見えないムダ
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
作業効率を高める為に重要なこと。
作業工程を一つ一つ確認すること。
そうすると見えてくる、ムダの数々。
オペレーションのムダ。
実際に、このオペレーションのムダを一つ一つの作業から見ていくと、ある一定の法則が見えてくるのである。
ムダの法則?。
そう、ムダの法則が存在するのである。それは一つ一つの作業の中にあるのではなく、作業と作業との間に存在するのだ。
一つは「ムダに歩く」こと
二つは「ムダに探す」こと
三つは「ムダに話す」こと
以上がムダの三大法則と言える。
まずは「ムダに歩く」とは?。
作業と作業の間に発生するムダ。例えばグロサリーの品出しの時、商品が積まれたカートを押して売場に行く。そこで一つの商品を品出ししたら次の商品の場所へ移動して、再び品出しをする。
その時の移動(歩く)距離。
この距離が長ければ長いほど、品出しの作業の間のムダが歩きが生まれるのである。
「仕事に歩きは付き物でしょ!」
と思うかもしれないが、その移動距離を極力少なくする努力をするかしないかで、大きな作業改善に繋がるのである。その改善策として、一つのカートに載せる商品は同じ通路に品揃えされている商品でまとめることによって、大きな改善となるのである。
次に「ムダに探す」とは?。
先ほどのカートに載せて品出しをする場合を想定してみよう。品出しをする人間が品出しカートを押して売場に向かう。そこで目の前の一つの商品を品出しするのであるが、その商品の陳列場所が分からなければ、まずはそれを探すところから始まる。それが見つかれば、また次の商品の陳列場所を探して、そこから陳列が始まる。この連続が品出しである。
陳列する商品の場所を探す時間。
この時間が長ければ長いほど、品出しの作業のトータル時間が長くなるのである。
品出しは慣れた人間かどうかで格差が生まれる。
それも、当然と思うかムダと思うかで、その商品探索時間を短縮する作業マニュアルが塗り替えられていくのである。
最後の「ムダに話す」とは?。
そう書くと、誤解を生む場合が多いことを承知でここに記載した。
重要なのは
相互理解の為のコミュニケーションと
無意味なコミュニケーションの違い。
特に、伝達側の自己満足からくる無意味がコミュニケーションをどう意識するかで、作業者側の手が止まるかどうかが大きく変わってくるのである。
理想は工場の流れ作業。
作業という一つの行為に対しては、極力無駄な会話を削除していくという視点は重要であろう。
しかし判断と決断の為の意見交換は重要。
例えば、上記のグロサリーの品出しにおける、一人一人の行動を決定するコミュニケーションを想定しよう。
全て部門管理者の指示で品出しをするのか。
全て作業指示書の指示で品出しをするのか。
作業割当表の指示(見える化された表)であれば、当日の作業者が同時に当日の自分の作業を効率的に理解し、自らの意志でそれ以降の段取りを構築しながら、それぞれの作業に入ることが可能となる。
逆に部門管理者の指示で品出しをするというオペレーションを実践している店舗は、それぞれが作業終了後に部門管理者の指示を待つことになり、その話す時間と待つ時間がムダの根源となっていくのである。
ムダの三大法則。
一度、自らの店舗の無駄を振り返ることは重要ではないだろうか。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
過去のトラウマ。たしかに過去の経験はその後の思考を決定してしまいますよね。
昨日の大手と中小の違いにも連動しますが、生産性についての深掘りも両社の思考も大きく異なるもの。そして置かれた労働環境のギャップもまた大きく異なるもの。
少しでも従業員が疲弊しない方向性は企業毎に異なりますからね。
その為の作業割当表の活用。
これも中小ほど活かせる伸び代は大きいと思いますよ。
投稿: てっちゃん | 2024年7月 3日 (水) 07時42分
生産性向上については多くは語りますまい(笑)。無駄取りは確かに必要。時間割に対しては何分で作業を完了=どこのレベルに合わせるのか?ベテランになると時間割より早く完了し、無駄話が発生する。余った時間に対する指示も無いし与えられた業務は終わっているのでやる必要もない。レジ応援も経費はどこにつけるのかで問題になる(笑)。だから私は工場的な作業割当は余り積極的では無いしそこを追求する本部と現場の温度差から店舗のモチベーションが落ちるリスクを危惧する。だからスーパーに楽しさや働き甲斐を極めるならロボット的生産性より人間のモチベーションを優先したいしモチベーションが高まれば自ずと改善活動も進み生産性も上がると信じてます・・・過去に時間割に年間2億も投資し破綻した経験者より(笑)。
投稿: dadama | 2024年7月 3日 (水) 06時35分