遠い秋
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
11月に入っても、まだ「秋」は遠いようだ。
最高気温25度を超える日が続く。
東京都心でも、11月の夏日は14年ぶりだとか。更に年間での夏日の日数が11月4日現在で141日となり、1875年の観測開始以降最多となったとのことである。
“今年の秋はまだ遠いのかなぁ~”
そんな声が聞こえてきそうな今年の10月~11月。通年であれば、すっかり秋の気候となり、最高気温も20度以下となっていていいはずの10月後半から11月頭での気温。
特に日本海沿岸では異常な暑さ。
また、東北でも秋田や青森でも東京都心並みの25度以上が観測されている。よって、秋の味覚であるホットメニュー等の動きが今一つという状況であろうか。
衣料品販売業は更に厳しい業績。
10月月間での衣料品販売業は、秋冬の衣料品の不振により10%近い昨年割れという。衣料品業界は11月商戦でも厳しい売上が続くのではないだろうか。
同様に、暖房設備も未だ設置する必要のない気候が続く為、灯油や暖房設備の買い替え需要も少ないと思われる。10月~11月でのそのような状況と、昨年の10月~11月の食品小売業界の好調さから考えて、その反動が食品スーパー関係でも発生しているのではないかと思われる。
特に11月は食欲の秋本番。
ここで、一気に気温低下とともにホットメニューの需要が高くなってもらわなければ、単価アップに繋がらないという不安は大きいであろう。
確かに鮮魚部門は好調に推移した。
かつおや刺身類の動きが好調だったこと、そして塩干物や冷凍魚の安定した動きも加わり、精肉部門以上に鮮魚部門の買い回りは高まったように思えるが、鮮魚だってこれからが本番である。気温低下に伴う生魚の需要が本格的に拡大してこなければ、11月は低迷していくのではないだろうか。
先日のガイアの夜明け。
異常気象による魚や果実の不漁が相次いでいるようだ。
りんごも今年は蜜入りが少ない。
本来であれば名月りんごも蜜が入り始めているのであるが、今年は蜜入りが無い。
“サンふじも厳しいかも”
そんな不安が過る(よぎる)のも不思議ではない。
更に秋刀魚や秋鮭も大不漁。
このような気候が続けば、従来から構築してきた52週での季節感と連動した売場計画にも異変をきたすことになっていくと思われる。
来年の52週からは修正が必須かも。
そんな不安が過る、今日この頃である。
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食品商業11月号が発売されました。
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部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
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AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
*今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
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③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
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二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
hataboさんにとっては、大雪でもバイク走らす方ですから、気候は関係ないかと😎。
確かに食品は暑い方が売上いいかも(飲料の売上増)ですね。しかし週末の日曜ぐらいから一気に気温低下。首を長くして待っていた鍋つゆエンドが爆発しますよ~(笑)。
投稿: てっちゃん | 2023年11月 7日 (火) 08時06分
バイクは走らすのは大変気持ちいい気温ですが(笑)
昨日もゴールデンウィークかなと思うような暖かさ。
食品エンドでは鍋やホットメニューが並ぶ中、この気温ではなかなかつらい日々が続いております。
でも何故か食品の売上はいい(笑)
週間天気を見ながら来週やっと気温が落ちてくるようでようやく秋になるのでしょうか。
投稿: hatabo | 2023年11月 7日 (火) 07時03分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
季節の異常化も寂しいですし、この業界で長年積み上げてきた季節感とそれに連動した商売観が崩れていく事にも寂しさがありますね。
そうやって時代に合わせて52週という手法の具体的商品も変遷していかなければならないのかもしれません。
しかし、季節感は変遷しても売るべき商品を売る事には変化はない。時代に合わせて、環境に合わせて人間が好むものを売るという使命をどう理解して適合させていくか。
流されない意志を持ちたいものです。
投稿: てっちゃん | 2023年11月 6日 (月) 14時59分
地球の年齢は約46億年と言われています。
良くも悪くも近代文明の約100年間で環境を激変させてしまった。私達も近代文明に恩恵ご利益を頂いて来たので綺麗事を言うべきでは有りませんが、現実論で言えば悠久の歳月を100年で変えてしまったのですから今後何が起きても不思議ではないでしょうね。異常気象は益々加速する事は覚悟すべきでしょうし四季から二季への以降も進むでしょう。花鳥風月、四季に恵まれ愛してきた日本人には寂しい事ですね。
投稿: dadama | 2023年11月 6日 (月) 14時54分
k,kさん、コメントありがとうございます。
→蜜蜂が大分少なくなったようです。これは大変な事の始まりです
そこからの警鐘ですね。なるほど。
植物の受精の媒体となるミツバチが減少するとういことは、地球の森林や植物の崩壊へ繋がるという未来。本当にこれは大変なことの始まりですね。
投稿: てっちゃん | 2023年11月 6日 (月) 06時42分
悪いながらも精肉よりは昨年比がよい鮮魚です。でも売るものが中途半端です。晩秋に近いのに暑い。半袖のお客さんがたくさんおります(笑) 鍋提案しても昼間は動きがない、秋鮭はぼちぼちですね。それより果実の不作。 アインシュタインが警鐘をならしている事実が現在あります、今年の夏が暑すぎて蜜蜂が大分少なくなったようです。これは大変な事の始まりです💦
投稿: k,k | 2023年11月 6日 (月) 05時46分