他企業視察の視点
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
競合店視察。
もしくは競合MR。
いろいろな呼び方で、我々は競合店をチェックしているのではないだろうか。
そしてチェックポイントは?。
主力商品の売価、品揃え、品質、産地、店舗レイアウト、尺数、売場での強み・弱みの分析、等々が主なチェックポイントであろうか。
概ねの方は商品面中心にMRされているのが現状であろう。
その競合店を単なる商品面での品揃えや価格競争といった視点でのみ捉えているのであれば、それでも構わない。しかし、競合店の絞り込みを実施した後に、あくまでもその競合店が自店としての競合対策を実施していく競合店と確定したならば、それだけでは不手際であろう。
もっと重要なのは店長のマネジメントレベルである。
チェーンストアとしての品揃えや売価、店舗レイアウト上での売場の尺数等は、店長判断というよりも企業として本部主導で決定されていることであり、店舗の店長レベルで決定できるものではない。
それじゃぁ、どこをチェックするのか?。
一言で言うと「マネジメントレベル」である。商品も重要であるが、競合対策を実施していく競合であれば店舗運営のマネジメントレベルをチェックしなければならない。
接客レベル。
清掃レベル。
日付レベル。
鮮度レベル。
企画サイクル。
等々の管理レベルである。それを一言で言うとマネジメントレベルということである。
それには顧客の五感の打ち出しレベルも含まれる。
その部分になると、チェーンストアとしての決め事やマニュアル、そして本部主導の品揃えのレベルではなく、あくまでも個店としてのリーダーの存在が大きく関わってくる部分である。
要は店長自身の個性をチェックすることである。
“それを知ってどうなるの?”
それが個店の強み・弱みに現れるのである。
そして、更に言えば競合店の店長との交流から、いろいろな情報が入ってくるのである。
組織の強み・弱みという情報。
それらも、競合店の店長との交流から入ってくることになる。だからといってそれを個店の競合対策に繋げられるかどうかについても店長次第ではあるが。
しかしそれも経験次第となる。
競合店とは、店舗のリーダー(店長)の存在で、強くもなれるし弱くもなるのである。そしてそれも競合対策の実践基準となってくるのである。この実践基準は意外に正確かもしれない。
それだけ店舗とは店長次第でもある。
そして、売場も生き物である。店長次第で売場は生きるし衰退もする。そして生き続けていく舞台として見ると、いろいろなものが見えてくる。
それは自店に大いに活かせるものでもある。
是非、そんな視点で競合店視察を実践し、対策に活かしてほしいと思うのである。
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食品商業9月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(9月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(9月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
いろいろなシステムが導入されて、企業として統一的に効率を追求しながらチェーンオペレーションをされていると思いますが、結果欲は人が動かす商売は不変ということでしょうか。
だからこそ、人に注目した視察によって、そのお店の強み・弱みも見えてくるのではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2023年9月 3日 (日) 08時56分
店長が店のイメージを作り上げているということですね。
企業としてやっていることなのか、店長の考えが形になっているのか、そういうところを探しながら見るのも面白いですね。
その店長さんの考え方や、能力、やる気なんかも見えてきちゃいますね。
投稿: hatabo | 2023年9月 3日 (日) 07時58分
k,kさん、コメントありがとうございます。
部門チーフ兼務の店長も企業によっては当たり前なのかもしれませんよ。
そう言う場合は、青果、グロサリーが多いのですが、稀に鮮魚や惣菜を兼務する店長もいたりして。バックヤードでの作業に終始することが多いでしょうから、レジ応援等で店長兼務を果たすことになるのでしょうね。
でもそのような方ほど、店長が身に付けるべき知識と行動(ファイブマネジメント)を身に付けると、大きな力になると思うんですが。
投稿: てっちゃん | 2023年9月 2日 (土) 13時09分
今日、ちょっと離れた地区にあるスーパーで買い物してきました。生鮮は普通ですがベーカリーで客を呼んでいる感じです。レジで店内放送をかけて店長が呼び出されました。店長は長靴で鮮魚の帽子をかぶって出てきてサービスカウンターでギフトの包装をしてお渡ししてバックルームに下がっていきました。店長業務も色々ありますね。ちょっとびっくりしました(^_^;) 各ポイントに日替わり特価があります。かみさんが目を輝かせて会計を済ますと二かご満杯💦 けして綺麗ではないし粗を探そうとすればいくらでも出てくる店でしたが良い買い物が出来たようです。ある意味勉強になりました。
投稿: k,k | 2023年9月 2日 (土) 12時52分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
チェーンストア理論による標準化。それが進化していくと将来的にはAIが店長をやる時代になるという未来が見えますよね。
そしてAIに個店情報を入力することで、最適な売価設定や店舗レイアウト、日々の販売計画も立案してくれるのでしょうか?。
人材不足の時代。益々資本力があり、そこに資本を掛けられる企業とそうでない企業では明暗がはっきりと区別され、資本投入出来ない企業は人間力を強みとして接客面で差別化を図る時代になっていくような。益々、商品のプロ化が望まれるのでは。
投稿: てっちゃん | 2023年9月 2日 (土) 06時59分
作業標準化、AIが進化しても売場のレベルは千差万別である現実、まだまだ人によるモチベーションのマネージメントには差が有りますね。
然しながら一部のスーパー、特にディスカウンターやドラックに多いのは複数店舗兼任店長やパート店長。確かにEDLPで定番管理主体、後方もシステム化されていればそれで良いし本部主導で個のバラツキもない。但しそのような売場やお店ばかりど買物は楽しめるのか?買物は楽しくない前提で運営している企業もありますが、私達は楽しくなくちゃスーパーでないと信じている集まりですから人間力を信じ切磋琢磨しながら成長したいですね。
投稿: dadama | 2023年9月 2日 (土) 06時26分