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2024年10月14日 (月)

惣菜への関心

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


店舗での惣菜への関心度が高まっている。

  そんな感想を感じた。

ある研修会に講師として参加した時のこと。

  研修会で店舗視察があった。

その研修会では、競合店の視察からの競合対策の立案法として当方が参加した。その研修会ではチームを組んで地域の話題のお店を視察する時間が取られたのであるが、そのチーム編成で一番多かったのが惣菜部門であった。

  競合店視察のチーム編成。

そのチーム編成では、各個人が自分の意思で視察部門を決定するのであるが、その時の基準が「自分が不得意とする部門」を視察するという設定。

  惣菜部門を不得意とする店長。

そう思っている店長が一番多かったということであろう。または惣菜部門を未経験でありながら一番関心度が高いという意識の高さでもあると思われる。

  それだけ惣菜の重要度が高いということである。

惣菜チームだけ他部門と比較しても約2倍の人数が存在したのである。

  “惣菜の視点を高めたい”

そんな意識から、惣菜チームが最多の人数となっていた。

  ベテラン店長ほど惣菜への意識は低かった。

それが過去からの食品スーパーの立ち位置であったと思う。

  “惣菜部門はオマケ”

そんな存在であった惣菜が、現在では精肉と同等以上の位置づけで店内での存在感を高めているのである。

  “惣菜のどこをみるべきか”

店舗の店長として、その視点を磨くことで自店の競争力を高められるとの認識が相当高まっているのだと思う。

  特にグロサリー系出身者はそうかもしれない。

思えば、グロサリーと惣菜とは真逆のマネジメントが求められる部門かもしれない。

  グロサリーは月別MDのサイクル。
  惣菜部門は時間帯別MDサイクル。

それだけ、MDサイクルが異なる部門であるから、商売という視点に対する捉え方と行動パターンが異なるのである。特に惣菜部門はゼロで始まりゼロで終わる部門。

  当日の製造数量が売上に転換される部門。

逆にグロサリーは100で終わり100で始まる部門。それはどういうことかというと、閉店前にドライグロサリーは100の売場を前準備し、開店前は日配部門で100に仕上げて開店を迎える部門。

  時間に対する認識が全く異なるのである。

時間帯MDは生鮮部門でよく使われる言葉であるが、惣菜はその最たる部門である。そして個店の店長は時間帯において、あるべき売場を維持するための責任者として、店舗運営をどうマネジメントしていくかが問われるのである。

  私も現役時代は相当惣菜部門に関わってきた。

ある時には、相当惣菜チーフに無茶ぶりを強要したこともある(笑)。

  店長としての惣菜への関わり。

今後、この部門への関わりが最重要テーマとなっていくのではないだろうか。





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コメント

dadamaさん、返し返しのコメントありがとうございます。

トップが変わると企業は大きく変わる。
その通りだし、その事例を嫌というほど見た来ましたよね。

投稿: てっちゃん | 2024年10月15日 (火) 12時02分

返し返しコメント失礼します(笑)。
だからスーパーは専門店に在らず。
あれはトップの資質だと思いますね。
それが嫌で離脱したエリート社員が多数居る現実(笑)。

投稿: dadama | 2024年10月14日 (月) 18時37分

dadamaさん、返しコメントありがとうございます(笑)。

→最後?の返しコメント
果たして、この後、何度同じフレーズが語られるか、楽しみですね(笑)。

以前、そちらの惣菜特化型売場を視察した時に、その他の部門が死んでいたように思えたのは、当方の錯覚でしたでしょうか。

開店から惣菜へ殺到するお客様ですが、他の部門は完全スルー。そんなイメージでした。
こうなっちゃいかんなぁ~、と。だからこそ、特化型の部門に対抗心を燃やして店内競合と化してほしいものですね。

そこから店舗全体での集客力が高まり、お互いに相乗効果がうまれていくのではないでしょうか。

そしてそれを喚起するのが店舗のリーダーであり、そこにリーダーのやりがいが生まれるもの。だからこそ、まずはそんな牽引できる部門を一つでも作り上げたいものですね。

投稿: てっちゃん | 2024年10月14日 (月) 13時33分

最後?の返しコメント失礼します。
他部門は死にませんよ。だからこそ突撃部隊&戦略部門が必要なのです。惣菜のみのスーパーは有り得ないしそれは専門店ですから。部門構成比率を惣菜にどれだけ期待するのか?20%を超えればかなりの戦略的構成比ですがそれでも80%は他部門の力無しに店舗運営は出来ませんから。だからこそ店長はデータに基づく緻密な人物金の計算が求められ更には共有する力が必要なのですよ。店長がデータ分析が分からない、苦手だと言った時点で競合に白旗上げたと同然ですから(笑)。ここまでの叩き上げた上でてっちゃんに「どうするべ?」と問うべきでは無いでしょうか?

投稿: dadama | 2024年10月14日 (月) 11時07分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

惣菜の独自化は中小の地域での支持拡大に直結していますよね。

ただし、それも店舗全体での取り組みにしなければ他部門が死んでしまう。

そこが当面の課題でしょうか。

投稿: てっちゃん | 2024年10月14日 (月) 10時48分

ドラックやディスカウンター、更にはPC頼りのスーパーと差別化出来るのが惣菜ですから惣菜を集客の軸とするのは必然ですし、現に惣菜が見えるスーパーの業績は良いですね。顧客のニーズを見極め徹底的に効率化する部門と集中的に人員を投入するメリハリ運営はこれからの競争を勝ち抜けるには待った無しでしょう。
惣菜もキット化して効率化を図りながら最後の仕上げでシズル感出来立て感の演出、更には名物惣菜化・・・これはこちらに有るスーパーが有名ですがひとりの思いであれだけ世間を賑わす話題の惣菜を作り上げる事実があるのですから特に中小スーパーは惣菜を名物化出来るような挑戦出来る環境は作り易いし是非チャレンジして頂きたいですね。支持率から見ても即食性の商品が一番差別化し得るのですから。

投稿: dadama | 2024年10月14日 (月) 06時57分

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