仮説検証の前提
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
仮説と検証。
これも業界用語であろうか。
仮説を立てて、実践して、結果を検証する。
この繰り返しがPDCAサイクルとなる。
これは本部でも店舗でも、どちらもこの手法にて仮説検証の繰り返しによって進化し続けていくのである。
この手法で一番重要なことは何か。
それは「自分で仮説を立案すること」である。
当たり前と言えば当たり前のことであるが、意外にこれが実践されていないのではないだろうか。
上司に言われて実践。
幹部に言われて実践。
本部政策に従い実践。
このような経緯で仮説を立てることなく、実勢して検証せざるを得ないというのが実態の店舗も多いと思われる。
要は自分で考えて立案していないケースが多い。
ということである。それではPDCAは絶対に回っていけない。回っていけないというよりも継続という前提にならないのである。
PDCAは回し続けるから成果が出るのである。
とは言っても、現場では上記のように自分の意志以外のところからの実践要請が多いのも事実であろう。そのような場合はどうするのか。
自分の発案に置き換えて考えることである。
誰からの要請でもなく、どの部署からの政策でもなく、自らの政策に則ってこの事案を実践する、という発想に置き換えることである。
そこから自分の責任で実践するというスタンスになっていくのである。
“そんな都合のいい発想にはならないよ” そう思われる方も多いであろう。しかし、組織に属している以上、戦略から降りて来る具体的な戦術はいくらでもある。
それらを自身に置き換えること。
そして、そこから自らの仮説を立案することが、PDCAを回す前提になるのではないだろうか。
でなければいつまでも被害者のままで終わってしまう。
そして、自らの仮説において実践するから、自らの意志が固まり、より深くて強い実践力が生まれるのである。逆にそこまでの深くて強い実践力を以ってしても数値効果が現れない場合は、自信を持ってその結果を報告することが出来るのである。
本気度が勇気ある全ての行動を促すのである。
自らの意志による、より深くて強い実践力があるからこそ、正しい数値効果が生まれるのであり、それが但し検証であり、そこから次への正しい仮説へと進化していくのである。
これが正しいPDCAのサイクルではないだろうか。
どうせ実践するなら、全ての実践事項を、全て自分の意志による仮説検証に昇華させてから、正しいPDCAのサイクルを回していきたいものである。
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当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(12月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
*今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
その通り、現場の従業員の仮説立案が個人も店舗も進化していく要因ではないでしょうか。
そんな環境整備が、店長の知らないところで部下がお客様に近づいた商売が可能なのだと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2023年11月13日 (月) 14時58分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
資本力のある外資系企業ほど、そちらの方向に急速に進歩しているのではないでしょうか。
しかし資本力の無い中小スーパーほど、どう対応していいのか様子を見ている現状。ここから先は企業自身が決定しなければならない課題とは思います。そしてそのような企業で働く従業員はどのよう位置づけで自分の働き方を定めればいいのかが見えてこない。
このブログはそんな方々への指標となればいいかと思っております。
投稿: てっちゃん | 2023年11月13日 (月) 14時56分
k,kさん、コメントありがとうございます。
→やらされ仕事が好きという方の方が多いのでは
なぜ、自らの仮説に従って仕事をしないのでしょうかねぇ~。こんな楽しい業界は他には無いと思うのですが。そしてそれを体験した人間ほど、自分のスイッチの入れ方が分かっているのかもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2023年11月13日 (月) 14時49分
仮説がなければやりっぱなしになってしまいますからね。
たとえ他人からの指示でやることに対しても自分で仮説(ゴール)を考えてるやらからPDCAが回せる。
アレンジもきくし、結果も変わる、いちばん大切なのが仮説なんでしょうね。
投稿: hatabo | 2023年11月13日 (月) 08時58分
本部やトップの指示なら同じ結果が出るのに店舗で異なる結果が出る。何故か?現場は個性豊かな人間だから(笑)。
本部主導多いに結構。なら全てを本部管理と責任を取れば宜しい。店舗は商品出しとPOP付けのパートさんとセルフレジ、店長もパートさんから選任すれば良い。加工は全てPC管理、デリカはキット化で人員を最小限に抑える。チラシも無くして経費を売価に還元する。52週MDも全て本部で作成、ストアコンセプト不要、企業理念だけで良い。標準化と言うならここまでやり切れば良いのですよ。「店舗は80点で良く企業のリスクは店長や担当者の資質の差!」と言うのなら。
店は何も考えずマニュアル通りに淡々とロボット作業をすれば良い。売場や作業場をカメラで捉え本部から遠隔指示や罵声を浴びさせる日も近いかも・・・働き甲斐を感じる職場と掲ながらこちらを目指すチェーンストアが多く無いですかね。
今の時代顧客は何を望み、それを全て本部コントロール出来るのか?
社員のモチベーションはパートさんのモチベーションに直結する。なら、社員は邪魔者でしかない(笑)。最近あちらの会で話題の店長は自らのモチベーションがとても高いから社員、パートさんのモチベーションも高くなる。
それを是とするか否とするか?
どちらも正解でしょうが良いところ取りや猿真似企業は淘汰されるでしょうね。
投稿: dadama | 2023年11月13日 (月) 06時30分
自分で企画して販売できる。こんな楽しい仕事はそうそうありません。ワクワクしてきます。アイテム絞って何skuにするか?メインは?見せスジは?提案方法は?販促はパソコン?手書き、色々考えます。遠足の前の日状態デス。急に生の送り込みが大量に来て大どんでん返しもよくあります。腐らずに再計画すればいいだけ。とにかく自分プロデュースの企画が当たれば快感です、失敗したら検証して次回に活かせばいいだけ。食品は日持ちがしない物も多いので近い内にまた企画せざるを得ない状況。そんな環境があるのは嬉しいことだと思うのですがそうではない。やらされ仕事が好きという方の方が多いのでは?当社は正にそれです。だから浮く笑
投稿: k,k | 2023年11月13日 (月) 04時46分