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2023年10月26日 (木)

留める技術

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


売上は誰が作るのか?

  当然だがお客様である。

だとすれば、我々はもっとお客様の買い物行動を分析しなければならないのではないだろうか。

  買い物行動とは?。

それは、どこから店舗に入り、どのように動線を描きながら最終の購入場所であるレジに進むのか。

  そこに全ての答えが隠されているのである。

その流れの中で、お客様は買い物かごに購入する商品を入れ、また買い物行動に移るのである。

  買い物かごに商品を入れる前の行動は?。

買い物かごに商品を入れる前には、必ずその売場に立ち止まる。立ち止まるからそこで正式に正面を向いてその売場全体から購入する商品を購入するかどうか選択する。
  
  購入するのであればどの商品を購入するかを決める。

一応、購入すると思しき商品の前に立ち止まるのであるが、もう一度その周辺の商品を見比べてから購入を決定すると思われる。

  もう一度その周辺を見渡して購入商品を変えるかもしれない。

一度立ち止まった商品の前で、再び購入するかどうか検討し、そのままその商品を購入する方もいれば、周辺を探索し別の商品に目移りするお客様もいるだろう。更には周辺に箱売りの商品があれば、そちらの方が一個あたりの売価が安価である為に、2個購入する予定であったのだが、20個入りの箱の購買へと転換する場合もある。

  そうやって購入する商品を転換しながら売場で立ち止まる。

その連続で、立ち止まった売場の中から何品かを買い物かごに入れて、最後に購入する商品がもう無いと判断した段階で、レジで清算し、結果として翌日の売上データで詳細を我々は把握することになる。

  そう考えると第一段階は顧客を留めることにある。

顧客がそこに立ち止まってもらわなければ、その商品の購入チャンスは無い。

  立ち止める為に必要なもの。

安さ感、美味しさ感、食べたい感、新し感、利便性感、時短感、珍しさ感、等々、いろいろな要素があるだろう。

  そして陳列技術という我々の工夫が重要となる。

ここに「陳列技術」が重要となるのだ。陳列技術の評価基準は、何人のお客様がその陳列によって立ち止まったかという数値。よって、単に陳列だけの技術ではなく、顧客を立ち止める為の陳列だあり媒体でありコトPOPであり関連であり音声録音であり演出なのである。

  それらによってその商品の前で思わず立ち止まること。

そこに全ての物語の始まりがあり、そこから顧客の買い物体験が始まっていくのである。

  その機会をどうやって引き出していけるのか。

それが陳列技術の本当の目的なのである。そしてその回数を増やすことで、点数増、単価増、そして結果としての売上増へと連動していくのである。

  顧客が立ち止まるという行為。

それをリアルにチェックできるのが現場の人間の強みとなる。そこでチェックし改善し売上拡大へと繋げていく。

  それが現場の進化なのである。






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食品商業11月号が発売されました。
202311
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

2.「POP大賞」における優秀賞作品等へのコメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
  
  52週MDマネジメント(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(9月編)ダイジェストの視聴はこちら


AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。






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コメント

hataboさん、コメントありがとうございます。

開店前に一度、お客様の客動線通りに店内を闊歩してみるのもいいかと思いますよ。

入店直後に何を感じるのか、そして動線通りに歩いていくと、何が見え、何を発見し、何に感動するのか。

そんな目線も重要かと。

投稿: てっちゃん | 2023年10月27日 (金) 12時41分

前にお客様の滞在時間を長くするにはどうすればいいか?ということを考えたことがありました。
コトPOPであったり、試食であったり、従業員とのコミュニケーションだったり…
コトPOPにしても、立ち止まって読んでもらわなくてはいけませんので、どこの場所につけるかが重要ですね。
だけど自分で書かなかったり、気がなかったりだと付ける場所も適当で。
自分の売り場を一歩引いて客観的に見ることが大切だと思いました。

