ご馳走感
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
売場を視察すると、いろいろなものが見えてくる。
“食べてみたいなぁ~”
そういう商品が陳列されている売場にはどうしても目がいってしまう。
売場全体に提案がありサンプルがあり関連陳列がされている。
食べてみたいと思わせるような単品が売場に陳列されている。
商品をみているだけで食卓の上での満足感が込み上げてくる。
そんな感慨を持てるような売場が店内を歩いていると出現してくるお店。そんなお店は買い物に何度も行ってみたいと思わせるのではないだろうか。
そんなお店の特徴とは?。
価格感度が削除されてしまうような単品が陳列されているのであろう。
価格感度が削除されてしまうとはどういうことか?。
顧客の目線が価格に向かないということである。
店内で買い物をするお客様の多くは、単品と同時にその価格を確認して、購買を決定すると思われる。しかし上記のような単品が目の前に出現すると、価格を確認する以前に、その単品が自分の食卓や食事に与えてくれるご馳走感で満たしてくれる商品である。
その単品を見ただけでいろいろな想像を膨らませてしまうような商品。
そんな価格感度を狂わせてしまう商品とは、どのようなものであろうか。
価格比較が出来ない商品であろう。
通常であれば、同じような量目であり、同じような素材であり、同じような容器で展開されている商品であれば、概ねのお客様は他社や他店と比較して、購入するかどうかを決定するであろう。
その比較感度を如何に解放させられるか。
価格軸から価値軸へと転換させられるだけの商品化の魅力、陳列技術、そして価値訴求が従来と同じ店内で訴求できるかどうかが重要なポイントとなるのではないだろうか。
その一つの提案としてのメガ盛りがあるのだと思う。
メガ盛り、メガパック、ジャンポパックと称して、コロナ禍において、数少ない買い物のおける買い溜め提案として定着してきたメガ盛りであるが、この商品化のもう一つのメリットが、上記に書いた「ご馳走感」ではないだろうか。
ご馳走感とは価格軸の解放でもある。
値段を問わずに、食べたいという人間本来の欲求に訴えることのできる商品であり、商品化である。
特に製造部門としての生鮮惣菜は如何様にでも商品化が可能。
だからこそ、地方の中小スーパーでもご馳走感を生鮮惣菜で提案することはいくらでも可能なのである。全てが全てご馳走感のある単品を揃えるということではない。
ご馳走感を抱かせる単品が一品だけでも展開されている売場。
そんな単品がサンプルのように展開されているだけで、それ以外の商品や売場がそのご馳走感の伝染によって価格感度を解消させてしまうのである。
特に、鮮魚、精肉、寿司等は可能ではないだろうか。
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食品商業7月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(6月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(6月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(5月編)ダイジェストの視聴はこちら
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
k,kさん、コメントありがとうござます。
おそらく、以前からのイベント対応の売場が、父の日の来店動機に大きな影響を与えるでしょうから、お客様も大いに期待しているのではないかと思います。
是非、策を練ってチャレンジを👍。
投稿: てっちゃん | 2023年6月10日 (土) 18時40分
そんな感動をヤ○コーさんを見に行って思いました。かごに入れてレジに向かう途中に我に帰り戻してしまいました(笑) 身分不相応だからです。駅前立地、高所得者が多い地区はマストでしょうね🎵私は帰って怒られるのは目に見えています。しかしながら父の日はそういう仕掛けも郡部中小店舗でもやるべきですね。策を練ります!
投稿: k,k | 2023年6月10日 (土) 18時02分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
来週の父の日。
早いものですね。この業界に就いている限り「父の日」とは、感謝される側ではなく、商売する側の視点でしか捉えられなくなってしまったのではないかと思います。
よってどちらかと言うと、父の日よりも自分の誕生日や家族の誕生日での食卓のほうが子供達も揃って賑わいのある暮らしになりますね。
ステーキ提案は同感で、食べてみたい大きさよりも、食べてみたい厚さに魅力を感じるようになりました。更にお酒もサングリアのように自分で好みの果実を入れて作ってみたいという願望でしょうか(ワカルかなぁ~笑)。
投稿: てっちゃん | 2023年6月10日 (土) 09時13分
来週はご縁の無い父の日ですが(笑)。
精肉はステーキ・焼肉提案が多いと思いますがこの歳になると悲しいかなガッツリ系に弱くなり。美味しい肉を適量にあとは酒があれば充分(笑)。然しながらステーキ用の肉はわらじのようなぺらぺらの暑さの物が多くカットすると焼肉と変わらない。以前ならステーキは面を見せる事で豪華さや充実感を感じましたけれど飽食の時代、特に商品軸に拘るなら面より厚みに拘り提案する事でシズル感も生まれると思うのは私だけでしょうか。そこにおススメの手頃価格のワインかスパークリング提案があれば最高ですね(笑)。
投稿: dadama | 2023年6月10日 (土) 09時01分
hataboさん、コメントありがとうございます。
→一円でも安く買って一円でも高く売るのが俺達の仕事
まさにその通りですね。更に言うと、一円でも安く仕入れて、その倍で売れるのが販売力でしょうか(笑)。
売る力が付いてくると、一回の仕入れで、原価で売るSKU、値入15%で売るSKU、原価の倍で売るSKU、3倍で売れるSKUを展開して、最終荒利額を稼ぎ、そして尚更お客様に喜ばれる商売。
店舗としてそんな存在になれれば競合出店も怖くないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2023年6月10日 (土) 07時21分
ごちそう感、各生鮮の惣菜化がまさにそれですね。
家では作るのがめんどくさいなども理由にあるのかもしれませんが、ちょっと手を加えるだけで、付加価値がつき、価格を価値が上回れば価格感度を削除できるんでしょうね。
よく店でみんなに言うのは、「一円でも安く買って一円でも高く売るのが俺達の仕事だよ」と(笑)
語弊があるかもしれませんが、手を加えることや、原価からではなく価値から売価を設定する、安く売るのは誰でもできる。
特に果物や鮮魚なんかはやりやすいですね。
多分店の中で一番安売りが好きなのは私なんですが(笑)
投稿: hatabo | 2023年6月10日 (土) 07時00分