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2023年7月20日 (木)

味を知る

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


小売業者として。

  更に食品小売業者として。

自分が販売する商品の味を知っていることは大前提であると言える。

  特に重点商品として単品量販している商品は尚更だ。

企業によっては、試食会と称して、次月度の重点商品の試食会を店長会や部門会で実施する企業もある。更には店長中心に試食会の時間を週の何曜日の何時からと決めている店舗もあろうか。また、部門チーフ中心に、現在販売している果実の試食会をほんの10分程度行って味の確認をする部門チーフもいる。

  小グループになればなるほど盛り上がるものだ。

なぜなら、そこには多くのパートさんも参加し、そんなパートさん達が口コミで近所のお客様に教えたり、迷うお客様に積極的に自分の感じたその商品のリアルな感想を伝えたり出来るからである。

  パートさんのリアルなお薦めの言葉。

これは、結構お客様の信頼性が高い。男性社員だとどうしてもお仕着せに聞こえたりするものであるが、パートさんからの言葉だと信じてしまうのである。これも親近感の一つの現れではないだろうか。

  いずれにしても味を知らないと伝わらないリアルな情報。

しかし、逆に自分で販売している商品の味を知らずに、単に陳列している企業や店舗も多いと思われる。

  ここに食品SMの明暗が現れるのである。

そして、ここを強みとして、現場で品出しするパートさんがリアルに来店されるお客様に対しての美味しさの提案や味の提案を積極的に進められる土壌作りが、他店との親近感という差別化を図るポイントとなるのではないだろうか。

  特に店長は現在の重点商品はリアルに試食しておきたい。

やはり最後は店長であり、彼がフリーで売場に立つときに、自ずと重点商品の動向をチェックする機会は誰よりも多いのではないだろうか。

  そこで目にする光景。

欠品、陳列の乱れ、競合との売価。しかし、リアルに味を知るということは、リアルに商品の売り方のイメージが湧いてこなければならない存在でもある。

  どうやったら売り上げが伸びるのか。
  どうやったらお客様が関心を持つか。
  どうやったら美味しさが伝わるのか。

リアルに味を知っている店長だからこそ、そのような関心を持って重点商品の売場とその商品を見るのである。

  それが試食をした人間の強みとなるのである。

そうやって、商品マネジメントに対する強みを獲得することが、自ら試食をすることで得られていくのである。

  その延長線上にパートさん自らの試食確認がある。

誰が発注しているのか?、誰が陳列しているのか?、そして誰が接客しているのか?。

  その担当者が試食をすることで得られる強み。

その強みが、販売力の土台なのである。

  土台になるかどうかは、試食の定番化にある。

味を知ることで得られる強み。

  そのような視点で試食の実践を定番化させていく。

重要な商品マネジメントであると言える。







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食品商業8月号が発売されました。
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当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら


52週MDマネジメント(7月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

52週MDマネジメント(7月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(6月編)ダイジェストの視聴はこちら


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。








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コメント

hataboさん、コメントありがとうございます。

→社員が味を説明するよりもも説得力があります
全くその通りですね。食材の味を知る舌に関しては、普段から料理に携わる女性の方が敏感だと思います。

そして同じ女性から感想が掛かれたPOPや説明を受ける方が、説得力も高いかと思いますよね。

そして彼女達が味を吟味して仕入れて売場を作り販売する。この一連の流れが社員やパート関係なくモチベーションの高い仕事となって業績を高めていくのでしょうね。

投稿: てっちゃん | 2023年7月20日 (木) 08時11分

パートさんの試食、非常に大事ですよね。
社員が味を説明するよりもも説得力があります(笑)
試食しない、という問題が以前あったので週に一回の全体朝礼の時に、各部門から新商品やおすすめ商品の試食会をやっています。
これがなかなか効果覿面です。

投稿: hatabo | 2023年7月20日 (木) 07時21分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

昨日も改装されたお店を視察すると同時に、その周辺の競合店2店舗を見て回りました。

価格を出しているお店、生産性のみを追求しているお店、健康安心を目指すお店、しかしやはり従業員の活気ある掛け声や表情、そしてなにより売場で活動する従業員の数自体に、そのお店の存在価値が異なるように思えました。

店の面構えも重要でしょうが、中で活動する従業員、そして彼らが自ら販売する商品の味を理解しているからこそ、陳列の工夫や調理技術の工夫が感じられました。

そうやって、奥深く自らの舌で積極的に商品化や陳列がプレゼンされていくのかとおもいました。

投稿: てっちゃん | 2023年7月20日 (木) 06時57分

k,kさん、コメントありがとうございます。

鮮魚や青果ほど毎日個別に味がかわりますからね。そしてその味の違いを知る自分の舌を鍛えると同時に、論理的に産地や時期、鮮度で異なる味を知ることで、仕入れの目利きと競合との差別化へと進化していくもの。

その根本の味を知るという行為は、この業界では永遠に続くのではと思います。

投稿: てっちゃん | 2023年7月20日 (木) 06時51分

ディスカウンター=安さの期待値が一番ですから、シズル感やフレンドリー感は強力な差別化となり得るのに気がつかない?意識のない?メンバー、特に管理職や社員に多い気がしますね。
だから蝙蝠社員と見られるようで(笑)。
チェーンストアである以上組織化や標準化は必要では有りますがお客様のお店に対する期待値と一致して無ければならない。お客様のニーズや期待値はどんどん変化しているのですから機敏に対応出来る柔軟性や弾力性が必要無くしてこれからの成長は厳しいと思いますし、人間のモチベーションと言う見えない測れない部分が業績を左右する時代だと思いますね・・・量子力学坊主?暴主?の朝説法でした(笑)。

投稿: dadama | 2023年7月20日 (木) 06時18分

以前、鮮魚アウトパック加工品の原価、ロット数、仕入れ業者、内容量をほぼ全て暗記している新人にあったことあります。技術はからっきし。魚は嫌いだそうです。この子は将来グロサリのバイヤーとかになりたいんだろうなと思ってましたが一年位で辞めてしまいましたね。味を知る。一番大事な事ですね。鮮魚の生はもちろんですが干物や加工品も買って食べてみないと味はわかりません。お客様がここのしらすは高めだから買い控えでディスカウントの店で大量に買ったんだけど生臭くて食べれなくて半分は冷凍庫に入れっぱなしと言われました。相場が上がってもそのままの価格は企業努力もありますが安かろう悪かろうもありますね。味見重要ですね!

投稿: k,k | 2023年7月20日 (木) 06時13分

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