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2023年11月 3日 (金)

店舗改装の意味

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


店舗改装。

  15年に一度のサイクルで改装。

一般的には、10年から15年サイクルで、食品スーパーは改装をし、最新の設備に置き換えられていくのが一般的であろうか。それ以上の経年になると冷蔵ケースや照明設備、店内温度管理等に不備が生じてくる機会が増えていく。

  店舗改装は設備改装がメイン。

これはどこの企業も同様ではないだろうか。しかし、それと同時に競合店出店に合わせて改装する場合もある。

  競合対策をメインとする改装。

特に、大手SMは競合出店に合わせて頻繁に店内改装、レイアウト改装等にて対応する企業もある。

  いずれにしても店舗イメージを変えるチャンスではある。

特に経年劣化による店舗改装の場合は1カ月程度休業して大々的に店内レイアウトまで含めて改装する場合もある。

  旗艦店などはその傾向が強い。

そこで、企業としての最新の顧客の暮らしへの対応のカテゴリーや品揃えを導入した店舗への改装となることが多い。いずれにしても今後の企業としての勝ちパターンの確立を図る上で非常に重要な改装となる場合が多い。

  そんな改装となると店舗の店長の関わりが異なってくる。

店長の意志を重んじる改装もあれば、店長の入り込む余地の全くない改装を主とする企業もあろうだろう。

  “いつの間にか改装のレイアウトが決まっていた”

そんな感想を持つ店長もいるであろう。そのような企業は、後で店長の不満が出てくるのである。

  “もっとこうしてほしかったなぁ~”

更に言うと

  “この改装の意味が分からない!”

そんな不満を漏らすのをよく聞く機会も多い。それだけ、現場のリアリズムとはかけ離れたレイアウトであり品揃えである場合も多いのである。

  どこまで現場の店長が関わるのか?。

そこは企業次第ではあるだろう。しかし一番重要なのは、改装を機会に店舗のイメージをどう変えるのか。その為にどこに重点を置いて改装をし、重点的に強くする部分はどこなのか、どこの部分は逆に絞り込んだのか、それをしっかりと店長と打ち合わせするべきであると考える。

  そこが明確になるからその後の店舗運営に活かされるのである。

強化カテゴリーに顧客を誘導するために、どのような販売計画をエンドであり特設にセッティングするのか。
部門別強化カテゴリーに対する、部門毎のチーフとその為に、どのような販売計画を打ち合わせるのか。
その強化カテゴリーを強みとするために、店舗としてどのような組み合わせを用いてメニュー提案するのか。

  そこからが現場の店長の出番なのである。

本部政策を、現場でどう実践して最大の効果を出していくのか。そこに店長が部下とどう関わり、商品部と連動していくのか。

  重要なのは改装の目的に対して店長が全責任を負うことである。

そういう位置づけにならない限り、改装は絶対に成功しないのではないだろうか。成功しないというよりも必ず成功させるという強い意志をまずは店長自身が負うことである。

  業績に対してではなく目的に対しての責任。

だからこそ、改装目的が企業の幹部と現場の店長で共有されることが重要なのである。現場の店長ほど自店の業績に対しての責任感は強いもの。

  そこから店舗改装がスタートするのではないだろうか。






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食品商業11月号が発売されました。
202311
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

2.「POP大賞」における優秀賞作品等へのコメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。


AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。




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店長の仕事」カテゴリの記事

コメント

k,kさん、コメントありがとうございます。

私の持論は、部門チーフや店長は最低3年間は同じお店で勤務させることで、大いなる成長の機会を得るということ。

それだけ、結果とは同じ環境で3年間の経験からでしか正確な業績と向き合えないと思うのです。

そして、それを経験することで、自分なりの勝ちパターンを手にいることが出来るもの。それを経験させないでの異動は上司のわがままとしか言えないと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2023年11月 3日 (金) 21時32分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

→店長が変わっただけで一気に売上が上がる。
よくある話ですねぇ~。それだけ店舗の店長の存在の大きさがわかる逸話ですね。

結局は、リーダーの店舗環境作りが業績達成の全てだということ。
だから、店長教育の重要性がわかるということでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年11月 3日 (金) 21時21分

維持出来るのか微妙な改装。やらされ環境での改装に困っております。数字が上がらないと誰かがパワハラを受ける。それがどんどん下に波及する。どうせやるなら皆がハッピーにやる気に満ちた改装がいいですね。何度か改装チーフやりましたがどこかでつまずく。そして心残りを抱えたまま転勤。多少なりとも現場の声を聞いてもらいたいうちの会社です💦

投稿: k,k | 2023年11月 3日 (金) 19時10分


従業員の改装?活性化も大切ですね。
何の為に改装するのか?
お店も明るくなるのですから従業員もお店に勝るピカピカ度に輝きたいですね。
事実当社も予定数値に届かなかった改装店舗で、店長が交代したら一気に売上が上がった事例があります。やはり人間力は凄いですよ。

投稿: dadama | 2023年11月 3日 (金) 17時56分

hataboさん、コメントありがとうございます。

→お客様から見たら変化が無かった
やはりお客様に伝わるということは、相当思い切った提案をしなければならないということですね。それだけ思い切った競合企業の提案が目立ってきているためでしょうか。

鮮度と冷凍の矛盾。
しかし、今後は冷凍の鮮度が生の鮮度に勝る時代が到来すると思います。生以上に冷凍の瞬間の鮮度の方が勝るという時代とそれを支える冷凍技術。とは言いながら、お客様視点で見ると、やはり丸魚の姿形は鮮度そのもの。相反する鮮度をどう共存させるかが、腕の見せ所でしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年11月 3日 (金) 09時16分

店舗改装を以前したときに、商品構成をガラッと変えようとチャレンジしましたが、お客様から見たら変化が無かった(笑)
まだこだわりを導入する前の話なのですが、生鮮のイメージを変えていくのはすごく難しいことだと感じました。
冷蔵機が古くなってきたのでそろそろ計画を立てなくてはなりません。
次回は各売り場に冷凍売り場が必要になりますね。
鮮度といいながら冷凍を売る矛盾(笑)

投稿: hatabo | 2023年11月 3日 (金) 08時37分

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