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2023年9月25日 (月)

陳列へのこだわり

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


先日、あるお店を視察した。

  開店前から行列ができていた。

野菜類など、強烈な価格で競合他社を圧倒していたのである。顧客は当然に開店前から並び、より新鮮な果菜類をその日のお買得価格で購入する為に並ぶ。

  強烈な来店動機がそこにはある。

しかし、私がそれ以上に印象深かったのは、その「陳列技術」。

  陳列技術といっても派手な什器など使用していない。

あくまでも商品のみを丁寧に、限られたスペースに陳列しているだけなのである。

  しかしその完成度は非常に高い。

通常、価格で売る企業は、商品陳列の効率化を図る為に、単品量販する野菜のスペースを8尺ぐらいスペースを取り、一回の陳列で10箱以上売場に出し切ったり、更には箱で売ったりしているが、そのお店は一般の食品スーパーのように箱から出して什器に陳列していた。流石に大陳して山のようには積んでいたが(笑)。

  同様に他部門も粗い商品化とSKUの売場が多い。

しかし、その店舗は多くのお客様が来店して、商品回転しているにもかかわらず、陳列が丁寧で尚更売場に隙間が無いのである。特に鮮魚、精肉、そして惣菜までもが陳列ケースの尺数に合わせてトレイを工夫し、時折縦にして陳列したりして陳列スペースに隙間の無い工夫をしながら最後はピシッと売場が揃うのである。

  “陳列者は相当考えているなぁ~”

思わず、そこで感動してしまった。このようなお店ほど、低価格で商売をする企業は、徹底した作業性をも追求し、結果的に売場はある意味「モノ置き場」然とした状態になっていることが多いが、このお店は真逆であった。

  逆に高質スーパーが学ぶべき陳列の巧妙さがある。

陳列に関しては、私もこだわってきた。確かに一品一品は同じである。更には製造部門であれば一品一品の商品化の方が重要かもしれない。

  しかし最後は売場に陳列された状態で顧客が購入する。

まずは、顧客がその売り「場」に立ち寄る事、立ち止まる事が重要であり、そこから一品一品の選択が始まるのである。

  いくら商品化が見事でもそれ以前の立ち留まることが優先なのである。

そして、概ねの店舗では製造者と陳列者は異なる人間が担当することになる。よって、せっかく製造者が見事な商品化によって商品を製造しても、雑な陳列では顧客がその商品の前に留まる確率は低下する。

  製造者と陳列者の想いが重なること。

ここに部門のチームワークが重要なのであり、製造者の想いを陳列者が引き継ぐという共通の想いがそのことを可能にするのである。

  この売場から陳列者のプライドのようなものを感じた。

そしてそれは、製造者の想いを売場に陳列技術で応えようとする陳列者のプライドとして現れてくるのである。

  そんなプライドを持って私も陳列していたのを思い出す。

製造スピードや商品化技術だけではない、売場としての一致団結心。それが陳列という側面で露わになるのである。






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食品商業10月号が発売されました。
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当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



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AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。



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コメント

KOZOさん、コメントありがとうございます。

売り尽くしの売場維持。これもまた勝ちパターンを崩さずに展開しているのでしょうね。

土曜日の視察、同行したいものです。

投稿: てっちゃん | 2023年9月26日 (火) 19時00分

ノーチラシであの集客が店休日以外は毎日、開店時100%陳列。見事でしたね。次回は店休日前日の売り尽くしを見に行こうと思っています。

投稿: KOZO | 2023年9月26日 (火) 18時54分

hataboさん、コメントありがとうございます。

売れる売場の陳列技術も顧客の変化に合わせて進化させていくべきかと思います。よって、従来の基本も重要ですが、+αの映えの部分をどう加えていくか。

やはり売場に立ち止まってスマホに写真を撮りたいと思えるような売場になれれば正解かと(笑)。

投稿: てっちゃん | 2023年9月25日 (月) 17時20分

陳列で売上は変わると思います。
ただ人手不足、技術継承などできなくなっているのも現状です。
今は昔のように基本に忠実てはなく、インパクトのある、映えるなども購買対象になると思うので、技術がなくても売れる陳列はあるかもしれないですね。

投稿: hatabo | 2023年9月25日 (月) 17時00分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

陳列による数値要因は可視化出来ませんが、それはあくまでも後日データとして記録された結果であり、それ以前にその場(売場)で顧客行動を見ていた現場の人間だけが、陳列による顧客行動の違いを認識できるもの。

その購買行動をみていくと、やはり売れる売場にはお客様が必ず立ち寄るもの。その確率を可視化(防犯カメラ等からの数値化)が今後進化していけば、数値化されないあるべき売場の在り方も見えてくるのではと思っております。

その時点でまたいろいろな隠された店内の暗黙知が見えてくるのではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年9月25日 (月) 08時48分

生産性の向上や労働環境の変化で費用対効果を重んじてきた中、人時を掛ける陳列は避けたいでしょうね。だから価格軸で攻める企業はそれで良いし価格が目的買いの要素で最も高いのですからどんな陳列でも有れば問題になりませんし、事実チラシの日替り品に手間暇掛ける企業は皆無でしょう。生鮮の販売者目線の日替り単品量販は衝動買いですからそれなりの陳列に工夫が必要。
価格軸なのか商品軸なのか?目的買い、衝動買いどちらに強いのか?生鮮、グロッサリーどちらの支持が高いのか(デリカも生鮮として)。
陳列による売上変化を意識する事は少ないでしょうが投げ込み陳列も立派な変化陳列。整備された売場でのイレギュラーな変化陳列はお客様の目に留まり爆発的売上が出来ますよ。ポイントデーの間隔とグロッサリー関連の消費日数が近い商品の単品データを把握し変化陳列やエンド陳列をすれば衝動買いから目的買いと変化し客数、客単価はアップしますよ。更にポイントデーの部門別構成比を見れば顧客購買行動が見えて来ますね。

投稿: dadama | 2023年9月25日 (月) 06時43分

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