カスハラ防止条例
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
2025年4月1日
一部都道府県で「カスハラ防止条例」が施行された。
とは言っても、それに対しての罰則は設けられていない場合が多く、指針やガイドラインで実効性を高める条例である。
しかしその効果は高いのではないだろうか。
それに対しての、顧客側の抑止効果もあるだろうが、それ以上に小売側の意識の変化の方がより効果が高くなるのではないだろうか。
「お客様は神様」
その呪縛に縛られ続けて数十年。
“とにかくお客様は神様”
お客様の声も神様の声とばかりに、どんなクレームでも容赦の無い罵声でも受け入れてきた過去からの流れが、この業界を取り巻いてきた歴史は重い。
誰かが声を挙げなければ収まらない。
そんな想いはあった。
自分が現役の頃は?。
お客様は神様、という以前に、私自身は
人間は平等。
これを貫いてきた経緯がある。それがあって初めてお客様の声をしっかり商売として受け止め、業績改善の一因にしていくというスタンスであった。
だから理不尽な要求には否を貫いた。
それによってお互いに犯罪に問われることはない。あくまでも販売側と消費者側との区別であり、金銭の流れは商品の流れと同じであり、そこに上位も下位も生まれないものである。
あるのは誠意のみである。
たまたま販売側のミスによって売価が異なっていたり、商品の痛みがあってもそれは故意によるものではなく、こちらの誠意ある謝罪があれば、お互い様という認識である。
そこから先の流れはこちらが判断する。
それが、人間として平等性を維持しているのか、逸脱しているのか。
人間として判断し行動してきた。
いっ時は物別れになった時もあろう。そして本部にクレームとして話が伝わる。それでも話がわからない顧客は、それで終わりとなる。
顧客が要求するものが得られないと判断されたのであろう。
しかし、逆にそこから固定客になっていく方も多い。
誠意がお互いに伝わり合った後の関係。
そんな顧客の方は、その後も店舗に来店してくださり、お互いに名前で呼び合い、関係が進化していくもの。
だからこそお互いの関係に妥協は出来ない。
今回のカスハラ防止条例とは、このような関係を築けていけることを教えてくれるのではないだろうか。
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コメント
みやさん、コメントありがとうございます。
どうしても、企業として一人一人の顧客を失いたく無いという風潮がまだまだ残っているのは間違いないでしょう。
今回の「カスハラ防止条例」が地方自治体からどのように一般企業に連動していくのかは一つのきっかけになればと思っています。
おそらくそれだけ地方自治体でのカスハラも大きな問題となって働く職員の方々を苦しめているのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2025年5月 4日 (日) 09時06分
先日カスハラがありました。原因は従業員のミスですが、怒鳴りその後本社に電話し、私が謝罪して何とか収まりました。
少しのミスも許さない態度、言動を見ていてカスハラは簡単にはなくならないと思いました。
する方は正しいことを言っているから気持ちがいいのでしょう。客の立場を使い上から目線で世直しです。会社や店舗の看板を背負ってるから我慢しますが、何ともやり切れない思いでした。
対応を間違えたら査定が悪くなる、または降格人事もあると思います。毅然とした態度で対応は簡単には出来そうにありません。
投稿: みや | 2025年5月 3日 (土) 22時14分
k,kさん、コメントありがとうございます。
そうやっていろいろな店舗を考察していくと、よほど個人経営の八百屋、魚屋、肉屋のほうが店主と顧客の関係の対等性が見えてきますね。
チェーン店の店長とは言え所詮はサラリーマン。トップや上司からの指示で部下への指導をしなければならない立場。そして部下達は全員そんな上司の姿を見て育つもの。
さて、カスハラ防止条例がそのような文化にどう影響を与えていくのか、楽しみではありますね。
投稿: てっちゃん | 2025年5月 3日 (土) 08時37分
店長は会社を守るのか?自分の立場を守るのか?部下を守るのかによって自分達の意志も変わります 何故なら後から怒られるのはこっちだからです 嫌な言葉言われてもハイハイ言えるなれば良いのでしょうが、そうもいきません(笑) 以前、強い口調でご意見を言われた時に私達はお客様の奴隷出番ないんです、その一言は小売店対一顧客ではなく個人に向けての話ですよね?納得できかねますねー と、もうしたら本部のお客様相談室へ 店長経由でえらく説教たれられました 承服出来ないと突っ張ったら副店長求める一緒にはなって攻められる 結局 店長の腹つもり一つでこちらも嫌な思いをする さてさてこれを見ている店長さん達はどれを重視するのでしょうね🎵 対等な職場環境を望みます(^^)
投稿: k,k | 2025年5月 2日 (金) 17時21分