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2023年5月 4日 (木)

舌を鍛える

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



以前にも、舌を鍛えるという内容の記事をアップしていた。

  「味覚」
  「味の伝承」

等である。更に別の記事でも、自分の舌を鍛えるという内容の記事を多くアップしていたように思う。

  それだけ自分の舌に自信を持つことは大切である。

何と言っても、我々は食べものを販売しているのである。それも生鮮も含めた食材であるから、メーカー製造の食品とは異なり、産地や生産者、そして品種によって異なる「味」「味覚」「美味しさ」を自分の舌で判断しなければならないのである。

  頼れるのは自分の「舌」のみ。

だから自分の舌を常に鍛錬し、舌を肥やしておく必要があるのだ。

  “どうやって舌を鍛えるの?”

これはもう、食べるしかないであろう。食べて食べて食べて、そして味わって味わって味わって、同じ果実でも産地の違い、生産者の違い、品種の違い、時期の違い、大きさや形の違い等、より美味しいと思える果実を食べ比べて、自分の舌を鍛え、その鍛えた舌を信じてお客様に自信を持ってお勧めできる商品を仕入れることが仕事であり、それによってお客様からの評価を得ることで次へのモチベーションが高まるのである。

  更に舌の差が競争力となるのである。

確かに、自分の舌以上にバイヤーとしてのセンスやポテンシャルもあるかもしれないが、とは言っても特に生鮮においては自分の舌に頼る部分は大きいであろう。そして自分の舌を信じてその商品価値を判断し、そして取引によって自社の品揃えが決定するのである。

  “俺酒飲めないから”
  “俺刺身食えないから”
  “俺牛肉ムリだから”
  “俺納豆だめなのよ”

そんなことは言っていられないのである(笑)。

  食えない人間にバイイングなど務まるわけがない。

そして、人間は鍛錬によって食えないものも食えるようになり、味わえないものを味わえるようになっていくのである。

  俺だって下戸だったけど呑むのは好きになったのだ。

そうやって、知らず知らずに自分の舌が鍛えられ、その舌を信じて仕入れて売れるようになっていくのである。

  人間どこかで自分を信じてその能力を発揮する場面がくる。

それが、自分の売場作りなのか、数値計算なのか、人材マネジメントなのか、そして自分の舌なのかは人それぞれであり、全てにおいて自分を信じて活躍している人も多いであろう。

  この業界で食べず嫌いは通じない。

それをあまり強要すると、〇〇ハラスメントという表現になってしまうのかもしれないが、この食べ物を販売する業界で、自分が食べれないものがあってもいいと思う事自体が間違いであるし、自分の在り方を問わなければならないのではないだろうか。

  そこまで言うと勘違いされてしまいかねないが(笑)。

要は、せっかく食品小売業に携わることになったわけであるから、食べるという商販共通の部分である、自分の舌による判断力を如何に鍛えていくか、という部分に自信を持って取り組んで欲しいものであり、それは数をこなすことによって必ず進化していけるものであることを自ら経験してほしいのである。

  そして競合との差別化を図ってほしいものである。






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食品商業5月号が発売されました。
20235
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。



PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから


競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 

52週MDマネジメント(5月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメント(5月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら


AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表


農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義


イプロス「都市まちづくり」に、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。





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コメント

hataboさん、コメントありがとうございます。

やはり人間は薄味から育てるのが賢明かと(笑)。

ちなみに私はサラダも他のおかずと一緒にドレッシング無しで食べます。ウィンナーや肉類と一緒にドレッシング無しのサラダも美味ですよ。

投稿: てっちゃん | 2023年5月 4日 (木) 08時27分

k,kさん、コメントありがとうございます。

不味いものへの味チェック。
特にかつおのゴリはすぐさま吐き出してしまうぐらいの覚悟が必要(笑)。

逆に戻りガツオの腹身の塩焼きは最高ですが、今はアラでも見かけないですね。やはりアニサキスの問題でしょうか。

投稿: てっちゃん | 2023年5月 4日 (木) 08時23分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

産直が人気の訳がわかりますね。
店舗でも地場コーナーは朝市早々に売り切れ後免の状態が続きます。

やはり生鮮は鮮度が一番
 鮮度=味、美味しさ
この構図に尚更、産直は安い。
鮮度がいいのだからもっと儲けてもいいと思うのですがねぇ~。

投稿: てっちゃん | 2023年5月 4日 (木) 08時20分

もともと青果でしたので、トマトとフルーツの糖度は測らなくても当てられるようになりました(笑)
色々なものを食べて舌が鍛えられたお陰で、家で食べるフルーツに不満が…(笑)
「どこで買ったの?」「ここのスーパーは買わないほうがいいよ」が口癖に(笑)
偶に本物の味を買って食べさせても、普段の食卓に並ぶフルーツの味は安いから買ってきたものがほとんどで(笑)
一番の敵は一番身近なところにありました。
自然の味や美味安心などを食べさせても、高いが先にくる始末。
私もですが化学調味料まみれで育った世代ですので味覚バカになっているようです。
若い世代に本物の味を継承していくのがスーパーの役目だと思います。
ただ、家では黙っていることが賢明です(笑)

投稿: hatabo | 2023年5月 4日 (木) 07時06分

dadamaさんに御意です!私も道の駅大好きです、地場の野菜、果物をよく買いに行きます。一般用の地方観光市場も大好きです。ワクワクしますね。以前は嫌いな物が沢山ありましたが歳取ると舌が馬鹿になるとも言いますね。好き嫌いが全くなくなったとは言えませんがこの業界にいる以上鍛えないとなりませんね。敢えて売ってはいけないレベルも食べる。ちなみにカツオのゴリチェックは毎日です、あやしいカツオは端を切って食べてます。不味いものをあえて食べてチェックは嫌な作業です(^_^;)

投稿: k,k | 2023年5月 4日 (木) 04時56分

物の好きこそ上手なれ。味を知り惚れる。
私は直売所巡りが好きなのですが、市場に出荷出来ない格外品が主に出回るのですが農家が採りたてを直接持ってくるので鮮度は抜群。アク味のない筍、割れる胡瓜、甘い人参、キャベツ・・・本物の味を知るとリードタイムの長い市場経由野菜の鮮度劣化はかなりのものですね。
野菜離れと言いますが、鮮度の良い野菜に拘る事の欠如も一因ではないかと思いますね。

投稿: dadama | 2023年5月 4日 (木) 00時39分

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