実践と結果の因果関係
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
昨日は「微差の進化」を記した。
微差へのこだわり。
そこから、日々の細部へのこだわりが生まれ、実践の継続へと繋がり、1%という微差ながらも進化していく過程を記した。
本日はその因果関係を記したい。
1%へのこだわりから、上記のように実践とその継続へ繋がり、ようやく結果としての1%という結果が生まれる。
しかし結果は直ぐには訪れてくれない。
最低でも単品であれば2週間はかかるし、それがカテゴリーや部門トータル、更には店舗計ともなれば最低でも2ヵ月から半年はかかるであろう。
それが正しい結果の伴い方である。
結果を急げば販促に頼り、そこで結果が出れば今後とも販促頼みの業績対策が続くことになる。
そして売場という本質から見放されるのである。
販促とは単に集客の為の一手段として割り切らなければならない。と言い切ってしまうと販促担当者やチラシ制作会社は怒り心頭であろう。
しかし本質はやはり店舗の売場のレベルアップにある。
そして、そこを底上げしていこうとすれば、その努力による売場の競争力と、その競争力を認識して来店動機が高まる商圏のお客様との間にタイムラグが生まれるのは当然のこと。
そのタイムラグが上記の2ヵ月から半年という空白の時間となる。
この空白の時をどう認識するかで、その後の業績への反応が変わってくる。だからこそ、従来の成功体験からのタイムスケジュールを組織全体で確認しなければならない。でなければ、結果を急いで再び販促へと解決方法が転換されていくことになる。
先日も、話題の競合エリアをあるメンバーと視察して回った。
勢いのある後出し出店の店舗。
基本の徹底で迎える先出店舗。
当然、後発の新規競合の出店によって相当影響を受けたであろうが、基本の徹底を繰り返すことでようやく客数が競合出店前に戻ってきたという。
先発出店であるからエリア特性とのギャップはあった。
そして後発競合はそのエリア特性をしっかり理解して、出店コンセプトに活かして新規出店する。よって、先発店舗のメリットは少ないのであるが、それでも粘り強く基本に忠実に、そして競合店舗の強みを潰そうと日々の対策を打ってきた。
当然タイムラグは生まれた。
地域顧客は新規出店の店舗は行ってみたい、買ってみたい、食べてみたい、の3たいにより一度は離れるもの。しかしこの業界は毎日が勝負であり、毎日の安定によって顧客の選択が決まるのである。
そのタイムラグを如何に短縮させるかが当面の課題となる。
そのまま低迷していくのか、粘り強く課題を解決していく姿勢を貫くのか。その答えは、3か月後に必ず現れてくるものである。
それが1か月か半年か一年後かは徹底度の差。
それがこの業界の本質なのである。
食品商業5月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(4月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(3月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
黙っていては、何も伝わらないし、結果、お客様には全く伝わらない。だからこそ、現場でお客様に伝える人間へのフォローは必須。まさに今が蝙蝠男の出番でしょうか(笑)。
投稿: てっちゃん | 2023年4月23日 (日) 07時07分
k,kさん、コメントありがとうございます。
どこに行っても同じ手法で同じことが出来る新人教育を目指す本部。
ここに来たら、俺流に染めたい現場。
幸か不幸か、人間は与えられた現場でしか成長しないという現実。だから一番初めに知り合ったチーフや同僚、そして店長等の店舗の仲間からの影響は大きいものです。
そして上司は、俺流に育成した部下が成長していく姿をどこまでも追い続けるものです。
投稿: てっちゃん | 2023年4月23日 (日) 07時05分
5月よりエリアチラシに私のセレクトした商品が1品掲載され単品量販の効果検証をする事となり。本日も気心知れた店長や担当者に裏工作をして参りました(笑)。蝙蝠男は光の当たる場所では生きていけませんから密やかに極悪流手法を伝えていきますよ。
投稿: dadama | 2023年4月22日 (土) 19時07分
昨年の今時期に新人のお試し研修があり珍しく当店にきたので袖に大陳した海藻麺のコトポップを書いてもらいました。これは数年前にミヤさんから教わった女性のダイエット心理からのチャレンジ商品です、このコトポップが大当たりしてなかなか前年にとどきません(^_^;) 本配属の店舗に見にいったら何もコトがありませんでした。やはり環境がやる気や得意技を育てるんでしょうね~ 地道に基本ができるはずのサブのおじさんの後始末ばかりで現状は上手くいきません💦 若手と仕事したいですね~ 会社では教えないこといっぱい教えたいのに(笑)
投稿: k,k | 2023年4月22日 (土) 18時44分
みやさん、コメントありがとうございます。
以前は麻薬取り扱い担当だった方だからこそ理解できる販促マジックでしょうか(笑)。
しかし結果的には、麻薬に手を染めずに愚直に基本を磨くことが販売力と言う実力を手に入れられる最速の道だと私も思っております。そしてその基本があるからこそ、新たな知恵が湧いてくるのではないかと思います。
そしてそれを加速させてくれるのが、自ら組織を飛び出して学ぶことかと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2023年4月22日 (土) 15時07分
みやです。
販促は集客の一手段。それが理解できていない人は多いですね。簡単に集客できて、オペレーションが簡単だから陥る麻薬です。麻薬は一度ハマると抜け出せず、段々強くしないと効果が薄れるのが厄介です。
弊社も本部上層部や店長クラスもどっぷり浸かってます。。
麻薬は会社の施策なので、どうしようもないですが、自店は愚直にAランク商品の品切れ防止、接客、クリンリネス、関連販売、メニュー提案の強化をして行きます!
投稿: みや | 2023年4月22日 (土) 15時01分
hataboさん、毎日のコメントありがとうございます。
→いつまでに売り切る?。
そうですね。売場を単に流れのまま放置するのか、期限を決めてエンド替えをして売り切るサイクルを決めるのか。そこに大きな違いが生まれますよね。それと、生鮮であればそのカテゴリーや単品のピークをいつにもっていくのか。だらだらと生梅を流れに任せて売るのか、それとも父の日を最大ピークと決めて、そこで販促や売場作りを最大に持って行って、競合よりも一週早く最大ピークを作り、旬の独り占めを図るのか。敢えて最大ピークを店側が作るという行為も販売力の一つではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2023年4月22日 (土) 07時34分
単品なら2週間、カテゴリーなら二ヶ月半から半年、この間に何を感じ取って何をするか、売りに繋がっていなくでもお客様の反応を見てPDCAを回せるかだと思いますが、やりっぱなしばかり(笑)
仮説からの計画をしっかり持たないといけませんね。
弊社でも単品量販チャレンジ中ですが、いつまでに売り切る?と聞くと答えが帰ってきません(笑)
ただなんとなく発注して売り終わったときが実績(泣)
本店に入るようになってから、何人かの担当者は私が行くたびにチャレンジしてること、進捗報告してくれます。
非常に嬉しいことです。
ちゃんと褒めてあげてます(笑)
あとはどれだけそういう人間を作れるか、
そこら辺もしっかりやっていきます。
なんか話がそれてしまいました😅
投稿: hatabo | 2023年4月22日 (土) 07時16分