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2023年6月16日 (金)

価格感度の解消

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。


昨日は「リピート買いの有無」を記した。

  商品特性に合わせた商売の仕方。

そして今日は「価格感度の解消」。

  大手量販店の大容量商品の売り込み。

そこから、パック単価は高いが結果的にユニット単価、グラム単価で比較すればコストパフォーマンスの高い商売の手法。

  それが人気で買い溜め需要を牽引している。

そこから、顧客の購買動機の何が変わってきたのかと言えば、パック単価は高いが買い溜め需要の高まりからのユニット単価での価格訴求の手法が受け入れはじめられたということである。

  このことから顧客の購買動機の転換が始まったと言えるであろう。

従来は、適量の訴求であり、小容量の品揃えによる買い易さの提案が食品スーパーの方向性であったが、コロナ禍を経て顧客の購買動機がパック単価指向からユニット単価指向、そして大容量による買い溜め指向へと変遷しているのである。

  そして冷凍技術の高まりと冷凍庫の大容量化が後押しをしていること。

これによって、買い物頻度は低下したがパック単価の上昇により、食品小売業の業績が、従来の点数拡大への方向から商品価値を高めたパック単価の拡大へと大きく舵を切っていることである。そしてそれを促しているのが、上述した通りの顧客の購買行動の変化でもある。

  要は価格感度の変化が起きているのである。

そして、今日はこのような方向性から、価格感度の解消の仕方について記してみたいと思う。

  価格感度の解消。

要は、購買動機としての価格比較を解消させてしまうような商品化が今後工夫されていくであろうし、そこに関心と実践をしていく必要があるということである。

  “価格感度は逆に高まっているのでないの?”

ディスカウンターが主導権を握って、価格感度は高まっていることは間違いない。但しそれは価格比較が可能な商品がメインである。

  だから比較可能なグロサリー商品の価格感度は高いままである。

だからこそ、都心部の食品スーパーの商品の品揃えに大きな変化が現れてきたのは確かである。

それでは価格感度を解消させるポイントはどこであろうか。如何にそのポイントを羅列してみた。

  ①コトPOP

  ②単品大量

  ③関連販売
  ④美味しさ
  ⑤サンプル
  ⑥PBNB
  ⑦SKU比較
  ⑧大容量P
  ⑨新商品

  ⑩プライスライン

以上であろうか。

①はコトPOPの設置により、もう一人の販売員が自分の代わりに商品価値や商品特性、そして差別ポイントや美味しい食べ方の提案等から、価格以外の商品価値をコトPOPが提案してくれたため、商品価格での比較という概念が解消されることである。

②の単品大量陳列は、そのような陳列とダイナミックさから、安いであろうというイメージが定着し、更に単品大量からの食べてみたいとという発想の転換を誘発し、商品価格での比較という概念が解消されるのである。

③は関連販売は、②の単品大量陳列によって食べてみたいとの願望を持った顧客が、その願望を更に後押しするような関連販売によって、その組み合わせで消費することで更に食べてみたいという願望が増大することで、商品価格での比較という概念が解消されることである。

④はその美味しさを伝えることで同様の価格帯とは一線を画した品種の販売によって、価格比較の対象外となることである。

⑤は商品のサンプル提示によって、中身を見せたり半分に割いた果実を見せることで食べたいのスイッチを入れ、価格比較を解消させること。

⑥は価格比較されやすいNB商品ではなく、独自開発されたこだわりのPBによって、商品価格での比較という概念が解消されること。

⑦は製造部門でのSKUの拡大により、価格比較されにくい商品化を促し、顧客の視点からも食べてみたい商品化を高単価で提供することである。

⑧は大容量パックによってユニット単価での安さを提案すると同時に、大容量としての美味しさ感を喚起させる商品化でもある。お刺身や焼肉、ステーキ等の商品化でも大容量になればなるほど、素材のボリュームが増し、そのボリューム感が美味しさ感、食べたい感を喚起させ、気が付けば高単価の大容量パックを購入させてしまうような商品化である。