投稿: hatabo | 2023年10月27日 (金) 09時51分

通りすがりの業界人さん、コメントありがとうございます。

本日も、非常に中身の濃いコメントを頂きありがとうございます。

ご相談ですが、このブログの執筆を月~水で担当して頂けませんか😎。

とお願いしたいくらいに、ブログの要素満載の説明コメントだと思いますので、是非執筆依頼したいなぁ~。

もちろんギャラはアレで如何でしょうか(笑)。

投稿: てっちゃん | 2023年10月26日 (木) 10時45分

止める売場って、いろんな要素があるからお客様が足を止めて買われるのがわたしの持論です🧐それが楽しいんですよヾ(´︶`*)ノ♬
【まず商品選定】
1️⃣地域にあった商品(年に数回展開)2️⃣季節商品(お客様の感度)3️⃣話題、新商品(1週間で売り切り)4️⃣大人の事情品😅(指定売価でなくマーケットプラス)
【次売場、展開場所、展開期間】
1️⃣売場のどこ(平台、エンド、催事) 2️⃣売れる場所なのかな🤔(時間帯集客ポイントやその他の部門との関連性)3️⃣いつまで❓(ダラダラ売らないように決めるぜよ)
【次、数量、金額、ロス計画】
10万売ります!でも、値下げロスも加味しようよ!10%値下げ出したら売り上げ9万だよ!
10万売りたいなら、11万2千仕入れないといかないじゃん( ;゚∀゚)アレマッ
【最後、目標を達成するために】
10万売るにどうする(展開は面で訴求、媒体、コトPOP、関連、サンプル、試食、声掛け、etc)、売場のテクニック(全量だす少ないなってもボリューム感だす、変な変化はゴミダメと自己満足の危険⚠️取りやすさ大事だよ!)
という流れで最後に止める工夫ということ(*´8`)デスヨネ-
ここまで真剣に計画するから意思はいる|ω・`)ノ |Ю
【業界人川柳】
立ち止まる 商品計画 鮮度が命※字余り😓
【業界人語録】
いっぱい取ったからいいものではない、グロッサリーの方がきちんと計画しないと(´๑⊙💋⊙)<ダメヨ~ダメダメッ!!
※計画の上司と部下のやり取りは割愛させて頂きましたm(_ _)m

投稿: 通りすがりの業界人 | 2023年10月26日 (木) 10時39分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

重要なのは、

 無駄玉になるのか
 宝石玉になるのか

失礼致しました。
dadamsaさんを引用してしまいました(笑)。

無駄に飾らずに、宝石のように輝くからお客様も立ち止まって見て頂けるし、確実にその内容が伝わるもの。

そして重要なのは、送り込みに対しても自らの意志を入れることでしょうか。要は好きになる、惚れるという感度。送り込み品に惚れるということは、送り込んだ人間との信頼関係も加味されるでしょうから、組織の在り方にまで言及しなければなりませんね。

投稿: てっちゃん | 2023年10月26日 (木) 07時14分

k,kさん、コメントありがとうございます。

足止めさせる為の「アリPOP」。目的がしっかりしているから、相手(顧客)に伝わるのでしょうね。

全ての販促物には目的があると思います。
そしてその目的が全うされて初めて、全ての販促物が有効に機能し、その役割を果たすもの。その目的が顧客に確実に伝えるのがその販促物を設置する現場の役割だと思うのです。

ただ取り付ける、という行為から、しっかり伝えるために取り付けるという意識が重要なのでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2023年10月26日 (木) 07時06分

以前からの持論の繰り返しになりますが(笑)。
商売は心理学ですよ。如何に買う気にさせるかだけです。更には自分が売るぞ!と思う商品は高い確率で売れるし、やらせ商品は殺気が無いからお客様の琴線に伝わらない。更には欲張ってはいけない。部門買上点数を目的買い、衝動買い比率で割ると何点になるのか?この現実を知らずに売場作りや発注をする担当者の多い事。
コトPOPも音声販促も単品だからお客様に伝わるのであり蝉時雨のようにあちこちで特に男グサいがなり声が聞こえる売場に顧客は活気や鮮度や気持ち良さを感じますかね?この売場を是とする管理職やトップの多い事(笑)。販促物はあくまでも販売促進物ですよ。チンドン屋では五月蝿いだけ(笑)。商品が主役ですし、今日の主役はどの商品なのか一見して分かる売場に鮮度感は有りますし好調な企業は押し並べてそのような売場になっていますよ。更には食品と非食品では口に入れる入れないの心理が働きますから非食品系のVPを食品に導入しても響かない事が多いです。やはりk.kさんのように魂の入ったシンプルな手書きPOPや某コンサルの鉄筆POPが食品には良いですね(笑)。

投稿: dadama | 2023年10月26日 (木) 06時38分

最近、価格ではなく提案により立ち止めるポップを書いてます。私はそれをアリポップと呼んでます、足止めなのでモハメド・アリにリスペクトを込めてアリポップです笑 価格が安ければ特に苦労しませんが他店では売れても当店では厳しい商品。それを売らねばならぬ為に類似品の人気商品を置きこちらもかなり良いですょと簡単料理提案しながら悩ませてます。少しでも立ち止まってもらえればどちらかを購入していただけます。何もしないよりは効果あるので続けます。全店では売れていても地域により微妙な商品は大量に送り込まれる。無駄な安売りもしたくないので知恵を絞り出します^_^

投稿: k,k | 2023年10月26日 (木) 03時59分

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