自社他店に学ぶ
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
食品小売業界。
もはや1キロ圏内の競合店は当たり前の時代。
更には、チェーンストアとしての自社内の店舗も数店舗から数十店舗、更には何百店舗を有する企業も存在する。
自店以外の食品小売業の存在。
他企業であれば競合店となろうし、自社内であれば系列店となる。
要は学べるお店が数多く存在するということである。
対手は、競争相手の競合店への店舗視察は当たり前のように実施され、そこでの主力商品の価格や品揃え、イベント対応やチラシ販促の状況を踏まえての店舗MRも頻繁に行っていると思われる。
そして意外に自社系列店の店舗MRはしないもの。
もっとも競合店ほどの距離感も無ければ、MRしても、同じ商品で同じ情報で同じチラシで店舗運営をしているわけであるから、店舗視察しても自店と比較して大きな違いが無いとの判断から、店舗視察をスルーするのであろう。
もっとも強制的に店長会等で店舗クリニックを実践する企業もあるだろう。
しかし重要なのは、その店舗の強み弱みをデータで把握して、その要因がどこになるのかを追求して自店に取り入れるという行為である。それを無条件で実践できるのが同じ企業系列の強みであると言えるのである。
せっかく情報共有できる店舗同士の学び合うスタンスである。
そんなスタンスでデータを元に系列店舗や同じ企業内の他店から学ぶことはとても重要なことである。むしろ何も情報の無い競合店の売場は売価だけを見ても何も学ぶことは出来ない。
データという情報と売場を照らし合わせるから見えてくるものがある。
そこから、どのような因果関係によって他店の業績は構築されているのかが明確に見えてくるのである。そしてそれを自店にどう導入するか。
因果関係が明確であればあるほど正確な情報が手に入るのである。
同じ商品で同じレイアウトで同じ売価で同じチラシなのにも関わらず、異なる業績。それが何に由来しているのか。それが分かれば業績に直結させることが出来る。そしてそれが詳細に学ぶことが出来るのが、自社の他店の存在なのである。
だからこそ徹底して学べるのである。
しかし、意外に店長同士の関係って、ドライなのである(笑)。妙なライバル心であり嫉妬心でありプライドが邪魔をして、学び合うという行為に至らないのも事実。
しかしそんなスタンスを部下はしっかり見ているのである。
だから、店長というプライドを捨てて自社他店から学ぶという姿勢自体が、自分をはじめ部下育成にも繋がる事を知るべきではないだろうか。
他店に素直に学べる店長は他店への影響力も高い。
要は、他店が素直に学びに来れる関係作りが上手いからである。要は他店からの信頼が生まれているということである。そして店舗運営部長としては、そのような他店から学び合える組織環境の整備が重要な役割ではないだろうか。
店長同士の関係作りが店舗運営の役割。
私はそう思うのである。確かに、店舗運営部長という役職は企業トップや幹部の次に位置するポジションである。よってその役割はトップの意向をダイレクトに店舗に繋げる事がトップの意図であろう。しかし同時に現場のトップである店長同士が、如何に店舗力の強化から組織力の強化へと連動させていけるかという将来のビジョンへの意識へと連動させられるかも、重要な最終目的ではないだろうかと思う。
そこに店舗運営部長という軸足が大切なのである。
そうやって、個店の競争力が高まっていくのであろうと思う。
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食品商業11月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
2.「POP大賞」における優秀賞作品等へのコメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(11月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(9月編)ダイジェストの視聴はこちら
AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
*今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
自慢話として受け取るのか成功事例として受け取るのか。そこに組織としての環境整備が重要になってくるのでしょうね。
成功事例を具体的に客観的に、そして実践目的でチーフ会議で議論する。
そして他店の単なる成功事例から、自分のお店に置き換えて実践計画に落とし込む。そのステップは非常に重要ではないでしょうか。そういう意味でも、店長間の情報共有から組織としての情報共有という仕組み化が構築していくのでしょう。
投稿: てっちゃん | 2023年10月31日 (火) 07時11分
うちの成功事例を本店店長が話すと、現場で、ただの自慢話と捉えられ、実践しないことが多々あります(笑)
ここは店長の話す力の問題ではないかなと…
なんでやっているか、誰に向けてやっているか、仮説も全て話してそのまま真似するのではなくその店に合うように進化させる、プライドがあるからなのか、めんどくさいだけなのか(笑)
なので、こういうことがあったらチーフ会議を開いてどうすればできるかみんなで議論することにしてみました。
投稿: hatabo | 2023年10月31日 (火) 06時44分
通りすがりの業界人さん、コメントありがとうございます。
直接お客様から聞くというダイレクトな情報収集。これが一番の正確な情報でしょうね。
但しこれも数多くの方からの情報収集でなければ、偏った意見に翻弄されやすいので注意が必要かもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2023年10月30日 (月) 21時25分
1km商圏の商売が成り立つ時代ノソ*^o゚)
1kmが近いのか?遠いのか?(。・ω・。)フムフム
あそこのレジ感じ悪いから行かない( ・᷅ὢ・᷄ ꐦ)
ベビーカート汚いから行かないฅ(ー̀กー́ )キチャナイ
いつも品切れしてるから行かない(怒`・(ェ)・´)
野菜鮮度悪いから行かないᔪ(°◊°҂)!! ℕꇎ─!! ✖
基本は減点方式デスヨネ〜
じゃ加点は(・’v`・)??それはみなさんプロだからわかるでしょ٩*(゚∀。)وヒャッハアアアァァァァァアア!!!!!
