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2025年3月14日 (金)

絞り込む勇気

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


売りたい!

  その結果の絞り込まれない売場。

そして、何を売りたいのか不明な「置き場」。

  よくある話である(笑)。

確かに「気持ち」はわかる。

  “売りたいものがたくさんあって”

しかし、売場は限られているし、カテゴリーのスペースも限られている。

  定番は余裕の売場スペース。
  特設はギチギチの商品展開。

そんな光景を目にする場面もあるのでは無いだろうか。

  確かに宝探し的な面白さはあるかも知れない。

しかし、全てのお客様が宝探しを目的に店舗に買い物に来るわけはない。

  逆に限られた時間内でリアル店舗で目的を達成する。

そんな目的買いのお客様が基本であろう。

  目的買いと衝動買い。

この論理をリアルな売場でどのように区分けをして、そして連動させられるか。

  ここにリアル店舗の本質が隠されているのである。

そして食品小売業の売場はコンコースと呼ばれるメインコースで青果から始まり、日配から鮮魚に繋がり、精肉そして惣菜と毎日異なる売場で流れるのである。

  そしてコンコース内部ではグロサリー。

よってどちらかと言えばグロサリーや菓子の売場で絞り込みが遅れ、結果として単に顧客が通過するだけのための置き場になっている可能性が高いのである。

  これはマネジメントの問題。

売りたい!、とう願望と、次は何を売る?、という課題の葛藤の中で、限られたスペースで、売りたい!商品を明確に顧客の伝わる売場をスピードを持って切り替えていくその連続が食品SMのマネジメントである。

  なぜマネジメントの問題なのか?

売りたい!願望だけの意図で作られた売り場は、必ず在庫過剰となり利益を圧迫していくもの。

  商品は売り切ってナンボの利益。

生鮮は日付や鮮度が目に見えるカテゴリーであるから、鮮度落ちしない範囲の中で商品回転をさせなければならないという緊張感がある。

  しかしグロサリーは腐らない。

だからこそ、在庫に敏感になれないのである。だからと言ってもグロサリーの担当者が鮮度感をもたないかと言えば、全くそんなことはない。

  そこにマネジメント力が問われるのである。

マネジメントとは結果を出すために行うルーティン業務を、ごまかすことなく愚直にやり続けることである。

  そのために決め事も設けられるであろう。

その決め事を目安にしながら全店が統一的に売場作りが為され、そして安定した在庫管理と結果に繋がるのである。

  そのマネジメント力が商品回転を高め早めるのである。

そしてそのマネジメント力が高まれば、結果として実績に繋がり、そしてそのマネジメント力を土台として商品回転が高まり、それが次への計画と実践に連動しながら、自らの創意と工夫に楽しさを喜びを感じ、更にマネジメント力が高まっていくというPDCAの回転となって継続されていくのである。

  絞り込む勇気。

それはその仕組みを理解するために必要な勇気なのである。




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コメント

老害老兵殿、返しコメントありがとうございます。

この業界においては、むしろ米主食の一極化よりも、主食の多様性の広がりはむしろ大歓迎ではないでしょうか。

そして高齢化=簡便化へと連動していく時代。むしろ内食傾向は40代の子育て世代がメインかと思われますよね。

投稿: てっちゃん | 2025年3月14日 (金) 15時43分

地域にもよりますが、基本米離れと言われてきた時代。何故米離れが起きたのかを考察すれば答えは導き出されると思います。あと精米とレトルト飯や冷食飯の価格乖離も意識すると高齢化、単身世帯増加からの傾向も見えて来ませんかね。以上、酒のながらの返しコメントですので信憑性はゼロとお察し下さい(笑)。

投稿: 老害老兵 | 2025年3月14日 (金) 13時06分

老害老兵殿、コメントありがとうございます。

 →相変わらずのコメ相場の高止まり

もはやコメ相場はこのような相場と価格は定着していくでしょうね。そしてそれは52MDとはまた別に定番修正していく項目かと思います。

そして基本的な主食の高騰に伴い、惣菜の弁当類やご飯類の安定成長に繋がっていくのではないでしょうか。

特におにぎりやご飯+α的な低価格のご飯セットに自分の好きなおかずを+で購入して頂ける商品が伸びてきているのではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2025年3月14日 (金) 12時41分

52週MDを確立されているてっちゃんですから売込むべき商品はしっかり押さえて事でしょう。逆さメガネで乱視の老害爺がほざく事は有りませんが、敢えて言うなら・・・相変わらずのコメ相場の高止まり。コメは主食ですから目的買いの定番と言えます。てっちゃんの企業は比較的米に恵まれている地域とは思いますがそれでも品薄高止まりでしょうか。なら顧客はどのように動くか?ひょっとすると直近のデータに顧客の叫びが聞こえるかも知れません。主食の米に代われる第二第三の主食は何か?その主食に対する副素材は何か?まあ、定石の52週に拘るてっちゃんですから馬耳東風でしょうが(笑)。ちなみに「君主豹変する」の意味を最近知った幼稚園脳爺でした(笑)。

投稿: 老害老兵 | 2025年3月14日 (金) 10時00分

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