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2025年4月23日 (水)

競合店出店への対応

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


今日のテーマは「競合店出店への対応」

  今週は競合対策のテーマが多い(笑)。

それだけ、最近の当方のコンサル先でも競合にまつわる話題が多いということでもある。

  競合にまつわる話題。

それは昨今の小売業にとってはもはや当然の出来事であり、そこに現状の具体的対策が集中されているのも事実ではないだろうか。

  ただしそれはある意味危険な方向性となる。

何故なら、競合対策とは業績対策の一環であり、競合対策を講じたからといって全てが解決するわけではない。

  競合対策とは客数増が評価となる。

よって、競合店から顧客を吸引し自店の客数を伸ばすことによってその評価をすべきであり、競合対策によって売上が高まるとは限らないのである。

  あくまでも客数増が競合対策の評価となる。

よって、競合対策によって客数増が実現しても、商品マネジメントと人材マネジメントによる店舗での販売力がなければ、客数増が売上増に繋がることはない。

  また一時の売上増が継続されることもない。

だからこそ、競合マネジメントの学びと実践以前に、自分、商品、人材、組織のそれぞれのマネジメントの実践によって、販売力を店舗力に転換しておく必要があるのである。

  その段階でようやく競合マネジメントの実践段階となる。

そこで実践される具体策によって、客数増が確実に売上増に連動していくのである。

  その段階で競合出店にも対応していけるのである。

競合出店に際して、どう対応するのか。

  当然、事前対応は必須となる。

多くの優良企業は、それ以前の段階で自店の改装を実施するところが多い。

  競合出店以前に自店の固定客の拡大を図るのである。

当然、それ以前に自店の店舗力を高めておくことは当然であり、それ無くして今後の競合対策はあり得ない。それが出来ていなければ、競合出店以前に店舗力強化対策の方がより重要な店舗運営力強化対策となろう。

  そして事前の対策チラシを打つ。

目的は、競合出店以前にオープンでチラシに入るであろう商品を予測して事前に買い溜めを促す目的となる。

  そして競合への来店動機を下げておくのである。

しかし、それも一時の対応でしかない。

  商圏内の顧客は必ず一度は新規オープンのお店へと足を向ける。

そして、競合を迎え撃つ既存店は、3-3-3の原則通りの対策を打っていくのである。

  3日目から競合の鮮度管理が落ちてくる。
  3週間後から競合の品揃えが落ちてくる。
  3ヶ月後から競合の地域密着度が問われる。

このように、競合開店から3ヶ月間は競合対策も変遷していくのである。

  よって競合開店からの3ヶ月間が勝負となる。

そこで、固定客がどの程度自店に残ってくれるかが見えてくるのであり、その為にこの3ヶ月間が存在するのである。

  3日後・3週間後・3ヶ月後。

そこまでに、上記の競合店の状況を踏まえた対策を徹底しなければならない。

  それによって3ヶ月後からの固定客の復帰度合いが決まるのである。

そして、そこから長い長い競合店とのお付き合いが始まっていくのである(笑)。





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コメント

散人さん、初コメントありがとうございます。

→定番が売れるスーパーは競合店が出店しても、そこまで打撃を受けないと思います。

 その通りだと思います。

中小SMにとって定番強化は不動の競合対策であり、お客様対策ではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2025年4月24日 (木) 07時59分

お客の立場からすると、買物に行くお店の選択肢が増えるから競合店の出店は嬉しいです。
選択肢が少ない地域ほど歓迎されるのではないかと思います。
売る側には、私が尊敬する方がおっしゃっていた競合店は自店を研ぐ砥石だという言葉を意識して頑張ってほしいです。
競合店が現れても、時間が経てば、買う側は飽きてくると思います。セール品等は基本的に毎回同じものになってしまいますからね。
そうなると、基本の品揃えである定番をいかに充実させられるかになってくるのではないでしょうか。
定番が売れるスーパーは競合店が出店しても、そこまで打撃を受けないと思います。
逆に、価格だけのスーパーにとっては大打撃でしょうね。
競合店の出店により、自店の強みや弱みをより鮮明に把握できるので、競合店の出店は悪いことばかりではないと思います。

投稿: 散人 | 2025年4月23日 (水) 22時30分

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