町工場の復活
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
先日の「カンブリア宮殿」。
浜野製作所を取り上げていた。
いわゆる、町工場。
墨田区に存在する町工場らしい。
そして、番組を見ていると思わず思い出してしまったのである。
“朝ドラの舞い上がれを見ているようだ”
そう、今の「らんまん」の前の朝ドラである「舞い上がれ」。
その舞台は大阪の町工場だった。
しかし、今回のカンブリア宮殿の主役は東京墨田区の町工場である「浜野製作所」。
どこが「舞い上がれ」なのか?。
それは、この会社が「舞い上がれ」のように、周囲の町工場の強みを活かして、タッグを組み総合的な技術を顧客に提供していることである。
要は町工場全体をチーム化しているところ。
そして、創業当時は金属の金型を作る町工場だったのが、現在ではスタートアップを支援する企業として一躍有名になったという。
スタートアップ?。
それは、起業を目指す人たちということである。
企業ではなく起業。
企業を立ち上げる時に必要な、知恵や情報を支援してくれる企業としての存在価値を高めているという。企業を立ち上げる際には、ある一つの特化した知識や経験を強みとして、それをメインに事業を立ち上げるのであるが、工場も無い人もいない経験もないという起業志望の個人が、事業を軌道に乗せる為に相談に乗り、そして試作品を作ってみるというまさにスタートアップの支援事業のような役割を担っている。
当然自社だけの知識で収まるわけはない。
だからこその、チーム墨田なのであろう。しかし現在は全国にも数百の取引業者が存在するという。
そんな企業にも暗黒の時代があった。
西暦2000年に工場が火災。そこで町工場の人情に触れ、従業員の人情に触れながら、従業員の有難みを知り、共に仕事への誇りをもって、企業という組織を率いていこうと志すのであった。
その時のたった一人の従業員。
工場が火災にあい、給料を払えないので、他で働いてほしいと願ったが、彼は言った。
「金じゃない。あんたの下ではたらきたい」
そんな経験からなのだろうか、スタートアップを志す若者が相談に現れると、ものの数分でその要請を受けて試作品の作成に乗り出すというスピードの速さ。
スタートアップに必要なのはスピード感。
すぐやるということは、直ぐに結果がわかるということ。この直ぐに結果がわかる為には、より先頭を走らなければならない。その理屈が体に刻まれているからこそのスピードある行動なのである。
そしてそれがスタートアップを志す若者を揺さぶるのであろう。
他人がここまで真剣に付き合ってくれるのか!、そのような感動が信頼関係となって繋がっていくのである。
同時に思ったのが社長の明るさであろうか。
たった一人の従業員をして、「あなたの下で働きたい」と言わせるだけの人柄が、より多くの人を引き付けるのであろう。その為に必要なのは明るさ。特に中小企業の未来を明るく照らすのは、何と言ってもリーダーのその人間的な明るさに他ならない。
そんな組織のリーダーの姿。
朝ドラの舞ちゃんを思い出させてくれるカンブリア宮殿であった。
株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。
研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。
株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
食品商業7月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(7月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(7月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(6月編)ダイジェストの視聴はこちら
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
| 固定リンク
「リーダーシップ」カテゴリの記事
- コミュニケーション能力(2024.08.05)
- リセットのリスク(2024.06.22)
- 子供イベントの是非(2024.06.15)
- 褒め方考察(2024.03.12)
- 忍び寄るAI転換(2024.02.17)
コメント
k,kさん、コメントありがとうございます。
上を向くのか、前を向くのか。
人間それぞれに理念があり生き方がある。そして幸福感も異なるもの。上を向いた結果、自分なりに幸福感が得られないのであれば、それはいずれ崩壊していくのかもしれませんね。
前を向くことを貫けば、親父さんのようにかならず誰かが認めてくれる。他人から感謝される幸福感。それが職人の幸福感なのでしょうね。
投稿: てっちゃん | 2023年6月29日 (木) 07時12分
素晴らしいリーダー像です。そのような人物になりたくて仕事を始めた人もいるでしょうね、いや、そうあるべきです。でも実際は、、、 うちの親父は一人親方の職人でした。よく彫刻家の玉子さんが教わりにきてました。それは葬儀の時に解りました。こんなにも多くの人が焼香に来てくださるなんて。会社が大きくなると本質を極めるのではなく如何に上に好かれるか、どう立ち回るかが大事になるから不思議ですよね― 私は職人の子。それは出来ない(笑)
投稿: k,k | 2023年6月28日 (水) 20時59分
hataboさん、コメントありがとうございます。
生き残っていく企業はどんどん進化していくし、独自性を発揮しながらチーム化も必然のようですね。
専門性の発揮の仕方、独自化を図るということは、その分野におけるスピードも重要な要素になっていくのでしょう。
投稿: てっちゃん | 2023年6月28日 (水) 10時59分
素晴らしい取り組みと素晴らしい社長さんですね。
小さい町工場だからできること、強みを理解した上での行動と、そのスピード感を見習いたいですね。
投稿: hatabo | 2023年6月28日 (水) 09時32分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
→信頼、絆はデータでは表せない
まさにその通りですが、最近の傾向はデータに現れない領域はスルーする傾向にありますね。
知と情のマネジメントのバランスが昔から組織運営、特に現場力においては重要とされてきました。そのバランスが現場のリーダーの力学かと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2023年6月28日 (水) 08時16分
どこの業界であれ志しが高い集まりは成功する確率も高い。業績不審になると愚痴や足の引っ張り合いになるのが世の常。然しながら客観的に見ればそのような状態で業績が上向く訳が無いのも明らかですね。私達もお客様やお取引先、メンバーからどの様に見られているのか。信頼、絆はデータでは表せないだけに意識していたいですね。
投稿: dadama | 2023年6月28日 (水) 08時08分