月間重点商品への取り組み
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
月間重点商品。
大方の企業では実施しているのではないだろうか。
部門別に、またはカテゴリー別に1品から数品が月間の重点商品として、バイヤーが取引先との価格交渉をして、原価引き下げによる低価格にて徹底して売り込んでいくという仕組み。
本部バイヤー主導で決められていくのであろう。
それによって、店舗側(販売側)は、その低価格を最大のメリットとして、月間計画~週間計画~日別計画等を立案し、どこでどのように量販し、売上を稼ぐかの仮説を立てて、実際に売場を作り日々売り込んでいく。
本部は日別週別そして月別に販売データを確認する。
そして、バイヤーは月間を通して自分が立てた仮説の計画数量とのギャップを測定し、上司の報告をし、取引先からも取引数量の報告を受けるのである。おそらく途中途中で本部から店舗への指示も飛ぶのであろう。
「まだまだ売込みがたりねぇ~ぞ、こらっ!」
とか
「お前んとこは売る気あるのか、こらっ!」
等々の叱咤激励が飛ぶことも毎度のことなのだと思う(笑)。
なぜそれだけ店間のギャップが生まれるのであろうか。
これこそまさに現場の担当者の意志なのである。
意志はどこから生まれるのか?。
販売計画である。それも重点商品と決まった瞬間から、うちのお店はどこの場所でどのような売場を作って売り込むかのイメージを作る。
“この売場を作るのにどれだけの商品数量が必要か”
それが一番初めの数量決定となるのである。しかし、意外に本部バイヤーの送り込み数量に店舗側の修正が加わらず、送り込み数量通りの数がお店に入荷する。
その数通りの売場を作って「待つ」。
その「待つ」姿勢に大きな差が生まれるのである。
顧客を圧倒する売場で「待つ」のか。
定番に埋もれた売場で「待つ」のか。
この段階から既に勝負は決まっているのではないだろうか。
顧客を圧倒する売場のリピート率は高い。
しかし定番に埋もれた売場で「待つ」ことによって、どれほどのリピート率があるのだろうか。
リピート率の高い売場は更に売れ数が加速していく。
定番に埋もれた売場でも定番で買い物をするお客様の中から支持が高まっていく。それに気づいてようやく売場をダイナミックに拡大しても、当初から圧倒する売場を作って「待つ」ことを実践した売場からは、販売数量は遠く引き離されている。
その段階で勝負あったのだ。
よって、このように販売数量を競うような重点商品の場合は、初めが肝心なのである。当初から圧倒する、そして顧客の衝動買いを誘う売場を立ち上げる事が、月間での販売数量を高い数値にキープしていく原理原則と言える。
特に日付管理の長いグロサリー商品はこの定理が当てはまる。
しかし、生鮮とて同じ原理原則が成り立つ。如何に見える売場で、見やすい売場で、重点商品を多くのSKUを作って、食べ方提案をすることで、より多くの顧客の食べたいスイッチを入れてくれるのである。
そして食べた方は次のリピート買いの判断も早い。
だから、スタート段階の初めが肝心なのである。そして、どの段階から売り減らしをするか。それもスタートダッシュを利かせた売場は幕引きも早めに、予定通りのスケジュールにて次へと移行していけるのである。
これも数をこなすことで見えてくる「腕」ではないだろうか。
研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
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当方の執筆は以下の通りです。
1.特集「売場作りの改善法」
目的買いと衝動買いという顧客購買行動から
将来的な来店動機を高めていく手法を解説
2.連載「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(2月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(3月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
*今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
本来は仕入=販売、がスタート地点ですから、そのスタート地点のメリットを十二分に発揮されているのではと思います。
どうしても
バイヤー = 統一的視点
になってしまいますから、二店舗での個店対応のメリットが無くなってしまいますね。
投稿: てっちゃん | 2024年2月22日 (木) 18時14分
うちは仕入れ手と売り手のコミュニケーションが取れないのでバイヤーをなくしちゃいました。
そもそも2店舗ならいらないとのことで(笑)
ちゃんとお互いの意思が伝わらなければうまくいきませんね。
投稿: hatabo | 2024年2月22日 (木) 16時15分
通りすがりの業界人さん、コメントありがとうございます。
相当な勢いでぶつけて頂きありがとうございます(笑)。
いろいろあるでしょうが、「売ってやるぞ!」という意気込みはお互い様。よって、それが相乗効果を生むような「作」と「演」の組織内での関係構築が上手くいけば、お互いの想像以上の結果をもたらしてくれるはず。
この関係構築の為に、自らをアウトロー的位置づけにすることも、ある意味重要ではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2024年2月21日 (水) 11時31分
本部バイヤー(※ヤバイヤーだけ指しています)が多ければ多いほど、店は迷惑します。
ヤバイヤーの特徴
1️⃣計画数。なんでそんな数量計画したの馬鹿じゃん‼️
2️⃣消化率悪ければ悪いほど、在庫があるのに送り込み‼️
現場来てみろや💢先月の重点残ってるだぞ💢
3️⃣売価縛り‼️競合安いぞ!しかも、マネキン導入したり販促媒体送られてるぞ!うちのバイヤーなにやってんの⁉️
4️⃣商品未入荷‼️ 全店の販売数量が計画の半分なのにもう未入荷、、、力ねぇなーバイヤー殿
etc.............
