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2023年9月20日 (水)

年上部下と年下上司

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


30代の店長。

  年上部下も相当いるであろう。

更には、かっては自分の上司だったという部下(嘱託?)も存在すると思われる。

  “相当やりずらいだろうなぁ~”  

かっての上司を部下にもつという現実。意外に元上司の部下は年齢的なものもあり、割り切っている方は多い。

  しかし元部下の上司はかってのトラウマ?がある。

その当時、何もできない自分に対してその上司がどのような態度で接したのか。その時の記憶は一生ついて回るものだ。

  “あの時の恨みは一生忘れない” とか。
  “あの時の一言で俺は救われた” とか。
  “あの時の上司の背中に学んだ” とか。

当時を思い出して、現在の立場は逆転するものの、それが反動となって帰ってくるのか、それとも感謝として再びその恩義に報いようとかの感情が湧きたつものである。

  いずれ自分もそのような立場になるのである。

まずはそこを念頭に置くことが重要であろう。そしてそのような関係を直属の部下は見ているのである。そしてそれがそのまま未来に自分にブーメランのように返ってくるのである。

  そう考えると「自律」というワードが重要となる。

昔は昔、今は今。今現在のお互いの関係と相手の存在感を引き出し、そして今現在の年上部下の能力を十分に引き出せるのか。

  それは必ず年上部下に伝わるものである。

それと同時に、年上部下、年下部下関係なく、筋を通すことも大切なリーダーシップとなる。そこが曖昧になると、その両方から信頼を失う結果となろう。

  年下部下からは、“年上の部下には甘い”
  年上部下からは、“俺は優遇されている”

そのような認識が広まると、組織は徐々に纏まりを欠いていくことになる。

  年上上司が定年間近。

あと数年で年上上司が定年を迎えるとう状況。おそらく、その部下は再びの昇格は頭に無いであろう。

  “俺なんかどうにでもなれ”

そんな感情に陥っているかもしれない。しかし、そんな年上部下でもかってはその企業で一目置かれた存在だったかもしれない。何人もの部下が彼から育ち、そして自分もまた彼の手腕で今の自分があると思っている。そんな彼が定年を間近にして荒れている。

  され、どうするか?。

彼は、そのまま定年を迎えるという認識で頭がいっぱい。

  “俺はいずれここを去る”
  “守るものなど何も無い”

という感情がやる気を失い、そして部下との関係もどうでもいいという感情になっていることが多い。しかし、そのまま彼がその状態で企業から去れば、彼の名前に対して企業内ではいい思い出は何も残らない。彼から直属の部下だった人間が彼の存在感を知るのみである。

  俺の名前がいつまでも企業内で生き続けている。

最後は、そのような状態で企業を去りたいものである。残りの企業人生でそれを全うできるかどうかは、残りの時間の過ごし方で決まっていく。

  まだまだ十分に間に合うのである。

自らが持つ「技術」を、周囲の若手に伝授できるかどうか。長年の技術は、ある意味企業の宝でもある。その宝を引き継ぎ自分の技術に納められた部下は、その先輩社員の名前を一生忘れないであろう。

  “俺は一生あの方を忘れない”
  “今があるのはあの方のお陰”

そのような部下が次世代を担い、そして彼らの中にその先輩社員の名前が永遠に刻まれていくのである。そんな存在として定年を迎え、組織を去ることが出来れば、企業人としては成功したと言えるのではないだろうか。

  そうやって送り出したいものである。






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食品商業10月号が発売されました。
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当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(10月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
  
  52週MDマネジメント(10月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(9月編)ダイジェストの視聴はこちら


AJSオール日本スーパーマーケット協会主催「第12期店長塾」(2023年9月13日~14日にて講演を行いました。
 
 昨年に引き続き、第12期店長塾の第三回目の講師を担当
  講演テーマ「組織マネジメントにおけるストアコンセプトの効果と実践」
  *今年は組織マネジメントの根幹を為す「ストアコンセプト」の重要性を学び、
        自店におけるストアコンセプトの作成と実践手法を学び、店舗として52週MD
        のPDCAを回すことをテーマとして研修を実施


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。





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コメント

hataboさん、コメントありがとうございます。

hataboさんの場合は出生時から下剋上を背負って生まれてきたような方(笑)。

但し、社会人ともなれば未成年では済まされない社会のルールの中での下剋上が求められるもの。そしていずれその身を脅かす下剋上部下が、男性女性問わずに登場するのではないでしょうか。

是非、下剋上精神をその身を持って伝授してほしいものです。

投稿: てっちゃん | 2023年9月21日 (木) 07時57分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

どのような組織形態であろうが、この業界の最終目的はお客様に支持されることで業績を安定させ、地域貢献を続けていく事ですから、その為に自身の立場を自律していくことでしょうか。

経験を積めば組織内での自身の自律的行動は自ずと身に付くはず。そこが年上部下の組織貢献ではないでしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年9月21日 (木) 07時53分

人生下克上で仕事をしていましたので必然的に上司が部下になりました。
結果を出すことにより納得してくれ、協力してくれています。
私からすれば私のほうが色々な学びをしているのでそういうのもわかってくれています。
これからは私のライバルになる存在が出てきてくれないと、私もスピード感が失われてしまいますので、そこを危惧しております。
…負けませんけどね(笑)

投稿: hatabo | 2023年9月20日 (水) 17時58分

肩書が如何程の価値があるのかはこの歳になると理解出来ますね。所詮会社都合の紙切れ一枚で舞い降りたり吹っ飛んだりする物。自信がない連中程紙切れに縋りマウントを取りたがる(笑)。
たかが肩書で人間性を変えるのは如何なものか?
上司になったり役定になったら性格が変わった。
責任、権限は上下しても人間性は変わるべきではないと思いますしそのような方々の度量は知れてますから何れ淘汰されて特に役定を迎えてあーだこうだと言ってる輩は気がついた時には周りに誰も居なくなり寂しい人生を送る事でしょう(笑)。生産性やら標準化ばかり目を向けていると無店舗販売が1番良いのでは?二極化が益々顕著になるでしょうから、リアルスーパーを目指すなら人間と言う不可思議な魔物(笑)と永遠愚直に接せねばならない。古かろうが化石だろうが「同じ釜の飯を食う」連帯感は失ってはならないと思うのです・・・なんて説くと若い連中には嫌われるのでしょうね(笑)。

投稿: dadama | 2023年9月20日 (水) 06時34分

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