« 際の行為① | トップページ | 小芝風花の初時代劇 »

2023年12月 6日 (水)

際の行為②

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


昨日は、私の鮮魚時代の思い出だった。

  なるとの思い出。

そんな経験から、鮮魚を離れてもおせち材料としての「練製品」には思い入れが多いため、店長時代も関わることが多かった。

  “グロサリーチーフとしておせちまで冷静にチェックできるか?”

それでなくても、グロサリーという広範囲に及ぶ際物の売場と日別売場変更、そして日別に全体の売場を調整しながら全ての際物を適正に売り切っていくのである。

  特に日別変動の多い練製品までのチェックは難しい。

それが私が下したグロサリーに対する判断である。だから、毎年のおせちの練製品に対しては、自分が大きく関わることにしたのである。

  特に売場修正から売り切りに対しての深い関わり。

売場の立ち上げは意外に簡単だ。人材が揃っていれば、バイヤーが作成した陳列台帳に沿って売場立ち上げすればいいだけのことだ。

  問題はそこからである。

全てそうだが、計画立案~発注~売場作り の一連の流れはすんなりと予定通り進行するものである。それは我々の一方的な領域だからである。

  自分の領域だけで実践するのは簡単な事。

そこに、顧客というお客様が加わるから複雑な対応力が必要となるのである。こちら側の領域で一方的に計画した売場はいわば我々が主役であるから脚本通りに進めればいいが、主役が顧客へと変換した段階から、主導権は主役の顧客側に移るのである。

  そこからが販売側の腕の見せ所となる。

販売側は、本部主導を軸に主役側に位置している状況で語られる場合が多いが、主役が顧客側に移った段階からが本番であり、そこからが商と販の総合力が問われるのである。

  それが年末のおせち売場で問われるのである。

よって、本部主導で予定通りの売場を立ち上げた段階からが私の出番だと思っていた。

  28日に売場のレイアウトを修正。
  29日に上下のレイアウトを修正。
  30日に在庫を全て出し切る修正。
  31日に時間帯で値下げ売価修正。

そんな流れで、おせち売場を今年の自店の主役である顧客に合わせながら、最後は在庫を腕力で売り切る売場修正の連続にて最大の利益を獲得していくのである。

  それをグロサリー担当者とチームを組んで行動する。

そうすることで、販売側主役から顧客側主役へのバトンタッチの意味を理解することで、顧客主役の視点に立つことを推奨していったのである。

  売場を作るまでの主役。
  売場を作った後の主役。

そこから一気に視点を変えるという考え方。

  年末商戦で学ぶべき視点であろうか。







研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。
株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。



株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
Img_2245



食品商業12月号が発売されました。

202312
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(1月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(12月編)のダイジェスト版をアップ致しました。


AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。






|

« 際の行為① | トップページ | 小芝風花の初時代劇 »

店長の仕事」カテゴリの記事

コメント

hataboさん、コメントありがとうございます。

販売が主役の時は、それはそれは楽しいですよ。何のリスクも無いわけですから。しかしお客様が主役になった途端に形成は逆転し、なぜ?なぜ?なぜ?の繰り返し。

しかし、そこから答えを探る過程で、自分と組織の進化が始まる。その答えは次年度になって初めて理解できるのかもしれませんね。

投稿: てっちゃん | 2023年12月 7日 (木) 08時56分

通りすがりの業界人さん、コメントありがとうございます。

主役は常に現場の責任者。だから部門チーフ時代は面白かったし、特に年末最後の二週間には踊らされましたね(笑)。

店長になってからは、部下から如何に最大値の計画数量を引き出せるか。逆に引きだしたら店長責任も付加されるわけですから、大きなリスクも背負うことになる。しかしその背負うリスクが大きければ大きいほど、部下との一体感も生まれるもの。

はやりこうした年末というリアルな環境があるからこそ一体感も生まれていくのでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2023年12月 7日 (木) 08時54分

年末の計画から発注まではとっても楽しいですが販売となると、リアルタイムに売り場であったり、値段の変更を考え実践しないといけないですね。
最近は曜日回りで売上が変わってきているのも特徴とすかね。
昔と違い、ギリギリまで通常の商品も動く、おせちの構成や出す日にちなども変化してきているように思えます。

投稿: hatabo | 2023年12月 7日 (木) 06時35分

年末商戦の主役は部門責任者γ(`▽´*)オーホホホ!
店長は如何に支援して乗らせるか♪( 'v' و(و "
競合店の状況、データ支援、お客様との会話などなど、いろんな情報を取り的確に部門と共有する‎٩(⑅•ᴗ• )( •ᴗ•⑅)۶
来年の年末年始また、このスーパーで買い物しよε=ε=╭( ˚ϖ˚)╯スタコラサッサ~♪
って思っていただけるようにするのが大事なので、様々な情報から修正してお客様を満足させることが(`・ω・´)/ココ大切
だと考えております‪( ´-` ).。oO‬(

投稿: 通りすがりの業界人 | 2023年12月 7日 (木) 00時06分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

→師走の名の如く店長は大晦日まで売場を走り回らねばです。

お互い、走り回った時代に戻りたいものですね。そして迎える大晦日での退店。その時の小一時間の帰路のドライブが最高でした(笑)。

投稿: てっちゃん | 2023年12月 6日 (水) 09時57分

年末は何度経験しても必ず魔物が存在しますから。魔物に気がつき対峙出来るのは現場すから。
師走の名の如く店長は大晦日まで売場を走り回らねばです。

投稿: dadama | 2023年12月 6日 (水) 07時33分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 際の行為① | トップページ | 小芝風花の初時代劇 »