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2023年10月18日 (水)

登山の入口

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


登山の入口。

  文字通り登山のスタートライン。

「ようやく登山の入口に立てた」

  ある企業のトップの言葉。

過去一年間、組織の業績に悩みながら、いろいろな道を模索し続け、いろいろな試みを検索し、実践するが成功への道筋が見えない状況。

  これが「登山口」に辿り着けない状況である。

そして、52週MDの実践を各店の店長が堅実に実践し続け、一年経過後にようやく数店舗で実践し続けてきた52週MDが二年目に突入して効果を現してきた。

  ようやく登山口に立てた。

そんな現在の心境を表現したのが、上記の言葉である。

  よくわかる気がする。

多くの業績不振に苦しむ企業は、未だ登山口に立てていない企業が多いのではないだろうか。

  業績不振。

コロナ禍にあった2020年~2021年の二年間は、食品小売業界はバブル期を迎えた。

  国民すべてが内食化に向った。

しかし当然コロナ禍が終焉し、再び外食産業も含めた競争の世界に戻ってきた。気が付けばコロナ禍で得たノウハウを獲得した企業と漫然と過ごした企業での格差が生まれていたのである。

  それが2022年から始まるのである。

そして、今年に入ってから、その傾向が明確になってきたように思う。往々に言えるのは、中小でディスカウンター的に安売りで伸びてきた企業は、更に激しい競争に付いて行けない状況が生まれたのである。

  要は値上げラッシュに対応できなくなったのである。

より資本力のある大手ディスカウンターのコスト削減対策により、資本力の無い中小は資本を活用したコスト低減を引きだせずに利益額を減少させていく。

  従来は中小にも荒利額発想によるディスカウントが可能だった。

しかし現代はコスト上昇分を吸収できないほどのコスト増に悩んでいる。更に最低時給の大幅上昇である。

  地方の中小は何を拠り所に集約を図るか?。

この問いに対して、この一年間模索し続けてきたのではないだろうか。

  そしてようやく登山口に立つことが出来た。

登山口に立つとはどういうことだろうか。

  “まだまだスタート段階でしょ”

その通りである。が、登山口に立てたということは、スタートラインではあるが、スタートできる環境が整ったということでもある。
  
  まだまだ登山口に辿り着けない組織の方が多いのである。

登山口に立つということは、これからいよいよ目的の山の頂を目指すということであり、明確な頂き(目標)が見えたということでもある。

  山の頂(目標)が見えることの強さ。

目標があるから人間は強くなれるのである。それだけ目標とは人の心を強くし、人の集団である組織がまとまり、そのまとまりが更に組織員の心を後押ししてくれるのである。

  組織とはこのようにして進化していくものではないだろうか。







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食品商業11月号が発売されました。
202311
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

2.「POP大賞」における優秀賞作品等へのコメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
  
  52週MDマネジメント(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(9月編)ダイジェストの視聴はこちら


AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。



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コメント

k,kさん、コメントありがとうございます。

御社も方向転換しましたか。鮮魚部門としてはかっては利益頭(りえきがしら)として王道を歩んできましたが、昨今はなかなか需要が伸びずに調理技術等も廃れてきていますから、再び腕の見せ所でしょうか(笑)。

是非、利益獲得のお手本になってください。

投稿: てっちゃん | 2023年10月19日 (木) 08時37分

うちもディスカウンターもどきの施策から通常営業?登山の入口におります。さてどのように登るのか、道標はちゃんとあるのか。先導者は遭難者を出さずに行けるのか。怪我した者を見逃さずに帯同出来るのか。私はてくてく明後日の方向を見ながらついていきます。楽しみです(笑)

投稿: k,k | 2023年10月18日 (水) 19時11分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

世情に寄り添って社会貢献の窓口を絞り込む。

これもこれからの中小においては重要な選択肢になってきていますね。だからこそ企業方針が一人一人の具体的な行動へと連動していかなければ、お客様の心を捉えることは不可能ですね。

投稿: てっちゃん | 2023年10月18日 (水) 14時03分

規模の大小に関わらず目的と手法が明確な企業は実績を出してますね。明確だから現場も動きやすいので無駄な玉を撃たなくて済む。更には時代に合わせたスピードある変化対応。今は物価高がトレンドですからまとめ買い重要はもとより無駄を無くす適量にも意識せねばでしょう。惣菜は割高ではあるのに伸びているのも、適量、原材料、光熱費、時間と総合的に見ればコスパが良いのですから伸びている。暦、季節、気温は元より社会情勢も意識したいですね。

投稿: dadama | 2023年10月18日 (水) 13時54分

hataboさん、コメントありがとうございます。

競合ディカウンターの変貌。
そのような外部与件も含めて、いろいろな競合店の変遷もいずれ大きな知恵となっていくのではないでしょうか。

だからこそ、継続、そして進化、それを極めること。そしてよりブルーオーシャンな世界が見えてくるのかと思います。

投稿: てっちゃん | 2023年10月18日 (水) 09時41分

山を登るには装備をしっかりしないといけませんからね。
実際の山でも軽装で登って救助、なんてニュースが良くやってますが(笑)
スーパーの場合は救助してくれる人いませんからね(笑)
競合のディスカウンターが建て替えでオープンしましたが、価値を増やして価格を減らすと言う戦略でした。
半年くらいしないと見えてこないと思いますが、地元のお客様は落胆されたそうです。大手のディスカウンターのほうが安い、と…
安さでマインドシェアを獲得していたことが仇となった事例ですね。
こだわり系売れないで値引きの嵐になり諦めてディスカウントに戻るのか、こだわりで走り続けるのか注視しないといけません。
同じ土俵で戦いたくないですから。

投稿: hatabo | 2023年10月18日 (水) 09時35分

通りすがりの業界人さん、コメントありがとうございます。

いずれリアルのお会いして、意見交換をしたいものですね(笑)。

まさにおっしゃる通り、いきなり2000メーター級の登山ではなく、初年度は500メートル級を楽しみながら登っていき、登山の楽しさを楽しむレベル、そこから自らの上る楽しみがチャレンジ精神に転換されていきながら、結果的に誰もが登らない頂上に達していた。

多くの方がそのような経験から頂点に立ってしまっていたというのが事実ではないでしょうか。

そしてそれが私自身の経験でしょうか。まだまだ頂点には程遠いですが。

投稿: てっちゃん | 2023年10月18日 (水) 09時31分

すっかり、ブログのファンになりコアメンバー笑 気まぐれにゃんこ(='ω'=)〈ニャーみたいな性格ですから期待しないでくださいね♡
1年目はウォーミングアップというところでしょうか?頭も身体も準備体操が必要ですよね。
それをしないと大怪我をしますからね。
2年目から本格登山ですが、先ずは低山から始めるが登山の基本、いきなり北アルプス縦走なんてことやると大変💦52週も春夏秋冬分けてPDCAの手法でやってみるなんてどうでしょうか?春の心地よく爽やかな風の低山歩き、ちょっと高い1,000m級の夏の山へトライ。青空、いきなりの雷のサプライズの変化への対応。
夏を乗り越え、2,000m登山へ!秋の紅葉で感動。冬は夏の1,000m登山に戻して雪山にチャレンジで季節での変化を感じる。
4シーズンごとに終えて、きつかったけどまたチャレンジしたい!と感じるようにしたいと思ってコメントいたしました‪( -᷄ ᴗ -᷅ ) フフッ

投稿: 通りすがりの業界人 | 2023年10月18日 (水) 08時27分

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