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2023年6月 7日 (水)

ロングセラーの変化

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


所謂ロングセラー商品。

  数十年前から販売されている息の長い商品。

我々世代が物心付き始めた頃から店頭に出ている商品って、結構未だにお店にあるものだ。

  カルピス
  きのこの山
  お~いお茶
  亀田の柿の種
  薬用養命酒
  永谷園のお茶漬け
  氷結
  ハウスバーモントカレー
  コカコーラ
  森永ミルクキャラメル
  明治ガーナミルクチョコレート

等々、数えたらきりがない。当然、我々も長い人生の中で上記商品を食し、楽しみ、愛用し続けてきたのである。

  しかし当時から同じ味を維持してきたのだろうか。

おそらく、その時期時期の時代に合わせながら、微妙に味付けや食感を変えながらロングセラーを維持してきたのだろうと思われる。

  だからこそ未だに愛用されているのであろう。

その変化も時代と共により美味しく感じるような味付けや食感として進化し続けてきたことがロングセラーとしての条件ではないだろうか。

  派生商品を次々と連発させていく。

それもロングセラー商品の強みを活かしてトータルで売上を維持していく戦略であろう。

  プレーンタイプを軸に味付けを変えたシリーズでの品揃え。

上記に出てくるようなロングセラーには、必ず後日になって派生型商品が投入されて、シリーズとして大きな囲い込みを為していく事も常套手段となりつつあるようだ。

  “別の味付けも試してみよう”

そうやって、試してみたい味が次から次へと投入されるから、そのシリーズ自体に飽きがこなく、常に新たな味付けを試してみたいという願望が芽生えてくるのである。

  しかし一番重要なことは?。

元祖であるプレーンタイプのメイン商品が不変である、ということではないだろうか。

  ここがブレたらシリーズ投入も意味を失うから。

商品投入当初からある程度納得感のある微妙な変化はあったものの、ロングセラーの王道を守る商品として存在してきたシリーズメインの商品が、

  “あれっ!、味が変わった?、内容変わった?”

そうはなってほしくないものである。

  先日食したP社のカップ焼きそばでそう思った。

従来から愛用していた、カップ焼きそばである。あのさっぱりした味付けのソースとちょっと細めの麺との相性がよく、その後に続々と発売されたカップ焼きそばと比較しても、飽きのこない味付けが大好きだった。

  いろいろ試すが最後はこのカップ焼きそば。

そんなイメージの商品であったが、いつの頃からだろうか。おそらく昨年ぐらいから感じ始めたのは、ちょっと麺が細くなりすぎ、ソースの味付けも一袋全部入れるとちょっとしょっぱい濃い味になってしまうようになったのである。

  味付けはソースを入れる量で調整できるが・・・ 。

但し、麺の細さは調整出来ない。

  最も味に関しては個々の受け取り方の違いはあろうだろう。

もしかすると、原料高やコスト高によってこのような改良に踏み切ったのかもしれないが。
しかし、個人的に従来からの麺の細さとソース味の味付けがちょうど自分の好みに合っていたので愛用していたが、この味付けと麺の細さはどうも自分の好みには合わくなってしまっていたのである。

そして想ったのである。

  “主力商品をここまで変えるかなぁ~”

ネット検索しても、麺の細さを投稿するSNSが多少存在していたと思う。

  ロングセラーの柱の商品。

そこだけは、あまりいじらないで欲しいと思うのである。






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食品商業6月号が発売されました。
20236
当方の執筆は以下の通りです。

1.「生産性を高める 作業割当表の活用法」

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今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




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  52週MDマネジメント(6月編)ダイジェストの視聴はこちら
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AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
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イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。



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日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。

ロングセラー商品ほど、いろいろな方の想い、そしてメーカー側も相当の想い入れが注入されているでしょうから、おっしゃる通り、全ての基本が注ぎ込まれているでしょうね。

いよいよなフレーバーや味付けが派生してくるのは理解できますが、何と言ってもロングセラーの基本は普遍であってほしいものです。

投稿: てっちゃん | 2023年6月 7日 (水) 18時46分

ロングセラー商品も基本の徹底が全てなのでしょう。顧客ニーズに合わせたフレーバーの変化、特に塩分や糖分、添加物等は時代に合わせる事も必要でしょう。然しながら昨今の原料や資材、光熱費、輸送費、人件費諸々のコストにより基本を逸脱してスペックを変える事は長年の消費者との信頼関係を損ねる危険性を孕んでいるのでしょう。
ましてやSNSによりデマも含めあっという間に広がり炎上する時代、メーカーは基より、私達もインストア商品には心すべき事ですね。
価格を犠牲にするか価値を犠牲にするか?
お客様との信頼関係を自ら踏みにじる誤った判断には気を付けねばでしょうか。

投稿: dadama | 2023年6月 7日 (水) 18時31分

hataboさん、コメントありがとうございます。

唐揚げというベーシックな商品が故に、誰もが感じる「唐揚げ」を育ててきたのでしょうね。

そして唐揚げに関しては、徹底して素材自体の差別化を図るか派生された味付けを開発するか、を模索する必要があるでしょうか。

更に、唐揚げ以外の独自化にも手を染めてみては如何でしょうか。得意分野でしょ(笑)。

投稿: てっちゃん | 2023年6月 7日 (水) 12時47分

昔から変わらない味、昔食べてたから染み付いた味覚。
競合のからあげがまさにそれで、弊社のからあげと食べ比べ、地元以外の人はうちのからあげがうまいと言いましたが、地元の人は、なつかしい、美味しいと競合の唐揚げを言いました。
うちの嫁さんもそこの地域なので持って帰って食べさせたらやはり美味しいと…(笑)
昔食べた味というものは記憶の中にずっとあるんですね。
おふくろの味とかもそうですね。
ずっと同じ味を守り続ける難しさもあると思いますのでかなりの努力が必要なんだなと思いました。そんな商品を作っていけたらと思います。

投稿: hatabo | 2023年6月 7日 (水) 12時41分

k,kさん、コメントありがとうございます。

魚をナイフとフォークで食べる。そんな提案がこれからの日本人にとっても必要なのかもしれません。

但し日本国内も高齢化が進み、体質として魚を好まれる方が増えていくのではないかと思うのです。そこにそうハマっていけるか。鮮魚部門の腕の見せ所でしょうか。

是非、k,kさん、そこを切り開いていってください。

投稿: てっちゃん | 2023年6月 7日 (水) 10時34分

守りながら変革、基本を大事にしながら新たなチャレンジ。大事ですよね~ 私はガーナチョコレートが大好きで今でも買います。魚も伝統的な食べ方を基本にして新たな提案が大事なんでしょうね🎵

投稿: k,k | 2023年6月 7日 (水) 08時32分

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