即食がこだわるべきもの
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
生鮮食品スーパーにおける惣菜部門の位置づけ。
年々位置づけが高まっている。
それは数年前からある程度認識されてきていたが、ここに来て惣菜部門の顧客感度が大きく変化してきたのを感じるのである。
以前は価格優先での商品展開。
現在は味覚優先での商品展開。
おそらくこれは、コロナ禍明けのここ一年~二年の中でのインバウンドの影響が非常に大きいのではないかと感じている。更に加えて原価の高騰も一因となっているものと思われる。
以前の惣菜は価格軸が顧客感度の主軸。
しかし、価格高騰により全般的な惣菜の価格も大幅に上昇し、398円という弁当価格の上限を越えなければ利益が取れない現実となり、顧客感度の主軸を変えなければ惣菜の生き残りが不可能と判断した主力SMが、惣菜の主軸を価格軸から味覚軸へと転換してきたのである。
それを後押ししたのがインバウンドの影響。
それによって、インバウンドに影響を受ける地域での外食の価格帯が一気に跳ね上がったのである。
インバウンドの目的は日本の外食。
そこでは、海外の価格帯と比較して圧倒的に安価で、しかも美味な食事が得られるということ。それに付随しながらも観光地を巡る目的が付加されていったのであろうが、メインは日本での食事シーン。
それはメディアでも大いに取り扱われることになる。
それに牽引されて、食品スーパーでの惣菜も価格軸から味覚軸へと大転換してきたのである。
惣菜とは全てが即食。
素材を調理しメニューを作る生鮮と異なり、そのまま即食で食されるのが惣菜であり寿司である。
誤魔化し様が無いのが惣菜・寿司。
だからこそ、価格以上に味覚へと軸が移動し、食べて美味しいものが支持される惣菜の位置づけとなってきたのであろう。
よって惣菜寿司は価格軸を外して商品開発が重要。
食べて美味しいかどうか、食べてみたいと思える商品かどうか。
次に顧客は価格を見るのである。
価格を見てから商品を見る時代はとうに過ぎ去った。それだけ日本人の食に対する認識と舌の進化が前提にあるのである。
“こんな価格では売れないよ~”
しかしそれが他の競合店では売っていない商品だったらどうなるか?。
これはあのお店にしか置いてない商品。
そこから固定客が付いていくのである。そしてそんな顧客層が惣菜を支えてくれるリピーターとなって日々の来店客となり、口コミが広がっていく。
だからこそ即食部門は味にこだわらなければならないのである。
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コメント
老害老兵殿、コメントありがとうございます。
昨日は「いい夫婦の日」。
絶好の好天に恵まれましたね。
どなた様は、大切な仲間を置き去りにおそばを食しにおでかけのようでしたね(笑)。
いずれにしても、このような記念日には味であり、評判であり、そして雰囲気も重要な選択肢になるでしょうか。
インバウンドが過去最高。それもこの国の雰囲気であり空間が選択される要素なのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2024年11月23日 (土) 07時55分
昨日発表された外国からの旅行客は過去最高。
反面日本人の国内旅行者は2019年比9%減。
インバウンドの恩恵を受ける業種は宜しいでしょうが日常生活に四苦八苦の我らが日本人はどう生活しましょうかね(笑)。
惣菜のニーズはこんな所にも潜んでいると感じます。
あ!いい夫婦の日の極楽ランチタイムに失礼いたしましたー(笑)。
投稿: 老害老兵 | 2024年11月22日 (金) 14時15分
街道近くの店さん、コメントありがとうございます。
出来立て提案が惣菜の最大の販促効果、賛成です。同時にそれはベーカリーに言えることではないでしょうか。
以前ベーカリーチーフに言われたことがあります。
「店長、このパン198円ですが、私は焼き立ての瞬間の30分は298円で売りたいです。それだけの価値が焼き立てパンにはあると思っています」
そんな生意気が事を言う人間でしたが、その後速攻でキャリアップしました。
投稿: てっちゃん | 2024年11月22日 (金) 09時48分
k,kさん、コメントありがとうございます。
まさに従業員あるあるですね(笑)。
自社自店で毎日の昼食を購入していると、どうしても飽きが来てしまう。そんな従業員の意見を参考にするのも重要かもですね。
投稿: てっちゃん | 2024年11月22日 (金) 09時44分
k.kさんと同意見!
従業員がいちばんのロイヤルカスタマーですよ!
お昼を店ん中で食べなさいの会社ルールに縛られ、マンネリ化した惣菜弁当を値上りした税込600円以上で買うのは辛いよ〜😭
小遣い上がらないし、健康診断が気になる歳だとカップ麺やパンも毎日はヤバいし😱死活問題ですよ!
話は変わりますが、、、
いくら美味しい惣菜でも、『出来立てに勝る美味しさなし!』と思っています。
いかに、夕方に出来立てが出せるか!しかも毎日毎日毎日毎日ずっ〜と毎日!夕飯に出来立てを出す事で競合店との差別化ができます。
これが、惣菜の最大の販促効果だと思っております。
投稿: 街道近くの店 | 2024年11月22日 (金) 08時45分
男性従業員が一番のヘビーユーザーではないでしょうか? 週に5回買ってますから笑 確かに値段は大事ですがそれよりアイテム数が欲しいです 毎日メイン3アイテムの繰り返し たまに〇〇フェアで珍しい商品出ると値段関係なしに買います 小さい店舗は種類も少ない それでも飽きさせない工夫あれば是非やってほしいですね~
投稿: k,k | 2024年11月22日 (金) 04時23分