチーフが品出し陳列してその日の売場を作れたのである。

  しかし昨今の人材不足からチーフ自らが製造に追われる。

結果として、品出しを担当するのは値付け担当のパートさんが品出しまで担当するのが現状である。

  結果として売場にモノを置くだけ。

そうでは無いパートさんもいるだろうが、ほとんどの場合は値付けと兼務であるため、売場にモノを置いてくるだけに終始してしまうのが現状であろう。

  しかし商売とはここからが本番なのである。

お客様が商品を買うのは「売場」。
我々の商売は、プリパッケージされた商品をお客様が選択して購入していくことで成り立つものである。

  よって、売場自体が売り子になるということである。

お客様に語りかける売場になっているかどうか。

  それは売場に立たなければならない。

売場に立って、リアルに来店されたお客様に売場や商品が語りかけて、お客様と会話する。

  その会話の魅力が購入につながるのである。

最近では、ネット購入のウェイトが高まってきたため、リアルな売場で品切れの無い売場を作ることは大きなアドバンテージにならないことが多い。

ネット購入以前の時代であれば、品切れが大きなチャンスロスとなっていただろうが、現代では細部の欲しい単品に関してはネットで検索して購入出来てしまう。

  ますますリアルな売場の役割が変化してきている。

そのような現状に対して、売場責任者が売場に立てない状況は、ますます自らの墓穴を掘ることになる。

  情報発信する売場作り。

それは何も、商品を説明する媒体を設置することだけでは無い。

  お客様に伝わる売場作り。

それは何と言っても、自ら仕入れて自ら商品化し自ら陳列して売り込もうとする人間が一元管理していくことが大前提となる。

  その仕組み作りが責任者の仕事。

仕組み作りとは、責任者がいなくても、言わなくても、部下を如何に効率よく行動していくかを決め事として策定することである。

  惣菜売場。

その日に製造してその日に売り切る部門。

  売場の乱れも他部門の比では無い。

先日、ピーク時の前の売場の乱れを正すために、担当者に言った。

  「パートさんが作業場を出入りする都度に手直しさせよ」

食事の為、お手洗いの為、その他諸々の事情で作業場を離れるパートさん達。
その都度に、売場の乱れを手直ししてから休憩に入る、休憩から戻ったら作業場に入る前に売場の手直しをする。

  その仕組みが整った後の売場。

今まではパートさん達が売場に思い入れを持たなかった方達だが、この作業により自分の売場という意識が生まれる。

  結果、夕方以降の売り上げが伸びる。

たったそれだけのことが、働く従業員の意識を変え、お客様に伝わるのである。







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2017年3月13日 (月)

鮮魚のブラックボックス

皆さん、こんにちは。
 食品スーパーで店長をしている「てっちゃん」です。


先日は「チーム鮮魚」を記した。

  鮮魚出身店長の鮮魚への支援。

そのチーム鮮魚の会合をある店舗で持った。

  鮮魚部門が好業績のお店。

だから、その店舗での好業績の秘密も探ろうという意図があった。
実際にその店舗の鮮魚部門を見てみると、いろいろな施策が為されている。

  そのお店はかっての私の古巣。

よって、そこの鮮魚担当者も顔見知りである。

  ツー・カーの仲。

そう言ってもいいだろう。
だから、を直接話しを聞いて、売場を見て、彼のブラックボックスの中を探ることができるのである。

いずれ彼へのインタビューを通してブラックボックスを見える化してみたいと思っている。

  鮮魚の業績改善の打ち手。

要は、販売技術という引き出しをどれだけもっているかということだ。
そういう意味では、鮮魚という部門の引き出しの多さは他の部門の比ではない。

  仕入管理。
  調理技術。
  陳列技術。
  教育技術。
  数値管理。
  接客技術。
  料理提案。

等々、鮮魚を取り巻く引き出しには、いろいろな要素が含まれるから、それを習得して自分の引き出しを持つという意味では他に類を見ないのである。

  そんな引き出しをたくさん持つベテラン社員。

しかし、なぜかこの業界ではこのようなベテラン社員の販売技術が受け継がれないし、他の社員に広まらないのである。

  だから、一代限りの販売技術に終始してしまう。

本当にもったいないことである。
しかし、それを当然のこととして処理してしまってきたツケが、今鮮魚部門を苦しめているのである。

  好業績店舗は全て鮮魚専門店。

それが実態ではないだろうか。
ますます、海産物の料理メニューが一般のお客様から離れて行っている現在。

  鮮魚のプロが必要とされる時代である。

しかしながら、このような世代の販売技術が全く他に広まらないのは、そのブラックボックス化した販売技術を取り出して公然のものとして見える化していく作業をコツコツ実施していくしかないのである。

今年は、自社にも存在するベテラン鮮魚担当者のインタビューを通して、鮮魚部門の販売技術のブラックボックスを撤廃したい思っている。

彼らとて、自分の販売技術を他者や他店へ広がっていくことに関しては嬉しいことであろう。

  自分の技術が伝承されていく。

それは、自分の今まで生きてきた証でもある。

  あの人から学んだ仕事の流儀。

それが、学んだ人間をして確実に実践されている。
それは、学んだ人間の心の中にいつまでも記憶に留められることになるわけだ。

  それは何よりも嬉しいことであろう。

しかし、それも含めて鮮魚部門の商品部との打ち合わせは必須となる。

  企業として商販一致が大前提である。

これもまた今後の鮮魚部門回復の大前提となる。

  商品を理解した販売部。
  販売を理解した商品部。

この信頼関係も、鮮魚部門回復の大前提。
その橋渡しも含めて、今年の役割は重いものとなってしまった(笑)。







  

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