« 鳥の目の重要性 | トップページ | チャレンジのコスト »

2023年11月29日 (水)

主力品の高齢化

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


先日の「カンブリア宮殿」。

  日本ハムを取り上げていた。

日本ハムと言えば「シャウエッセン」ウィンナー。

  シャウエッセン以外の日ハム商品は?。

そう問われてみると、出てこない(笑)。それだけ、日ハムと言えばシャウエッセンで固定化されており、それ以外の商品が脳裏に浮かんでこないのである。

  そこが日ハムの最大の課題であった。

そこで、シャウエッセンを超える商品開発にチャレンジすることになったという。

  シャウエッセンの登場は1985年。

既に発売から30年近く経過したメイン商品。

  思えばNBの主力品ともなれば30年の歴史あるものが多い。

よって、そのようなNBの主力品を30代の時から愛用している方達は、その商品の歴史と共に生活し、そして商品と同時に高齢化してきているのが現実である。

  商品と同時に愛用者も高齢化しているのである。

よって、シャウエッセンという定番ウィンナー以外にも、シャウエッセンをアレンジしたピザやチーズ入りシャウエッセン等の開発を推し進める必要があったようだ。

  そうやって主力品の戦力強化による底上げを実施。

このような経緯から、再び日ハムの業績が安定してきたという。
  
  “やっぱり主力品のリニューアルは重要なんだぁ~”

思えば、既存店のリニューアルも成長企業で欠かせない業績対策となっている。更に従来からの主力品である唐揚げ、餃子、ハンバーグと言った
従来からの定番商品も、企業毎にリニューアルが図られ、差別化され、美味しさが加算されてきている。同様に、鮮魚部門の塩鮭、精肉部門の牛・豚・鶏、日配部門の豆腐や納豆、牛乳、チーズ等も徐々にリニューアルされながら差別化され、美味しくなり、鮮度自体も改善されながら現在に至っているのである。

  購入世代に合わせて進化させていくこと。

これを失った企業や商品はいずれ淘汰されていく。スナック類でも、従来からの定番である「かっぱえびせん」等もコアなリピーターは50歳以上と高齢化しているという。

  だから塩分カットでリニューアル。

従来品と同時に、塩分カットによる健康志向の新規商品も開発しながら、トータルで新たな顧客を開拓していくというスタンスである。

  NB主力品の客層。

もう一度、自店の上位単品の購買客層の確認が必要かもしれない。

  そこから顧客層の拡大を図る。

そして、20代、30代、40代、50代、60代、70代のバランスの良い来店客層を図っていくことが重要ではないだろうか。







研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。
株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。



株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
Img_2245



食品商業12月号が発売されました。

202312
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(12月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。


AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。




|

« 鳥の目の重要性 | トップページ | チャレンジのコスト »

商売」カテゴリの記事

コメント

通りすがりの業界人さん、コメントありがとうございます。

シャウエッセンの販売の歴史を知る方のコメントになりましたね。そして今日はいつになくマジメコメント(笑)。

そしていつの間にか「香薫ウィンナー」は最大のライバルに押しあがってきましたね。
我々世代はエッセンシャル、若い世代は香薫、そんな色分けが出来てきたような。だからこそ、新たな魅力ある商品開発が急務なのでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年11月29日 (水) 10時41分

hataboさん、コメントありがとうございます。

最近は執筆当日にコメントが追いついてきましたね。余裕が出来た証でしょうか(笑)。

NB商品の価格競争もいろいろな意味でその商品の業界内での位置づけが変わってします。確かにその通りですね。

NBはNB、PBはPB、そして独自化は独自化。それぞれの特性に応じて売上構成を変えていく。それもアリですね。

投稿: てっちゃん | 2023年11月29日 (水) 10時25分

k,kさん、コメントありがとうございます。


かってはネットでの口コミもなく、皆さん勢いで買って食って飲んでいましたからね(笑)。

昨日もガイアの夜明けで「サントリー」を取り上げていましたが、やはり新商品開発競争が激しいですね。従来からのウィスキーを守る領域、新たなビールを開発する領域といろいろな領域があるようです。

