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2024年3月 6日 (水)

親近感

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


今日のテーマ。

  「親近感」

これは、競合マネジメントの中に出てくる、顧客の五感の中の最後の感度である。

  「鮮度感」「季節感」「安さ感」「安定感」「親近感」

最後の親近感であるが、どうしても前半の鮮度感、季節感、安さ感、に目が行ってしまい、安定感や親近感という感度に対しては意外に鈍感になってしまっているのではないだろうか。

  昨日のブログでは「親近感」がポイントであると記した。

それだけ、拡大勢力の最大の弱みが「親近感」であることも事実である。それだけ資本力を振り回し、仕入れの強みを安さ感にシフトしていき、それを強みとして振り回してしまうと、商売の原点の親近感から意識が遠のいてしまうのであろう。

  しかし親近感は顧客の五感を支える重要な感度である。

親近感の前に安定感という感度も顧客の五感として重要であると考えている。

  そして「安定感」に関しては食品商業4月号で記している。

よって、3月8日発売の食品商業の「勝てる!店長塾」の第一時限目の「ファイブマネジメント」を参照してほしいと思う。

  攻めの安定感が未来を救う。

そんなテーマである。そして本日の「親近感」も、ある意味未来を救うテーマとして捉えて欲しいのである。

  “親近感とは接客の事?”

基本的にはそう捉えてもらっていいのであるが、そこから一歩も二歩も未来に向かって歩んで欲しいのである。その為には以下の3つの具体的事項の実践が挙げられると考える。

  ①顧客の名前を覚える
  ②商品のプロに徹する
  ③子供イベントの継続

以上の3項目である。

まず、①顧客の名前を覚えるという項目。私は特別お客様だけの名前ではなく、リーダーが関わる全ての人の名前を同様に覚え、名前で呼び合える関係作りが全てのマネジメントの基本だと思っている。そこにお客様の名前も同様であるということだ。

  お客様と名前で呼び合える関係。

これが究極の親近感だと思っているのである。そして名前で呼び合える従業員がいるお店が顧客の取っては「マイストア」なのである。

次は②商品のプロに徹する。販売部からの視点で商品のプロとはどういう視点であろうか。

  商品の味を知っているといことである。

だから、積極的に試食をし、特にその商品を扱う部門の従業員は味を知るべきである。自分の舌を通して得た味という情報は、その他の情報全てを網羅していくのである。

  あの産地だからこの味
  この漁場だからこの味
  今の季節だからこの味

このように、全ての商品情報は、味という情報に行きつくのである。だから最後の味を知ることが販売側の最大の強みとなるのである。

最後は③子供イベントの継続。顧客も世代交代と共に入れ替わっていく。よって親世代の顧客を如何に子世代にも引き継いでもらえるか。

  それは小さいころからのお店への親しみ。

だから、それを植え付ける為に、親子でイベントを多彩に行っていく事である。

  それがいずれ未来の固定客作りとなっていくのである。

親近感。

  未来へ続く施策を継続したいものである。

  


PS
食品商業3月号(2月8日発売)で特集された「売場作りの改善法」の記事を動画でYouTubeにアップしましたので視聴ください。

  ↓動画はこちら

「食品商業3月号特集『売場作りの改善法』(動画)   




研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。
株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。



株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
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食品商業2024年3月号が発売されました。

20243

当方の執筆は以下の通りです。

1.特集「売場作りの改善法」
    目的買いと衝動買いという顧客購買行動から
    将来的な来店動機を高めていく手法を解説

2.連載「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(4月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(3月編)のダイジェスト版をアップ致しました。


AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。




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コメント

hataboさん、コメントありがとうございます。

こども店長の企画、これも是非継続してほしいものです。その企画から、どれほどの子供達が一生の思い出として記憶に留めてくれるか。ここ時期の子供たちは多感ですから、その楽しかった思い出、店長と触れ合った思い出は必ず世代交代となった時でも、リピーターとしてお付き合いしてくれるでしょうね。

私も孫と参加しようかな。
売場指導に夢中になってたりして🙄。

投稿: てっちゃん | 2024年3月 7日 (木) 21時43分

去年の12月から復活したこども店長の企画は募集するとすぐ埋まってしまう人気企画として復活することができました。
接客を良くしよう、と目標を決めても具体的に何をするかがちゃんと決まらないので、チェック項目を決めて確認するところからはじめました。
4月に薬屋さんが競合になりますのでそれまでになんとか形にしていきたいとおもいます。

投稿: hatabo | 2024年3月 7日 (木) 13時21分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

何事も、お客様に伝わってナンボ。
意外に、やっているつもりでも伝わっていないことがままありますからねぇ~。

それをトップ主導で方向性を明確にし、そこから現場主導で、現場発想で創意工夫しながら楽しんで実践していく。

理想形ですが、目指したい現実です。

投稿: てっちゃん | 2024年3月 7日 (木) 08時00分

k,kさん、コメントありがとうございます。

私は、このような販売側から顧客への情報提供を商品のプロ化だと思っています。特に川上情報ではなく、川下情報がよりお客様にはプロとしての存在感となるのでしょうね。

そんな情報提供をどんどんお願い致します。

投稿: てっちゃん | 2024年3月 7日 (木) 07時58分

親近感は数値効果として中々表せないですら、作業改善や効率化によりピークタイムにリアルな活気が無い殺伐とした売場が多いですね。
ここ数日、とあるSNSに怪しい新興宗教的投稿(笑)をしてますが、トップが「こんなお店にしたい」と振り切る事。親近感も差別化には多いに有りですから「地域1番の親近感を感じるお店にすると」と腹を決めたら徹底的にメンバーと共有しながら1番を目指す。すると共鳴するお客様に引き寄せの法則が生まれる(笑)。ど真剣、殺気(笑)。以前から殺気あるなんちゃらと申し上げておりますがこれも顧客を引き寄せるために徹底的に攻める事。更に親近感とは?のテーマで各メンバーと意見交換の場を設けて磨きを上げていく。それらを店舗.部門客数、支持率、買上点数などの数値で検証していく。こうする事で親近感もデータ化されより高いレベルを目指せますよ。
我々の評価は売上利益と言う数値で語られるのですからいかような方針施策であろうと数値で語れなばですし、親近感も数値化出来ると思いますね。

投稿: dadama | 2024年3月 6日 (水) 07時20分

親近感。これは売場に立って接客しているから得られる感ですね。未だに[お兄ちゃん、今日のオススメ煮魚はどれ?]と聞かれます。とっくにおじさんなんだけどなーって思いながら(笑) 名前は呼ばれませんが魚屋のいつもいるお兄ちゃん。色々教えてくれる店員さん、これしか出来ませんが磨きをかけていくしか私のいきる道はありません。なので自己啓発も兼ねて料理発信は続けます

投稿: k,k | 2024年3月 6日 (水) 06時43分

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