褒められ慣れ
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
先日、ある企業にコンサルに入った時のこと。
「先生、私褒められ慣れしていませんので」
そんな話をしてきた。
「褒められ慣れ」。
要は、本人が言うには「褒めれた経験が無い」ということらしい。
現場の店長という存在。
現場には企業内の全ての現在地が映し出されるものだ。全てが全て現場の問題ではないにしても、現場が全ての現在地を映し出されるわけであるから、いいも悪いも現場が企業の全ての映像を映し出されることになる。
だからこそ現場に対し凍てのお褒めの言葉は皆無なのであろう。
そしてその現場のトップが店長であるから、企業内からの辛辣なコメントが容赦無く降り注ぐのである。
「褒められことがありません」
結果、そのような自覚をもつようになっていくのである。
現場は企業の鏡。
今の企業の現在地が、全て現場の店舗で映し出されるということは、企業内の人間は逆に現場に学ぶスタンスが重要なのである。
そしてそこから自分の改革がスタートするのである。
現場は企業の鏡、その鏡とは企業トップの姿を映し出す鏡でもあるのだ。
そして優秀なトップは素直に振り返る。
そしてそれが現場の店長に伝わり、現場の店長が自らのマネジメントを振り返り、徐々に現場の末端にまで伝わり、現場が元気を取り戻し、
売る楽しさ
売れる喜び
を一人一人が獲得し、従業員のモチベーションが高まり、現場の販売力が高まっていくのである。
逆に現場の店長は部下へのリスペクトが進化している。
従来の「叱って育てる」から「褒めて育てる」へと大転換しているのである。
ただ褒めればいいのか?。
そう思う幹部の方は多い。しかし現代は多様性の時代。多様性とは、小さいころから画一的な強みではなく個性を活かした強みを評価するような環境になってきているのである。
個性を活かした強み。
それは大衆に左右されることなく、自分としての興味を強みとして磨き、その分野ではだれにも負けないという発想である。
それを見出しリスペクトする。
それを見出された部下は、上司にたいしての観察眼の鋭さに驚き、そこをリスペクトするのである。
褒めるとは部下の強みを見抜くこと。
見抜いてリスペクトすることが、褒めるということなのである。
部下を見抜く力。
それは、普段からの観察眼がものを言う。そしてそれは部下への関心度の高さからもたらされるものである。
そのスタートが「名前を覚える」こと。
それもショートタイムのアルバイトまで含めて、入社直後からの実践がモノを言う。
“自分の名前を憶えてもらっている”
この瞬間から世代を超えて、その現場でのモチベーションを獲得していくのである。
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36年の食品スーパーマーケットの経験から、最後に店長として赴任した店舗での5年間で42勝3敗の実績を基にした、現場最前線のリーダーが地域一番店を作り上げる体系的な実務書であり教科書です。
時代はコロナ禍後、食品スーパーマーケット業界も新たなステージを迎え、大小問わずM&Aが頻発している。しかし、この業界で言い継がれてきているフレーズがあります。
「店長が変わると業績も変わる」。
そして、それはある意味事実でもあります。この実務書は長年の経験から導き出された店舗運営手法であり、店長が変われば必ず業績を改善出来る人材育成の教科書として執筆致しました。
時代は効率化の時代となり、生産性優先の時代へ急速に移行しようとしていますが、同時に差別化の時代へと益々二極化しています。そんな時代背景を踏まえて、相反する課題を解決できる人材育成として、この教科書を有効に活用して頂ければ幸いです。」
また、出版にあたり紹介動画を作成しましたので、ご視聴ください。
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今回の総評や入選作品へのコメント等
3.無用オンラインセミナーのご案内
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食品商業9月号(8月8日発売)の当方の執筆記事、「勝てる!店長塾」の一時限目「ファイブマネジメント」の「目的買い化の4つのハードル後半」を動画にまとめましたのでご覧ください。
