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2023年8月 2日 (水)

指導の根底にあるもの

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


政治の世界でよく使われる言葉がある。

  総論賛成・各論反対。

大きな方針には賛成を取り付けることができても、方針が具体的な個別の議論に落とされると、反対意見が噴出するような状況を言う。
大きな方向性や全体的な概略としての考え方には賛成しても、そこから導き出される具体的な手法や対策、そして法律の制定等、各論に入っていった途端に反対意見が続々と噴出してくること。これが総論賛成、各論反対という言葉に意味である。

  コンサルの世界も同じ事かも知れない。

特に当方の場合は、ファイブマネジメントという店舗運営や組織運営における総論的な考え方と現実の行動を基本とするマネジメント理論に対しては総論賛成となるのであるが、では現実にそれを自分に置き換えて自分の組織で実践いしようとすると、各論に入った途端に反対意見が出てきて実践不可能となってしまうことがあるかもしれない。

  そこから先は本人次第。

特に、具体的に販売力強化に領域に入っていくと、自社の現状や地域性も含めてなかなか実践に移らない場合も多い。

  具体性をどう自分に置き換えられるか。

そのような視点が大切なのであるが、なかなか総論に対する各論の自分への置き換えは難しいのであろう。

  具体的な売場の提案に対する反応は良好である。

分かりやすい、実践しやすい、イメージしやすい、等々の反応は多いが、それも自分に適合した具体的事例の場合のみ、即飲み込める具体性であるからであろう。

  しかし具体的事例ほど置き換えづらくなるもの。

そして、そのような場面ほど、自らの立場や売場、そして商品に置き換えて実践する人間と、まったく置き換えられずに無反応の人間とに分かれるのである。

  それが個人間の格差として表出してくるのである。

だからこそ、コンサルの研修やセミナー時に、その根底にある考え方や思想にしっかりと入り込まなければならないし、コンサル側も具体的事例に頼らずに、まずは総論という考え方から入り、そこから徐々に絞り込んで具体的事例として挙げながらも、いつでも総論に戻れる柔軟性を備えて講義をしなければならないのであろう。

  今後リアルな研修会が更に予定されてくるであろう。

そんな時に、セミナー参加者が参加コストの元を取る為には、実践で結果を出すことである。その為には、上記のように総論から導かれた各論をどう自分に置き換えて具体化するかである。

  この行為が伴わなければセミナー参加の意味はない。

単に都心部への行楽に終始してしまうことになる。

  しかし自分に置き換えることの難しさもあるだろう。

具体的な事例をそのまま自分に置き換えようとするから無理があるのである。総論としての考え方に常に立ち戻り、そこから自分にとってのカテゴリーは何か、商品は何かを確認することで、自分に沿った具体性が見えてくるのではないだろうか。

  そこからどんどんスピードが増していくのである。

具体化された段階からのスピードは、自分の意志が加速されていくからスピードが乗っていくのである。

  それが「売る楽しさ」なのである。

研修やセミナーにおいては、そこまでイメージしたいものである。






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食品商業8月号が発売されました。
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当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(8月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
  
  52週MDマネジメント(8月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(7月編)ダイジェストの視聴はこちら


農協流通研究所主催「全国部門主任サミット」(2023年7月27日~28日)にて基調講演を行いました。

基調講演の内容
 ①ファイブマネジメントの概略
 ②4つのハードルを越えて安定成長を目指す
 ③競合対策としての顧客の五感の実践
 ④部門特性を活かした販売力の強化
将来的に店長を目指す部門サミット故に、上記の内容で目の前の実践と同時に、店長候補としての店舗運営者としてのマネジメント力向上の二つのテーマでの講演。


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。



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コメント

hataboさん、コメントありがとうございます。

→こうすればできる、とヒントを与えたり
なるほど、よく理解されて対応してますね。流石です。

上司やリーダーの働きかけ一つで人間は前向きになれるし、自分の事に置き換えられるもの。そのような環境設定はリーダーの意識次第でしょうか。

26幕あたりでその辺の極意を是非😎

投稿: てっちゃん | 2023年8月 3日 (木) 09時06分

自分に置き換える、できる人とできない人がはっきりするのは事実ありますね。
やれない理由を出すのは簡単ですので、言い訳から入る人は多いですが、こうすればできる、とヒントを与えたりやらざる得ない環境を作る、簡単に言うと逃げられない状況を作り、壁を乗り越えさせる。
超えたらそれはもう壁ではなくなりますからね。
一度でも成功体験ができれば気持ちも売上も上がりますね。

投稿: hatabo | 2023年8月 3日 (木) 06時52分

k,kさん、コメントありがとうございます。

分かりやすい言葉。
これが重要なんですよねぇ~。

でも勘違いして業界用語や横文字羅列で簡単に伝えようとするからややこしくなる(笑)。
部下にとって分かりやすい言葉は、目線を現場に置かないと発信出来ないものですから、普段の自分の身の置き所がそのままコミュニケーションに現れるもの。

現場の鉄則でしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年8月 2日 (水) 20時39分

頭の良い上司ほど簡単な言葉を使って部下を動かす。私のような勉強の出来ない連中を動かすならば結果が出た時のメリットを話せば喜んでついていきます。(^^ゞ上手く伝わらないのを怒りに任せて馬鹿に何を言ってもわからない。それで怒鳴って動かそうとするから上手くいかないんですよね~業界用語は幹部連中との話で使って店長はそれを噛み砕いて判る言葉で下におろしてくれれば気持ちよく働きますよ🎵

投稿: k,k | 2023年8月 2日 (水) 19時33分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

組織内にいるdadamaさんの場合は、更にそこでの影響力も期待されているわけですから、具体的な数値責任における立場は明確ですから、蝙蝠視点の同調者の獲得と、彼らの業績への影響力が問われるところですね。

やはり自ら店長として現場で実務を担っている時が一番結果に対する追求力があったし、それだけ自らの個性を前面に押し出して就業していましたから当然と言えば当然ですかね。

もっともdadamaさんの場合は周囲を気にせず実践しているように外部から見るとお察しするのですがいかがでしょうか(笑)。

投稿: てっちゃん | 2023年8月 2日 (水) 11時13分

私も現場を持たないので相手に理解を得、動いて貰う事が必須なのですが、会社を変えようとする蝙蝠目に同調する担当者は限られるのが現実でしょうか。大半は事なかれの日和見主義者。其々の働き甲斐ですし強要すればパワハラの時代、中々難しいですね。やはり現場で自ら動き結果を残す事が最良だと感じるこの頃です・・・時間に限りが有るだけに。

投稿: dadama | 2023年8月 2日 (水) 11時04分

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