投稿: てっちゃん | 2023年11月29日 (水) 10時15分

30年前、シャウエッセンがこんなに安く売られているなんで誰にも予想がつかなかったと思いました。
そこにはコストを削るという企業努力があり、
営業所閉鎖(人件費や地代の削減)
梱包の簡素化(箱にきっちり詰められいたのがバラバラに詰められるようになった)
リベートや販促媒体の廃止
お客様が安くなり喜んで頂ける一方で、仲良くしてきた営業の方々がリストラされたり、煩雑に入ってくるシャウエッセンをみて複雑な気持ちになったこともありました。
他のライバル会社も必死に商品を開発してきます。高齢化した主力商品だけでは、企業の永続性もない。新しいヒット商品を開発しなくてはならないけど、あまりにも安くしすぎた為に次のヒット商品が産まれないのも事実。
もちろん安く売る努力は必要、でも価格破壊は企業破壊や衰退になるのではないかと感じた次第です。

投稿: 通りすがりの業界人 | 2023年11月29日 (水) 08時58分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

私も現役店長時代は「客数増は俺に任せろ、その代わり客数増以上の売上を作るかどうかは部門次第だ」と吠えていました(笑)。

そこで来店されたお客様を自部門の売場でどう立ち止まらせるか。留まって頂いたお客様だけが点数に転換されるもの。まずは自分の作った売場でどう立ち止まらせられるか。そこから全てがスタートしていくのではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年11月29日 (水) 08時50分

メーカーさんは小売と違って、商品開発やベストセラーを作っていくのは大変ですね。
小売は売れなきゃやめればいいだけですが、設備投資等もあるでしょうから。
ベストセラーになれば、スーパーでの赤字販売などで価値よりも値段が変更してしまうような。
家の地域では、シャウエッセンは価格競争になるからか、安売りは香薫ばかりがチラシに入ります(笑)
スーパー側の都合でお客様のニーズが変わってしまうこともありますね。
逆に売れない地域でも文化を作ってしまえばそれがニーズになる。
うちのこだわり系の商品の目標です。

投稿: hatabo | 2023年11月29日 (水) 08時25分

加工商品のメーカーさんは大変ですよねー私もシャウエッセンは一番美味しいと思ってます。あの当時は情報がテレビしかない。口コミも人から人へ。アサヒのスーパードライもそうですが爆発的ヒットしましたね。今の多様化、情報発信あらゆるところから調べられる。若い時にこれが旨いと判ってずっと食べて呑んできた世代も歳をとりましたからね~ それを越える商品を創造するのは大変です。50を過ぎたら亜硝酸塩の入っている加工品は食べない方がいいとあちらこちらで書かれてます。無添加唄えば高くなるし日持ちしなくなる、発色剤使わないから色もよくない。自然の味が本当はいいんですけど、大量生産となるとそうは言ってられないです。あーアサヒの高級茶葉烏龍茶はヒットしたのに姿消しましたね。あれは美味しかった(^^)d

投稿: k,k | 2023年11月29日 (水) 06時33分

顧客世代以前に担当者が自部門の売上上位SKUベスト10を知らない?興味が無い現実(笑)。
売れる商品を知らずしでどうやって売場組むの?
本部MDは季節や週間て顧客感度が高い商品を組んでくる筈。指示をロボット的に淡々と売場に並べるか、「これはイケる!」と共感して売場を殺気立たせるか?
何度も申し上げる通り担当者は自部門客数✖️自部門買上点数=自部門売上の向上が醍醐味の筈。
来店客数は店長にお任せすれば宜しい。
来店された方がどれだけ自部門で買って行って頂いているのか?ここに色々な動物的🐦🐟🦇視点を加えれば競合対策を含め色々な物が見えてきますよ(笑)。

投稿: dadama | 2023年11月29日 (水) 06時18分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 鳥の目の重要性 | トップページ | チャレンジのコスト »