« 「結果を出す」とは | トップページ | ディスカウンターへの対応 »

2023年6月13日 (火)

業績の裏側

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


昨日は、「結果を出す」とは を記した。

  今日はその続きとなる。

とにかく実践して、その結果としての数値検証の継続がいずれ好業績へと連動していくというのが昨日の記事。

  本日はその裏側の話。

このような数値検証が継続されていくと、必ず顧客がリピーター化していくのである。

  いずれにしろ我々の業界は「待ち」のスタンス。

自分で自ら営業に足を運ぶわけでもないし、来てくれたお客様に自らの接客で多くの商品を販売できるわけでもない。売場に立つ意外にも多くのルーティング業務をこなしながら、店舗の売上や部門の売上を伸ばす工夫をしているのである。

よって我々の「待ち」と顧客の「買い」の間には多くのギャップが生まれているのである。

  「待ち」と「買い」の意識のズレ。

その両方の意識のズレが解消されていけばいくほど、「待ち」の意識と「買い」の意識のお互いの期待値が一致していき、精度の高い売場と精度の高い売上が伴っていく。

  これが「待ち」の商売の本質。

そして小売業をマネジメントするということは、この「待ち」と「買い」の期待値を高めていく事であり、それが好業績へと連動していくということである。

  それをまずは頭で理解することであろう。

そして次に、それが具体的にどのように商品を製造、発注、そして売場作りをしていくかが問われるのである。それも部門別に商品別に異なる特性を踏まえながらも、あくまでも「待ち」と「買い」の精度を高め、そしてお互いの期待値を高め続けていけるか。

  「待ち」と「買い」の期待値のギャップ。

そのギャップが明確に理解できない中でも、「買い」の期待値が勝手に高まっていく事もある。そんな時に販売側の本音が思わず漏れてしまうことがある。

  「なぜ、好業績なんでしょうかね」
  「何も、していないんですけどね」

いやいや、お客様の期待値の応えるべく、仮説を立て実践し、そしてそれを検証してまた新たな仮説に立脚された売場作りという「待ち」の姿勢が、顧客の「買い」の期待値を高めているのは間違いないのであるが、それが自分の「待ち」の期待値以上に高まった時に、販売側は思わず本音を言ってしまうのである(笑)。

  これは悪いことではない。

が、得てして、その期待値のズレが自己満足を招いてしまい、そこから先への「待ち」と「買い」のお互いの期待値を高め合うスタンスを失ってしまうのである。

  今の「待ち」と「買い」の位置づけの理解。

これが「待ち」の側で明快に理解できていれば、現在の好業績に対する理由もまた明快となる。

  好業績に浮足立たないということである。

だからこそ、「待ち」と「買い」の期待値を妥協せずに相乗効果を発揮して高め続けていくというスタンスが崩れないということである。

  「待ちと買い」のギャップ。

常に自分で明快にしておきたいものである。





株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。

研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。

株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
Img_2245



食品商業7月号が発売されました。
20237
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(6月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメント(6月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(5月編)ダイジェストの視聴はこちら


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。






|

« 「結果を出す」とは | トップページ | ディスカウンターへの対応 »

店長の仕事」カテゴリの記事

コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。

データは正直ですから、個人の意志が明確にデータ上で拝見出来ますね。

それも、やり続けている人間とそうでない人間では時間の経過とともにその格差が明確になっていく。当然でしょうか。

実践直後の結果から、継続することでその結果の意味が理解され、それが待ちと買いのギャップの解消に繋がっていることに気付くまでにはタイムラグが生まれますから、それを乗り越えられるかという課題がありますね。

その維持力が全てかと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2023年6月13日 (火) 10時21分

hataboさん、コメントありがとうございます。

Kツナさんの装飾も数回実践しただけでは期待値はほぼ無いとおもいます。その継続こそが重要であり、そこに本人の結果へのこだわりが招いた「待ち」の勝利ではないでしょうか。

それが店のマインドシェアとなるかどうかは、また別物ですから、いろいろな人間の想いとそれを繋げる役割が組織運営には大切だということですね。

投稿: てっちゃん | 2023年6月13日 (火) 10時16分

だからこそ、データに振り回されるのではなく活用せねばですね。お客様のニーズと販売側とのズレも見えてきますからその為には何を知りどのような活用をすべきかの教育も必要でしょうか。
来週のグロッサリー会議では久々に吠えようかなー(笑)。

投稿: dadama | 2023年6月13日 (火) 08時55分

期待値はチャレンジしてきたこと積み重ねによるお客様の反応でしょうから、一朝一夕では作れないですね。
即効性のあるチャレンジはなかなかありませんが、続けていれば期待値がどんどん増えていく。
以前うちのKツナさんが装飾を催事の度につけていて、個人的にはあまり意味がないんじゃ?と考えておりました(笑)
が、今となっては当店のエンターテイメント性という期待値を作り上げてしまったわけです。
たった一人のパートさんの行動で店のマインドシェア化が図れるなんてすごいことだと思います。
負けずに貪欲に取り組みます。

投稿: hatabo | 2023年6月13日 (火) 07時05分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「結果を出す」とは | トップページ | ディスカウンターへの対応 »