ある店舗視察から③
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
「ある店舗視察から」も今日が三回目。
今日は従業員の休日を考察してみたい。
この業界の従業員の休日は、概ね平日と相場が決まっている(笑)。週末に多くのお客様が来店するから、そこは全員出勤にしてチャンスロスをカバーしたいであろうし、簡単に週末は休まないという文化が根付いているのも事実であろうか。
だから平日に分散して休日を取るのが当たり前。
そう思い込んでいたのであるが、この企業はなんと毎週日曜と祝日が休業だという。
“一番売上の取れる日じゃん”
だれしもがそう思うのであるが、考えてみれば個人商店の八百屋、魚屋、肉屋などは日曜休日のお店がほとんどである。
なぜか?。
市場が休日だから。だから、市場が休みの日は自店も休み。そうやって当日入荷当日販売当日売り切りを徹底することで、価格訴求にも関わらず利益が確定するのである。
よって上記の休日も理解できる。
自店の目先の売上以上に、鮮度と価格の追求が日曜祝日の休業に至らしめたのであろう。
この休日設定は従業員にはたまらないであろう。
特に家庭をもつ従業員は子供と休めるとか、親戚との関りが増やせるとか、小売業に就業しているにも関わらず地域交流が可能なのだから、働きやすい職場環境と言えるであろう。
しかし、・・・ 。
従業員の声で挙がるのは、“昔のように平日がいい” とのことである(笑)。
要は週末はどこも混雑するから、だとか。
確かに!。
思わず納得してしまった(笑)。
平日休日になれた方々は、遊ぶ時には絶対に平日の方が余裕をもって楽しめるのである。それを知ってしまった以上、週末に外出するよりも平日のほうが周囲に振り回されて混雑する中を外出することに嫌気をさしてしまうのである。
とは言ってもそれは贅沢な悩み(笑)。
そしてそれが定着すると、土曜日の買い溜めがハンパないという。そして当日仕入れた野菜類や鮮魚類が、高鮮度のまま売り切りが図られる。
年末同然の込みようとか。
しかし、午後5時を過ぎると、何があるか不明なため、青果類から鮮魚、精肉、惣菜へと顧客の購買動機は異動していくと思われる。
そこで大いに荒利ミックスが図られることになる。
そして、生鮮(特に青果、鮮魚)で勝負する、ということは、このような判断にて、徹底してその鮮度と価格を追求することも必要なのではないだろうか。
生鮮強化。
従来の食品スーパーに求められるコンセプトが、益々そのような方向に進んでいく中、日祝休業も一つの選択となっていくのかもしれない。
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食品商業10月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
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52週MDマネジメント(10月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(9月編)ダイジェストの視聴はこちら
AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
*今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
生鮮の鮮度を考慮すると中小SMは検討してもいいと思いますね。特に若い主婦層が日曜休日だけで応募が殺到するのではないかと思います。
そしてそれ以外の曜日、特に店休前日の買い溜めにより週間売上も極端に低下しないのでは。
一度そちらで検証してみては如何でしょうか。そして報告を😎。
投稿: てっちゃん | 2023年10月 6日 (金) 07時54分
店休日があることが羨ましいですね(笑)
元日以外店休日がないので、冷蔵機器などの清掃も営業しながら、または営業前にしかできず大変です。
店休日があるのならば従業員の休みが同じ日になるのでシフトを組む必要もなくなり、残員不足も解消されるでしょうね。
また日曜休みとなれば募集にも有利になるでしょうし。
売りつくしをすることによる鮮度維持といいこと尽くしですね。
他との差別化はこんなところでもできるのが面白いですね。
投稿: hatabo | 2023年10月 6日 (金) 06時40分
v店長さん、コメントありがとうございます。
運動会等の家族や地域イベントでの休日取得は企業差があるかもしれませんね。
ちなみに東北や北関東は、配慮されました☺️
投稿: てっちゃん | 2023年10月 5日 (木) 07時28分
私も平日休みが快適すぎてラッキーだなぁと思ってる1人です。
問題は運動会とか大事な日に快く休みをとらしてくれるか否かと言う所でしょうか。
投稿: v店長 | 2023年10月 4日 (水) 22時52分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
売上<粗利。
この構図は当面続くでしょうし、
粗利<荒利。
の構図達成の為に生産性向上対策に奔走するのではないでしょうか。それだけ今月からの最低賃金引上げも色濃く影響してくると思います。
但し、そうやって縮小均衡に向かう企業もあれば、今週のテーマで取り上げた店舗も存在する。
やはり攻めながら守るというスタンスは永遠ではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2023年10月 4日 (水) 09時35分
最近は売上よりも利益重視になって来ましたね。
人口減少局面なのですから当然と言えばそれまでですが。社員は兎も角若い子育て世代パートにとっては日祝日休みは働き易い環境でしょう。
日祝日の売上が平日より低いスーパーは意外と多いと思うので働き方や採算面を蝙蝠目で見る時代かもですね。コンビニでさえ24時間営業を見直す時代、年中無休24時間は大手SM.ドラックで必要充分と感じます。
投稿: dadama | 2023年10月 4日 (水) 09時13分