(>ω<乂)イヤイヤイヤうちのお客様何がほしいのよ?
お客様に聞いてみよー!いちばん手っ取り早いんじゃないの?
お客様とのコミュニケーション大事じゃないのかなと思った次第でございます。
【業界人の考え方】
①自社競合徹底DATA比較
②普段着で現地調査😎
③調査内容をみんなで確認
④お客様に直接聞いちゃう
⑤結果見て、判断し、修正
あとは、((・`艸・´))...。oо○【・:*:・秘密・:*:・】
あくまで加点、基本が\_(・ω・`)ココ重要!
【業界人川柳】
加点だけ それでは勝てんよ 基本が大事
投稿: 通りすがりの業界人 | 2023年10月30日 (月) 14時05分
k,kさん、コメントありがとうございます。
他店のアラはよ~く見えますが、自店のアラはなかなか見えない(笑)。よくある話ですね。
オペレーションとか作業割当という視点で言うと、中小店舗の一人二役や多能化オペレーションは参考になることが多々あるのではないでしょうか。そして従業員も中小店舗の売れないお店の方が、売る力がつくのではないかと思います。
但し、作業量をこなした方が製造部門の調理技術は高まりますから、人材育成という面では大型店、小型店の両面の経験がやはり大切ですね。
投稿: てっちゃん | 2023年10月30日 (月) 08時31分
自社競合は、アラばかり拾ってしまって(^_^;) 大型店はこの人数なら出来るだろうな~ 小さい店舗は人居ないのは解るけどもうちょっと頑張ろうよ~と客観的にみてしまいます。本当に勉強になるのは中小規模のスーパーです。掘り出し物多いし工夫が至るところにあります。ただ雑な面もたくさん見えますがそれ以上の魅力も発見できます!でも私は魚、肉を買うのは専門店、野菜は道の駅です(笑)
投稿: k,k | 2023年10月30日 (月) 07時42分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
店長経験を積めば積むほど、結果に対しての時間軸が変わりましたね。
部門チーフの頃は自分の腕次第ですから、今日の売場の結果を直ぐに求めましたが、店長経験を積むと、人材が育つこと=業績、ですから、とにかく部下育成が主眼となったように思います。だから一度上昇スパイラルになると当面その業績は黙ってでも付いてきた。
しかし、それは下降スパイラルの始まりでもある。
結果を出す。それに対するトライの仕方は店長という職位が原理原則を学ぶのに最適なのかもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2023年10月30日 (月) 06時55分
プライドが高くても結果を出していれば良いですが面子を気にする店長は部下も辛いですねー(笑)。実力がないから面子を意識する。店長は営業管理、運営管理の双方の管理者ですし、更には営業管理も全部門の成績責任を持たねばならない。当然得手、不得手は存在する訳で情報共有をする事で不得手な職域を克服する事が求められますね。知らずは一時の恥、知ったかぶりは大火傷の元。私なんぞプライドの欠片も無いので相手がウザがる程聴きまくりましたよ。自社競合問わず・・・その延長に今の会があるのですが(笑)。
投稿: dadama | 2023年10月30日 (月) 06時31分