⑨は新たに投入された新商品は、今までの食べるという経験が無い分、食べてみたいという願望が際立つ商品。よってそんな商品をいち早く導入して、競合店以上にその商品を一足早く体験させてあげることで、リピーターに繋がる繋がらないに関わらず、自店での購入チャンスをしっかりと獲得するということである。

⑩は一つの売場でのプライスラインの考え方によって、大型パックの下のプライスラインの購買特性を突いた価格政策による価格比較の解消法である。


  以上10の価格感度の解消法を記した。

このような取り組みで、顧客の価格感度が解消された商品の売り込みは、利益獲得の為の要素がしっかりと詰まっているのである。

  まずは価格感度の解消についての実践をしていきたいところである。

 



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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。

→悔いなく隠居出来ますから。
まだまだやり残していることがあるのでは(笑)。

店舗数10店舗以下のチェーンストアにおいて、グロサリーの作業標準化は企業レベルの拡大と店舗数拡大を図る過程では必須かと思っています。意外にそのような標準化の思考を持たない企業が多いのも事実。

但し、行き過ぎると販売計画や単品量販等の売場の領域にまで標準化が徹底されてしまうと悪影響かもしれませんね。

基本という安定の上にどれだけ個の創意工夫が上乗せさせられるか。そのような組織力が問われているのではないかと思うのです。

投稿: てっちゃん | 2023年6月17日 (土) 07時59分

k,kさん、コメントありがとうございます。

→上手くいけば良い方向に向かうかなー
悪いこともあれば良い事も巡ってくるもの。

今年はチャンスの年でしょうか(笑)。
そしてこんな時ほど人生の回転も良くなっていくもの。特にトレーナーの珍しい商品という評価が、他店へ拡大していくほどに周囲の店舗が学びに来るのではないでしょうか。
どんどん見せつけてやってくださいまし(笑)。

投稿: てっちゃん | 2023年6月17日 (土) 07時50分

手短かに(笑)。
価格感度をお客様に伝える売り手の感性に1票(笑)。
現場の感性が作業標準化により麻痺しつつある昨今、作業標準化に輝ける未来あらんことを。作業標準化のレベルが低いのが一抹の不安ですがそれでも競合に勝ち抜けるなら私は悔いなく隠居出来ますから(笑)。

投稿: dadama | 2023年6月16日 (金) 18時33分

地域柄、塩鮭鱒、干物類が売れる地域です。ホッケ等も勝手なskuを作って販売してみました。トレーナーが来て写真を撮り、ここは面白い商品化が多いから他店に流すと(笑) 塾長のおっしゃる通り売れ筋のsku拡大はロスも少なく都合が良いです。ついでに人事異動で相棒が代わったので粗利、売上の回復が出来そうです(^∇^)上手くいけば良い方向に向かうかなー

投稿: k,k | 2023年6月16日 (金) 14時55分

hataboさん、コメントありがとうございます。

いろいろな意味で、業界の進化は止まりませんので、常に進化を意識し、自社自店の差別化を意識し、そしてその意識を実践にスピードを持って移して顧客に提供していく。

その意識さえ失わなければ、可能性は大かと思います。

投稿: てっちゃん | 2023年6月16日 (金) 07時36分

食品の価格感度の解消は、最近は大手もやりだしていて、差別化とが難しくなってきている事実もありますね。
一昔前のようなPBは安かろう悪かろうから企業の色が出てきているように感じます。
売れる売れないは別として。
作業に人をつける、人に仕事をつけるという部分で、弊社がやっていなかった作業に人をつける、という守りの部分と従来どおりの、攻めの人に仕事をつける、この両輪を回さないと経費増、価格感度の解消に対応できませんね。
スピード感をもって実践していきます。

投稿: hatabo | 2023年6月16日 (金) 06時49分

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