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2023年5月 1日 (月)

現場のPDCA

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



よく言われる「PDCA」。

  PDCAほど現場で回してナンボ。

私はそう思う。

  PDCAとは実践の繰り返しであるから。

PLAN(計画) → DO(実践) → CHECK(確認) → ACTION(次へ)

  まさに現場で継続して成長していくもの。

しかしそれは、誰にも言われなくても、そのようなタイトルを付けられなくても、そのようなサイクルで思考し続ける人間は必ず現場にいるものである。

  しかし皆がそうかと言えばNOであろう。

黙っていても実践する人間と、言われて初めてその事に気付く人間もいるし、例外として言われてもやらない人間もいる。

  組織として高いレベルで運用できるかが「PDCA」であろうか。

そう、個人として実践している個々のサイクルを、企業として組織として敢えて継続させることによって、自立自走して実践している個人のレベルに近づける為に、組織ぐるみでサイクルを回そうとするのが、この取り組みなのである。

  PDCAとは現場のルーティン業務であることが前提なのである。

そしてそれを牽引していくリーダーの存在が非常に重要となるのである。

  店舗であれば店長の存在次第である。

企業規模や店舗規模によっては、店長が単独で存在するのではなく、例えば青果チーフと兼務したりグロサリーチーフと兼務したりという店舗も多いと思われる。

  確かに兼務店長は激務である。

しかし、とは言ってもリーダーシップを発揮するという視点で言えば、兼務だろうが単独だろうが関係ない。

  兼務店長でも大いにリーダーシップを発揮している方も少なくない。

そんなリーダーシップのある兼務店長であれば、自らの部門の実践を通しての仕組み作りが実に長けているのである。

  PDCAの仕組み作り。

それによって、自分が関わる部門を当然であるが、他の部門のチーフ達にも、自部門同様のPDCAのサイクルを同じ仕組みで回させ、そしてそこから見えてくるA(ACTION)を店舗内で共有しながら、他部門の成功事例を自部門に吸収し、そして次へのA(ACTION)へと毎週連動させていく仕組み作りである。

  これが回り始めると自立自走型のマネジメントが出来上がる。

店舗の最終目標は、仕組みとしての情報共有からの自立自走する部門と所属する担当者の存在なのである。

  時間はかかるであろう。

しかし、一度出来上がった仕組みは簡単には崩れない。なぜ、崩れないのか。

  PDCAを回し続けないと不安になるからだ。

今までの維持継続力が途絶えてしまうという不安と、それによって新たな成功事例を生んできたという過去の成功体験からである。それによって、一度走り始めた仕組みは、リーダーシップがある限り、走り続けるのである。そしてリーダーはその中でどのような役割を担っていくのであろうか。

  それが組織内の共有という役割なのである。

要は、各部の成功事例やその奥に隠された「暗黙知」を表面化して店内で共有するという役割。

  教育ではなく共有である。

そして

  作業ではなく共有である。

そこに、率いる組織が自立自走していく為のリーダーシップがあるのである。




  


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マネジメント」カテゴリの記事

コメント

k,kさん、コメントありがとうございます。

「がっかり生鮮」と言わないでください(笑)
但し、鮮魚部門は調理技術、旬の仕入れ技術、内部の人材育成等、グロサリーには無い技術(同じ考え方が通じない多方面の技術)が必要となりますので、安定した土壌の上に毎日のルーティン業務が存在しない与件が大きいですね。

パートさんのコトPOPの火、是非点火させて、仕組み化してください。大きな収穫があるでしょう。

だからこそ、その瞬間での「チャンス」をどう掴み取るかという目利きと意志が重要ですね。

投稿: てっちゃん | 2023年5月 2日 (火) 08時00分

がっかり生鮮なので前年のメイン品群はおさえておかないと売り上げは安定しません。私の地域では塩鮭鱒が大きな売り上げがあるのでチェックは欠かせません。前年何をやったか相場はどうか。それだけでは追い付かない。だから追加施策を打って追っ付ける。今、パートさんの心にコトポップの火がつきそうなのでPDCAをやさしく噛み砕いて意識させようと思ってます。丸文字が凄い上手なので可愛く出来てます。継続...飽きないように頑張ります(((^^;)

投稿: k,k | 2023年5月 1日 (月) 20時56分

dadamaさん、コメントありがとうございます。

グロサリーは画一的な商品と店舗品揃えが基本となりますから、ある程度肯定化された売場でのPDCAは回しやすいでしょうか。

生鮮は画一的な売場と品揃えとは逆に、五感という視点でのPDCAを回すという意識も重要かと思います。

25幕での意見交換会も楽しみですね。

投稿: てっちゃん | 2023年5月 1日 (月) 15時34分

hataboさん、気付きましたか(笑)。
そう、店長はグロッサリー、特に菓子など嗜好品に興味を持ちPDCAを回す事で効果検証が見えますね。生鮮は毎日勝負ですから店長が担当者になってしまう。ですからグロッサリーでPDCAを体得し生鮮担当者に伝授するのが私もベストと感じましたし実際それで業績上げて来ましたよ。

投稿: dadama | 2023年5月 1日 (月) 13時26分

hataboさん、コメントありがとうございます。

PDCAを難しく考えないで、そして難しい仕組みにしないで、単純な回し方からスタートすることがパートさん達を引き込むポイントでしょうか。

まず店長が自分でも不可能な提出物を要求せず(もし本部マニュアルであっても)、それを掲示板等に張り出せるところからスタートすると、一気にモチベーションあがりますよ。

でも御店ではそのような掲示板が既にありましたね。流石です。

投稿: てっちゃん | 2023年5月 1日 (月) 07時38分

自分の仕入れた商品が、自分の作った売り場が、本来であれば気になり自然に回るはず(笑)
作業に追われる、作業が仕事になりがちです。
生鮮よりもグロのほうがPDCAを回しやすいのは自分で経験しました(笑)
生鮮は商品の形が変わったり短期決戦であったりとグロよりもサイクルが早いからか…職人だからか(笑)
店長が見本を見せて、チャレンジする人間を増やし、どうすればやるようになるか考え誉、できたら誉めてあげる、店長はPDCAを回すためのPDCAを回さないといけませんね(笑)
なるべく回しやすく、データを取りやすくできるようにフォローしてまいります。

投稿: hatabo | 2023年5月 1日 (月) 06時21分

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