店の部門の責任者は1人だよ、そんなヤバイヤーが多いと無駄が発生するんだよ😡
こんなバイヤー放置している、部長が責任取れ‼️と商品部長とバイヤーを売場で説教したキヲクを何故か思い出してしまいました。
だから、金太郎飴嫌い😠
やっぱり、アウトローラブ❤️🫶
投稿: 通りすがりの業界人 | 2024年2月21日 (水) 10時05分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
→本部はブレの無い金太郎アメが大好きですから
k,kさんの従来のコメントを見ていても、売り過ぎるお店、売らなすぎるお店を嫌悪する傾向はあるかも、ですね。
私は逆に売れすぎているお店の情報をバシバシ全店に流してました。それによって売ることの優越感をもってもらい、常に挑戦する気風が生まれていくと思うのですがねぇ~。
重点商品で競わせることで、販売力の数値化が見える化に連動し、自分の位置づけが見えてくるもの。だからこそ本当の競争心が生まれるのではと思うです。が、このご時世、競争=パワハラ、の構図になり得るという嫌な世の中になりつつありますね。
投稿: てっちゃん | 2024年2月21日 (水) 08時34分
k,kさん、コメントありがとうございます。
→節分の鰯がやり過ぎてロス出しましたが影響なしになりました。
やり過ぎて失敗したというのは一時の話であり、いずれそれは失敗→回復→成功へと道筋が出来ていく布石となるのではないでしょうか。
しかし失敗しない→挑戦しない→縮小均衡、へと流れ落ちていくという道筋を考えると、どちらが正しいかは明確かと思うのです。
今月の重点商品はおそらく「わかめ」ですかねぇ~(笑)。
投稿: てっちゃん | 2024年2月21日 (水) 08時21分
同じ本部提案商品でも店の意志で売れ方が5倍10倍変わるのは実証済です。但し売れ過ぎた事を本部がどう評価するのか?本部はブレの無い金太郎アメが大好きですから(笑)。
何にせよ評価を下すのはお客様。
店をAI活用でロボット化するのか泥臭い商売に徹するのか?ローカルスーパーが大手の資本力に勝てるのか?
大手スーパーやドラッグストアの業績を見ても勝組負組が見えて来た昨今、M &Aや提携は更に加速して行くのだろうなと思います。
そんな時代だからこそ、お客様に近い現場力が命運を握って行くだろうし人間力で生き残るなら重点販売商品の期待値を数値で示し現場力に如何に火をつけるのか?本部連中は何故かエリート意識が強く現場を卑下するような発言を散見する事を見掛けますが、本当のエリートは現場を如何にポジティブに動かすかにも長けていなければと思います。
投稿: dadama | 2024年2月21日 (水) 06時43分
今月の重点が運良く当店の売れ筋だったので強化しております。生がないときはスポット平台にてずっと売り込み。中間棚卸しが悪いなりにも良い成績でした。的外れな重点の時は最低限の数字ですが得意な商品ならやらない意思はない。節分の鰯がやり過ぎてロス出しましたが影響なしになりました(^^) 来月も都合よいアイテムならいいですね〜
投稿: k,k | 2024年2月21日 (水) 05時40分