ディスカウンターへの対応
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
ディスカウンター。
コロナ後においても好業績を続けている。
ディスカウンターと言っても、企業毎に自社を異なる呼び名で表現している企業がほとんどではないだろうか。
とは言っても圧倒的な価格で量販する企業がほとんど。
そして、そのような店舗が地域に出店すると、広い商圏から多くのお客様を吸引し、影響は5k以上の広域にも及ぶ場合がある。
広域商圏であるということは買い溜め需要が高いということ。
そして買い溜め需要が高いといことは、生鮮以外のカテゴリーでの買い溜め提案を徹底しているという特徴がある。そのようなカテゴリーでは、小容量よりも大容量では商品化に特化しており、P単価は高いものの、ユニット単価は一般的な食品スーパーよりも安く設定して、コストパフォーマンスの高い売価設定というイメージを打ち出し、より買い溜め需要を喚起するような商品化が特徴であろうか。
そんな小売店舗の押されている中小チェーンストア。
そんな環境がどんどん増えているのが実態である。
さて黙って指をくわえて見ていようか。
と言うわけにはいかないであろうから、ちょっとその辺の対策を考察してみようと思う。
まずは、ディスカウンターの強みと弱みの区分けから。
強みとは、
①特に大容量
②特に長期保存品
③特にイベント時
④特に特設の大陳
そんな特性があろうか。
逆に弱みとは、
①品揃え
②小容量
③メンテナンス
④接客
③のメンテナンスと④の接客に関しては、一概には言えない部分もあろうか。悔しいけれど逆にディスカンターの方がメンテナンスも接客も上回っている企業もある。
重要なのは如何に競合の強みを消すか。
顧客はディスカンターの強みに魅力を感じて、期待値を高めてディスカンターへ行くのである。その強みが解消されたらどうか。
お客様は選択に迷うであろう。
“同じ量目だったら中小スーパーでも安いよ”
ということが日々の買い物の連続から見えてきた段階で、ディスカウンターへの来店動機は消え、自店の強みであり、小容量の品揃え、メンテナンス、接客面での強みから自店への来店動機が逆に高まっていくのである。
大容量で低値入商品が利益全体を押し下げるのでは?。
そんな疑念もあるだろう。そのような商品ばかりが売れ出すと、企業としての利益が危ぶまれる結果となる。しかし、そうはならないのである。
大容量で安さ感を感じながらも小容量の購入頻度は依然高い。
逆にディスカウンターに吸引されていた顧客が再び戻ってくることになるから、全体の荒利率は低下するが、荒利額は増加していくのである。
「てっちゃん、そんなに上手く行かないよ」
当初の数値効果は思うように高まらないであろう。何せチラシに入れているわけではないから。
しかし顧客の「安さ感」を十二分に高まってきている。
それがいつしか口コミとして広まり、どこで爆発点を迎えるかがポイントであろうか。
爆発点を迎えるまでは顧客へのアピールは重要である。
しかし、効果が測定し始めたら、その口コミを利用して来店動機の高まりを全部門で享受する為の売場作りへ変動させていく事が、より重要となっていくのである。
株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。
研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。
株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
食品商業7月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(6月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(6月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(5月編)ダイジェストの視聴はこちら
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
| 固定リンク
« 業績の裏側 | トップページ | リピート買いの有無 »
コメント
k,kさん、コメントありがとうございます。
ディスカウンターは全体的なプライスラインを意識的に上げているので、1,000円程度のプライスでも安いと思わせる雰囲気は相当ありますね。
よってSMとして全て対応することは非効率ではあるでしょうね。
何に絞って大容量を提案し、そこで話題を集められるか。これも今後の課題かと思っております。
投稿: てっちゃん | 2023年6月15日 (木) 07時24分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
最終的には、お客様の買い物体験の中から、美味しさという視点での判断が一番強く残るのではないかと思います。
我々世代ともなると夫婦二人での暮らしに大容量はいりませんが、冷凍庫の容量増等から買い溜め需要も一定程度あるのかと思います。
特にお盆や年末の大容量の需要を考えると、上位3品程度の大容量価格を意識的に下回る品揃えをして、その単品でお客様の買われ方を検証する必要はあるかもしれまんせんね。
投稿: てっちゃん | 2023年6月15日 (木) 07時21分
hataboさん、コメントありがとうございます。
最終的には、お客様がどのようにお店を選択して使い分けるのか。よって使い分けられるだけの目的が明確にお客様の認識されているかが重要でしょうか。
意外に内部ではそう思っていても、お客様には何も伝わっていないことが多いのではないかと思います。
投稿: てっちゃん | 2023年6月15日 (木) 07時15分
確かに大パックは魅力ですね。最初からメニューが決まっているときは買います。でも無の状態で買い物に行く時は買えません。無駄にしてしまうから。小分け冷凍を自分でやる人も最近は多いですね。最近は趣味で使うのでブロック肉を買いますが以前より小さくカットされていて不便なこともあります、少人数家族の影響が加速していってるんでしょうか。先日冷凍切り身の特売をしましたがメインは2切れ。昔は4切れ、5切れがメインでした。これが現実です。大パックは衝動買いだと思いますが、ディスカウント店は安い雰囲気も背中を押して買ってしまうんでしようね。そこも見習わなくては🎵
投稿: k,k | 2023年6月14日 (水) 11時13分
ユニットプライスは安くても大容量の高単価は万人に受け入れられるのか?フードロス削減やSDGsの流れも意識される時代。
ディスカウンターの強みはあれど全てではないのですからお客様は何を自店に期待されており差別化する強みに出来るのか。
企業指針やストアコンセプトを理解、共有、実践しお客様に認知されるまで徹底せねばですね。
投稿: dadama | 2023年6月14日 (水) 10時49分
ディスカウンターの強みを消す、大中小と松竹梅が大事になってきますね。
相手の強みを消すということを自店で考えると…こだわりと楽しさ、これを消すには相手は何をしてくるのか、ここをよく考え、真似できないところまでやり抜き通せば光が見えてきそうです。
客観的に自分の店を見ることがとても重要ですね。
投稿: hatabo | 2023年6月14日 (水) 09時06分