発注業務
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
小売業にとっての発注とは?。
商品サイクルのスタート段階である。
売場に商品を陳列しようとすると、まずはその商品を発注をするから入荷があり、陳列があり、その売場に顧客が来店して購入するから売上となって、再び発注業務が生まれるのである。
売れたから発注する。
そのような定番商品に関しては、今や自動発注という手法にて、AIが自動的に予測発注をしてくれるシステムを導入している企業が増えている。
それが生産性を高める一つの手法であることは間違いない。
定番発注に関しては、上記のようなシステムを導入することは効率化を図る上で非常に有効であろうが、逆に企画コーナーではリアルな人間が手作業で発注しなければならない。
そこに販売計画が生まれるのである。
販売計画までもAIに任せる時代が来るのも時間の問題かもしれないが、当面はそれこそがリアルな人間の作業であり、そこで概ねの業績が決まってくるのもまた事実ではないだろうか。
定番以外の売場管理によって業績が決まっていく。
確かに定番管理も業績を左右する重要な要素ではあるが、それはある程度企業によって制限されてくるものでもある。同じチェーンストア内での業績のギャップは、外部与件以外ではリアルな人間の発注業務によって大きく左右されてくるのは当面間違いない事ではないだろうか。
それでは発注業務における課題とは?。
それに関しては、二つの課題があるのではないだろうか。
一つは「52週MDによる売場の変化」
二つは「販売計画立案時の利益計画」
上記に二項目が、発注業務における大きな課題であると思われる。
本日は「52週MDによる売場の変化」について。
この考え方を導入せずに、行き当たりばったりで日々の売場を構築している企業は意外に多い。結局、毎日市場に赴いて入荷商品を購入して販売するというスタイルを維持している中小の企業に多い現象である。
市場という商品情報の場がある部門はいいかもしれない。
しかし、グロサリー部門等は各問屋からの仕入れがほとんどであろうから、売場レイアウトに落として52週毎の販売計画が為されないのである。
重要なのはその企画をいつまでに売り切るか。
この期間設定を明確にして、売場の切替えを52週MD計画の予定通りに、現場が実践することなのである。これによってタイムリーに先手を打った売場が維持できるのである。
組織としての52週MD。
店舗としての52週MD。
二つの52週MDがそれぞれにリンクされていくことによって、店舗という現場での52週MDが更に有効に本部商品部と連動し、そして確実に計画通りの売場が実践されていく。
そんな理想の姿。
これが継続されていくことによって、安定した売場と52週毎の変化。そしてそれが来店動機を確実に押し上げていくのである。
株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。
研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。
株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
食品商業9月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(9月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(9月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。
基調講演の内容
①ファイブマネジメントの概略
②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
③競合対策としての顧客の五感の実践
④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
| 固定リンク
「マネジメント」カテゴリの記事
- 組織運営能力の評価基準(2023.09.22)
- 年上部下と年下上司(2023.09.20)
- 事例の共有スピード(2023.09.16)
- MDプロセスの最終課題(2023.09.11)
- 販売業務の課題(2023.09.09)
コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
→今後どのようになっていくか、どうするべきか経費も合わせながら注視していきたいですね。
まったくですね。特に中小は自動発注を導入したくても出来ない現状もあり、NB定番に掛ける発注時間をすこしでも省きたいところでしょうか。とは言っても売場構成では圧倒的に広いのも事実。そこはAIに頼りたいところでしょうか。
そう考えると、NBの絞り込みは今後益々拡大させていく方向かな、と思いますね。
投稿: てっちゃん | 2023年9月 5日 (火) 06時47分
自動発注できたらもっと差別化できる売り場や商品認定注力できるのでは?と考えております。
競合店となんら変わらない商品に時間を取られるのがもったいないと考えているからです。
人による差別化には計画が必須であり、売り切る期間は必要不可欠ですね。
今後どのようになっていくか、どうするべきか経費も合わせながら注視していきたいですね。
投稿: hatabo | 2023年9月 5日 (火) 06時41分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
定番データにて、売上上位10品~20品でどの程度の構成比を占めるのか。売上が伸長している店舗ほど、上位10品での構成比は高まりますから、その10品を如何にマークして徹底して目的買いの為の売場作りに徹するか。
やはり定番データから仮説~検証しながらの発注であり陳列へと連動することで、楽しみや喜びへと繋がっていくのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2023年9月 4日 (月) 15時55分
目的買いと衝動買い。
ここをしっかり頭で理解すれば売場管理は楽になりますよ。自部門で日々あてにされている商品は何か?更に期待されてる商品は何か?それをPOSデータによって分析し次の企画の叩き台にして行く。その過程から売る楽しみも体得出来るかも知れません。データに使われるのではなく使い倒す(笑)。感と実績のブレに唖然とする事も多々ありますから。
投稿: dadama | 2023年9月 4日 (月) 11時47分