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食品商業8月号(7月8日発売)の当方の執筆記事、「勝てる!店長塾」の一時限目「ファイブマネジメント」の「目的買い化の4つのハードル前半」を動画にまとめましたのでご覧ください。
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食品商業7月号(6月8日発売)の当方の執筆記事、「勝てる!店長塾」の一時限目「ファイブマネジメント」の「置場・売場・買場」を動画にまとめましたのでご覧ください。
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コメント
dadamaさん、返しコメントありがとうございます(笑)。
私は最終的には人間優先の企業が生き残っていくハズさと信じております。
いろいろ紆余曲折に成長してきたこの業界ですが、最終的には個人の尊厳を満たす社会であり、その社会が認める企業のみが将来を担っていくのではないかと信じております。
そしてそのような方向性で成長していこうとする人間が増加し、そして主流を占めていくのではないかと思っております。それが人間らしい生き方であり本来の姿であることを認識されていくのではないかと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2024年10月 9日 (水) 20時59分
消費期限も少ないので返しコメント失礼致します。大手が二兎を追う時代となった。先日も申し上げましたが徹底的に経費率を下げ地域1番を目指す企業。ここには価格しか存在しませんからコモディティ商品を徹底して地域最安値で販売して耐えれる生産性が必要。即ち日本語を理解出来ない研修生でも即戦力となるオペレーションの確率。然しながら顧客が価格ばかりを望んでいるのか?その重要性に気づいたのが先日紹介頂いた企業だと感じます。
今後は大手の二極化が加速しますよ。
何故なら顧客が時代と変化していく人間だから(笑)。ロボットやコンピュータには「気持ち良いとか気分が良い」の感情はありませんからそこを追求するなら楽しさは必要ありません。
人間も1が0のデジタル脳で判断すれば良い。
人間の尊厳を重んじ楽しさや気持ち良さに飢えてる時代だからこそオアシスとなり得るスーパーは必要じゃないのかと気がつかれたのがあのスーパーだと感じました。
投稿: dadama | 2024年10月 9日 (水) 20時34分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
今回の私の報告を要約すると、生産性改善への取組みとしての、部門横断的応援体制の確立が、いつしか店舗一丸となって他部門横断的多能化を実現し、結果的に退職者の激減に繋がった事例がありました。
二兎を追うもの、二兎を得られた事例として参考にして頂きたいと思います。
そんな事例をどんどん増やしていきたいですね。
投稿: てっちゃん | 2024年10月 9日 (水) 18時41分
昨日も食品商業主催のzoomに参加させて頂きましたが褒めるを含め店長が主体となってメンバーをポジティブにさせた店舗は結果顧客に受け入れられて数値も良い。やった事は数値化データ化する。データは嘘はつきません。お客様声そのものです。ですからデータに使われるのではなく使い倒さねばならない。お客様の声を知る為にも店長は売場とデータを検証しメンバーを褒めたりアドバイスすべきです。特に出身部門意外やスタッフ育ちの店長は経験値が少ないからこそお客様の声を真摯に受け止めよりよいお店売場をメンバーと信頼関係を構築せねばならない。だからデータを使い倒して欲しいのです。データ活用術のマニュアルを店舗に託す企業も少ないでしょう。何故なら生産性効率化を語り出したら無駄であるし本部が把握してれば良い事とする企業が多いですから。即ち現場がデータを活用する事自体蝙蝠目線ですよ(笑)。でもお客様の真実を知る貴重な手段でありメンバー育成に大切である事を知って頂きたい。あと個性を伸ばす。これも顧客やメンバーが共感出来る個性を伸ばさねばならない。個性と言っても周囲のモチベーションが上がらねばならない。叱りすぎ褒めすぎも周りの理解共感を得てる個性なら良いですが一度自分の周りを冷静に見て自らの個性を点検するのも良いかもですね・・・今日もダラダラ長文失礼致しましたm(_ _)m
投稿: dadama | 2024年10月 9日 (水) 06時36分