競合の強み
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
競合店の存在。
その脅威に晒される機会が激増している。
特に、ドラッグ、ディスカウント、そしてAmazon等のネット販売。
リアル店舗としての競合環境の変化。
従来は同じ食品スーパー同士がどう対応していくかに限定されていたが、現在は上記のような目に見えない競合店との顧客の奪い合いである。
そして競合店の出店と共にお客様が奪われていく。
部門別に、そして時間帯別に、昨年と比較しても全体的な影響と同時に時間帯でありカテゴリーであり、極端に影響を受ける部分が出てきているのが実情であろうか。
私が競合対策で思う事。
もっと競合を絞るべき。
もっと対策を絞るべき。
もっと極端に行うべき。
この3項目である。
絞るから徹底できる。
それはあるだろう。より多くの競合店に対応できる対策とは、結局は極端に行えないのである。
結果を客様には何も伝わらない。
大切なのは、しっかりとお客様に伝わるかどうかである。だからこそ、我々が考える以上に極端な戦略と戦術によって、極端に実践することによってでしか、今の時代は伝わらない。
どのような極端な政策があるのか。
競合の強みもあれば弱みもある。同時に自店の強みもあれば弱みもある。
自店の強みは武器であるから磨いていく。
それは当然のことであるが、それでは競合対策にはならない。
重要なのは競合の強みを叩くこと。
それも、優先順位の高い強みから叩いていく事である。叩くと言っても、そこを競合よりも勝るということではない。とてもとても勝れるような技術を有していいるのなら、今更ながら競合の強みとして認識はされないであろうし、顧客を奪われることも無い。
優先順位の高い強みとは?。
例えば、昨今は価格訴求もディスカンターとしての競合店はジャンボパックやメガパックといった商品によってのみ価格訴求をしている企業が多い。
要はグラム単価なら安いよ。
しかしパック単価も高いよ。
逆に言うと、自店の適量サイズの品揃えは無い。
それが競合店の強みと弱み。
だとしたら、適量サイズは維持したまま、ジャンポパックの商品のみ敢えて競合店以下のグラム単価で展開することを継続することである。
それも競合店が常にエンドサイドで強化している単品のみに絞って。
かっては冷凍品と言うカテゴリーは冷食のみであったが、現在では生鮮各部も多くの冷凍品を扱い始めている。というより以前はチルド展開していたカテゴリー(冷凍切身、冷凍塩干、冷凍ブロック肉、冷凍内臓類、等)の日付管理が冷凍化によって緩やかになり、ロス減で利益が出せやすくなってきたのが大きな変化であろう。
日付管理を活かしてメガパックで勝つことを実践する。
それによって、競合店の最大の強みである冷凍商品のグラム単価安を上回るメガパック品の売り込みを実践することが、そのような競合店からすれば一番嫌な手法なのである。
競合店が一番嫌がる手法。
手間暇かけない競合店に対して、如何に対応するか。
それは競合店が一番嫌がるところに優先順位を付けること。
そして、優先順位の高いところから一つ一つ、地道に、そして徹底して潰していく事。焦ることは無い、地道にそして確実に実践することである。
株式会社「てっちゃん塾」へのお問い合わせはこちらからお入りください。
研修会やコンサル等のご相談を無料にて承っております。
お気軽にお問合せください。
株式会社「てっちゃん塾」のホームページはこちらからどうぞ↓
食品商業6月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「生産性を高める 作業割当表の活用法」
2.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(6月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(6月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(5月編)ダイジェストの視聴はこちら
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
| 固定リンク
「競合店」カテゴリの記事
- 競合対策の重要ポイント(2024.09.11)
- IY跡地の脅威(2024.03.05)
- 競合店を変える(2023.08.11)
- 競合の強み(2023.05.24)
- 競合店との共存(2023.04.15)
コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
自店の品揃えを客観的に顧客目線で見て、何が不足して何が必要なのか。それを販売者視点で実践できるということが、高い販売力なのだと思います。
常にその事を念頭において売場作りをしている製造部門の担当者は、高い実績をたたき出し続ける方だと思います。
投稿: てっちゃん | 2023年5月24日 (水) 08時20分
店長時代に精肉担当者との会話でジャンボパックを売るのでは無く見せる事で少中容量の定貫商品価格に値頃感が生まれ利益も入ると言われなるほどと感心した事を思い出しました。事実この担当者は売上、荒利も120%叩き出していましたよ。
比較購買や値頃感も競合差別化に通じますね。
投稿: dadama | 2023年5月24日 (水) 08時11分
hataboさん、コメントありがとうございます。
安さを引き出すために、競合店も商売を絞り込んでいますので、お客様の不便さは一層顕著になってきています。よって競合の安さに優先順位を付けて、上位10アイテムだけでも、大型パックに絞って対応したら、価格訴求型の競合は絶対に嫌がりますよ。
見えてきた光を熱い日差しに変えてください(笑)。
投稿: てっちゃん | 2023年5月24日 (水) 07時45分
競合が増えてきて、どうしても価格軸の戦いになりがちですが、その安さという強みの中にも弱みがあるのですね。
勉強になります。
今までは強みの部分は諦めていたところがありますので光が見えました(笑)
投稿: hatabo | 2023年5月24日 (水) 07時03分