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2023年9月 5日 (火)

販売計画の精度

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


昨日は「発注業務」を記した。

  本日は販売計画。

いずれも発注に絡む仕事の領域である。

  52週MDによる大きな流れ。
  販売計画による利益の確定。

52週MDの存在によって、期間での店舗レイアウト毎の売場計画が長期的に計画されていく。
その中で今週今日の販売計画が単品毎に、数量計画、売上計画、荒利計画として設定される。

  販売計画とは自動発注以外の独自計画である。

だからこそ、自動発注で得た時間をここに集中して、数量計画、利益計画まで含めて高い精度での販売計画としなければならない。
 
  しかしここの精度が近年低下しているのである。

全ての単品の数量、利益の算出を強制しているわけではない。その中でのフリースペースと呼ばれる定番意外の企画コーナーでの販売計画を指すのである。

  そしてここでの販売計画の精度が業績を左右するのである。

特に生鮮であれば、そこでの数品の単品計画の精度の高さからの、利益高が荒利率をほぼ確定させ、月末での荒利率の確定に大きな影響を与えるのである。

  定番の利益額は本部売価設定でほぼ決まる。

しかし、そこに毎回の特売や企画売価が入る為、利益がブレていくのである。

  そのブレを修正するのが企画の販売計画となる。

販売計画とは、単に数量計画を指すのではなく、数量計画と同時にその荒利額の総計が、全体利益にどのような影響を与えるのかを試算する為のものでもある。

  この販売計画の精度が部門の月末荒利を左右するのである。

高い精度で販売計画が立案されれば、予算の荒利率に対して±0.5%程度でほぼ予算通りの数値を毎月たたき出すことが可能となる。

  特に生鮮ほどフリースペースでの売上構成比は高い。

だからこそ、生鮮における販売計画は、グロサリー以上に重要となるのである。

  グロサリーの定番比率は80%以上。

だからこそ、定番管理がより重要となり、定番での欠品が利益を左右することになるのであるが、生鮮は逆にフリースペースでの販売計画、そして値入計画がより重要な業績対策となるのだ。

  これが慣れてくると体が利益獲得に対して反応してくる。

要は、特売による低値入をどの単品で荒利ミックスを稼働させ、業績という結末に結びつけるかが直感的に見えてくるようになるのである。

  結果、月末に利益がブレない要因が確立されるのである。

それを担当者、部門チーフの時代に経験することで、店舗のリーダーとなってもその視点はブレないのである。

  全ては計画段階で決まるのである。






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食品商業9月号が発売されました。
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農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。







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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。

更に蝙蝠の目で見ると、日本近海での外国船の操業が激減し、今年の秋刀魚が大豊漁にならないかと期待しております。

しかし、かの国ですから、自国船で漁獲したものは「国産」と称して平気で商売するかもしれませんが(笑)。

投稿: てっちゃん | 2023年9月 5日 (火) 09時29分

早朝から皆さんお元気にコメントされてますので一言コメントで(笑)。某国の水産物ボイコットは蝙蝠目線で日本市場にはプラスになりませんかね?市場流通に変化が有るのかは不承知ですがマスコミも日本国内の水産供給が上がるのではと書かれてましたので。

投稿: dadama | 2023年9月 5日 (火) 07時44分

hataboさん、コメントありがとうございます。

→意外と若い子のほうがチャレンジしてますが…
若手がチャレンジ精神旺盛なのは、組織の空気がそうなっているからではないでしょうか。

私もコンサル先で若手が業績を挙げている企業を多く見てますが、やはりチャンレジに対する前向きな姿勢を組織全体から感じますね。

そこに火が付けば、店長が知らないところでどんどん新たなチャンスの芽を開かせてくれるのかと思います。

投稿: てっちゃん | 2023年9月 5日 (火) 07時19分

k,kさん、コメントありがとうございます。

原価高騰による低値入の時代。
だからこそ、大手ディスカウンターはロスの絶対的な対策として夕方以降の売り切りのタイミングがどんどん早まってきているという実態。

従来から万能的なサービス重視をしてきたスーパーマーケットも企業毎に商売の仕方をどう変えながら利益に向き合うかが問われる時代ですね。

生の構成比がここまで下がってくると、相場を利用した利益獲得も限界があるでしょうね。やっぱり希少部位という担当者の目利きしか拠り所は無いのでは。

投稿: てっちゃん | 2023年9月 5日 (火) 07時15分

生鮮の販売計画があって無いような感じです。前日に発注書見ながら売り場の絵を書いたりしてますが、長期的な部分がなく、市場に行って当日のスポットを買う。ただ昔と違って、仲卸さんはロスを気にしてか、転送屋になりかけてるので、なかなか旨味のある商品が出てこなくなってきているのも事実です。
意外と若い子のほうがチャレンジしてますが…
52週に沿った販売計画がより一層大事になりますね。

投稿: hatabo | 2023年9月 5日 (火) 07時10分

鮮魚で自動発注を導入している企業があるのでしょうか?又、どのような結果、問題点があるのか興味が涌きます。粗利を取るには定番管理、ロス、値入れもありますが各社毎に違う販促ロス。これに振り回されています。ポイントやクーポンのお陰で売上が上がるのは解りますが、突発的に新たな販促が追加されると粗利調整は狂いますね。ましてや、今の刺身盛り合わせは値入れが入っていません。だからちょっとの出しすぎロスの連続が大惨事になり月末まで修復出来ません(^_^;) 肝心な青魚も全滅に近いので塩鮭鱒で挽回。とはいっても塾長がチーフの時代のように儲かる商品ではありません。原価が激上がりしてます💦逆ロスをいかに増やせるかにかかってきますね

投稿: k,k | 2023年9月 5日 (火) 06時59分

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