部下の発掘
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
先日、コンサルに入るある企業での店長の取組み報告があった。
コトPOP作成で盛り上がる店内。
そんな内容だった。
“コトPOP作成で当店も盛り上がりたいなぁ~”
コトPOPを企業や店内で推奨していない店舗からすると、「コトPOPを書く時間を作業に回せ」、そんな言葉や感想が聞こえてきそうである。
しかしこの店舗は店長がお願いしなくても勝手に作成しているのである。
それも一人二人ではなく、数人のパートさん達が積極的にコトPOP作成を自発的にルーティン化しているという。
“どんな教育をしているんだろう?”
そんな率直な感想を持つであろうが、店長自身は至って冷静である(笑)。
「コトPOPの数値効果をその都度発信しているだけですよ」
その数値効果を、データを見せて重点商品で絶対に優勝するぞ!、絶対に1位を取るぞ!、絶対に他店に負けないぞ!、と店内で誘導し、そしてそのコトPOPを書いたパートさんに、数値データを公開すると、俄然その方のモチベ―ションが高まり、更に次の重点商品におけるコトPOP作成へと連動していくという。
店内が活発化してくるとこのような空気感となるのである。
それでは、店長としてリーダーとして、如何にしてこのような従業員を育成するのであろうか。そんな発端を店長に聞いてみると、意外な答えが。
「とにかく始まりは『書いて付ける』だけでした」
だそうだ。初めから難しい理論など不要なのである。とにかく、手書きで商品名と売価と食べた実感を書いてもらっただけだという。
コトの始まりはそんなところからである。
まずは体験して、それが評価された、そして業績に繋がった、という単純な出会いからなのである。
そこで「楽しい」に出会う。
楽しいを繰り返していくと、それが業績に繋がったと店長から褒められる。
そこで「喜び」に出会う。
その繰り返しが、徐々に精度の高いコトPOPに進化し、更に業績効果が高まっていく。更に慣れてくると、コトPOP作成までの時間が当初は30分もかかっていたのが、今では5分程度で完成するという。
売る「楽しさ」と売れる「喜び」。
このブログでも何度も繰り返し書いてきた、この業界の本質。それは一人一人の従業員が店舗内での役職に関係なく享受できる人間本来の快楽なのである。
それがパート先で味わえるという業界。
そこに従業員を連れ込むことが出来るかどうか。
そこから新たな扉が開いていくのである。
その扉を開いた従業員は、一人で勝手に進化していくとい構図。
どんどんそんな扉を用意してほしいものである。
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当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(12月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
*今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
単品だけの昨年比を出せば、200%だろうが300%だろうが有り得る数値ですよね。だからこそ、コトPOPからの数値評価は重要かと思います。
ただ、“そんな時間が取れない”という意見も多い。しかし、売れない売場作りをスピーディーに出来ても生産性は全く上がらない。多少時間を掛けてでも確実に売れる売場作りのほうが圧倒的に生産性は上がるもの。
ただ単に売場に商品を並べている企画コーナーの多いこと。そこに着眼すれば、まだまだ伸びしろは眠っているのではと思います。
投稿: てっちゃん | 2023年11月22日 (水) 06時42分
コトPOPはやはり数字が一番成果として見れるので有効ですね。
簡単に200%とかいっちゃいますからおだてやすいし。
へたでも想いが伝われば絶対にうれます。
私のPOPが一番数字見てないかも…(笑)
投稿: hatabo | 2023年11月21日 (火) 20時21分
通りすがりの業界人さん、コメントありがとうございます。
パートさんと部門責任者との仕事観の違い。
店舗活性化のきっかけとは別に、部門責任者の育成による店舗での販売力の強化も同時進行ですね。
単品量販によるデータの紐解きとそこから見えてくる法則化。これが自分なりの売れる売場作りに連動していくのでしょうね。
是非、その法則を〇世〇道で大いに語って頂けますでしょうか😎。
投稿: てっちゃん | 2023年11月21日 (火) 07時15分
k,kさん、コメントありがとうございます。
通常の従業員が普段着でどんどん参加してくれる環境作り。そして部下のそのような参加を推奨する店内環境。
目先の数値や売上ではなく、将来的な店舗の活性化を目指すことで、働く従業員の求心力にもなっていくのではないかと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2023年11月21日 (火) 07時09分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
コトPOPを一つの階段として企業や店舗の販売力向上の一つのきっかけになることが大きなメリットでしょうか。
コトPOPの導入からの店舗内での「売る」という活気を更に高めていく工夫。楽しみです。
投稿: てっちゃん | 2023年11月21日 (火) 07時05分
売場を目立たせることは非常に大事((* •̀ㅂ•́)و✧しかし、商売ですから結果を残さないといけませんよね〜(๑⃙⃘ˊ꒳ˋ๑⃙⃘💦
なので、売りっぱなし、やらせっぱなしではダメですよね(`Д´乂)
じゃ、売れた!良かった!またやるぞ!は、パートさんなら(ت)OK♡
でも、部門責任者以上はᔪ(°◊°҂)!! ℕꇎ─!! ✖
【データーを紐解き、法則を見つける】\_(・ω・`)ココ重要!
そして、商品、フェイス、プライスゾーン、コトポップ、単品のサイクルの黄金比を見つける!(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧
何故必要なのɿ(。・ɜ・)ɾⓌⓗⓨ?
❶販売目標の管理→適正な発注数からの在庫管理
❷失敗した場合、データーからのスピーディーな対応→価格や売場変更
❸完全なる助言からの信頼関係→上司としての威厳を確保ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)アハハーʬʬ
⚫︎いちばんは、本人達のやる気アップ(ฅ`・ω・´)ฅですけどね⸜(*´꒳`*)⸝
お互いをリスペクトしあえる職場環境が理想ですよねჱ̒⸝⸝•̀֊•́⸝⸝)
投稿: 通りすがりの業界人 | 2023年11月21日 (火) 06時55分
コトポップは当たると大きいですよね🎵私も影響受けてやってみて良かったです。気取らないで等身大で消費者目線で描く。店長がそれに興味持って評価してくれると尚更描く楽しさが加速しますよね。最近、近隣の中堅スーパーで積極的にコトを始めた会社があります。まだモノポップ感覚ですが目に入って誘導されてしまいます。最近ちょくちょく誘惑に負けてます(笑)
投稿: k,k | 2023年11月21日 (火) 06時00分
ですよ。コトPOPは段ボールにマジックでもお客様の琴線に触れれば正解なのですよ。手間暇掛けて作品のレベルを競った結果POPが主役となると言う本末転倒の売場になる事も多々有りますからね。ですから数値検証は必要。コトPOPを販売するのでは無く商品を販売するのですから。
とある商品の衝動買いを高める殺し文句を追求してどれだけの支持率を得たか?更には部門に対する構成比は?コトPOPに対するPDCAは大きな販売力となりますし、パートさんのモチベーションアップにも有効だと思います。
投稿: dadama | 2023年11月21日 (火) 01時41分