来店動機
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
先週の金曜日は「実践と結果の因果関係」を記した。
そして今日のテーマは「来店動機」。
実践と結果の因果関係では、実践してから結果に繋がるまでに、3か月程度のタイムラグが生まれることを記した。
実践された売場に対しての顧客の来店動機。
そこへ連結するまでには、実際の売場の変化に対して、顧客が抱く来店動機へと連動するまでには、どうしても時間差(タイムラグ)が発生するのである。
我々の業界はあくまでも「待ち」の商売。
こちらから営業に向かって、ダイレクトに結果を出すというスタイルの商売ではない。
あくまでも顧客の来店動機の高まりからの結果への連動である。
“また、このお店で買い物をしたい”
このような来店動機になるまで待つしかないのである。
このお店に、また来て買い物をしたい、という顧客願望が生まれ、そしてリアルに来店され、店内の売場のリアルな魅力があって初めて、商品購買という結果に繋がるのである。
来店動機と魅力のある売場。
この連動が、何回も何回も繰り返されて初めて、お客様の安定した来店という行動(リピート)に繋がるのである。
我々待ちの商売の本質はここからなのである。
結果は全て、来店動機の高まりから生まれていくのである。それでは、来店動機とは何か?。
“また来店したいという願望”
だから、来店動機を高めるには、二つの値を高めることが重要となる。
経験値と期待値。
この二つがあっては初めて、顧客の来店動機が高まっていくのである。
経験値 = 衝動的に買い物をした時の買い物体験。
期待値 = 買い物体験から生まれた次への期待感。
あのお店で買い物をしてみて、意外に清潔で鮮度がよく、私の大好きな和牛のステーキが極厚で展開されていたという幾度かの経験。
それが経験値。
何度か来店してその極厚ステーキが常に品揃えされていたので、今後の自分の誕生日にはそれを購入しようという次回購入への期待。
これが期待値。
このような顧客の買い物体験の積み重ねが、安定したリピーターと安定した日々の購買に繋がり、結果としてより多くのお客様の経験値と期待値へと連動していくことによる、3か月後半年後からの安定成長へとようやく繋がっていくのである。
よって期待値を誘導する経験値も重要となる。
次の来店動機を高める為に、意図して経験値を積ませ、次への期待値を高めさせてからのリアル来店へと繋げる来店動機の高め方も、我々の引き出しの中に納めておく必要がある。
これもまた販売力の一つのスタイルであろうか。
食品商業5月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(5月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(5月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
hataboさん、コメントありがとうございます。
「最近、つまんなぁ~い」
から一転して、毎日のコメントが嬉しい限りです(笑)。
現場の原動力としての店舗の社員やパートさん達のルーティン業務が安定してくると、リーダーはその次のステージで明るい未来を思考できるもの。
是非、御社の明るい未来を創造し、現場の方足りに明るい未来を語ってください。
投稿: てっちゃん | 2023年4月25日 (火) 07時45分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
どこにでもある商品の、当たり前の品揃えのお店はなにもリアル店舗でなくてもネットで配送してくれる時代。リアルという存在そのものの存在価値に、どう独自性を見出せるのかが重要なポイントになるのではないかと思われます。
投稿: てっちゃん | 2023年4月25日 (火) 07時41分
k,kさん、コメントありがとうございます。
廃棄前の大幅値下げ、これもある意味そのお店、その部門の来店動機といえるのではないでしょうか。
生鮮、特に鮮魚は技術力を以って利益創出できる部門。よって、大幅値下げにも関わらず利益獲得チャンスがあれば荒利額獲得も可能。
いろいろな来店動機があって、その集大成として小規模ながら人気の繁盛店になっていくスタイルもあっていいのではないでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2023年4月25日 (火) 07時38分
毎日、コメントすることで責任が生まれちゃんと読むようになりました(笑)
イベントに強い店というのが期待値の高い店ですかね。経験値の高い店は基本の徹底から積み上げてきた店でしょうか。
うちは期待値は割とあると思いますが、経験値が…(笑)
基本の徹底での経験値、それをPDCで期待値に変えていくことが大切ですね。
基本の徹底頑張ります。
投稿: hatabo | 2023年4月25日 (火) 07時31分
GMSの終焉が囁かれる様に将来的には品揃えだけのSMも淘汰されるのではないでしょうか。
魚、肉が豊富、野菜が新鮮、惣菜が美味しい、グロッサリーが安い等・・・より専門店かするでしょうしゾーニングを含めイメージを付けているSMも増えてきていますし業績も概ね良い。
尤も消費者行動を見ていれば自ずと見える事であり、お客様は何を期待されて自店に来店されるのかを肝に入れ強みをより磨いて行く事が来店動機を高める事に繋がりますね。
投稿: dadama | 2023年4月25日 (火) 07時16分
まさにそれですよね~ そう思って仕事してます。だからハレの日の売り上げは構成比も伸びてだいぶ信頼はあるのかなという感覚になってきました。 ただ問題も山積みです、平日のロス問題。無理しない程度に高級な魚、珍しい魚を仕入れてますがほぼロス、廃棄(^_^;) 廃棄は心が痛いので切れてから買っていきますがそれも限界。ハイエナさんも増加してしまい70%に落とさないと買っていきません。都会の店、大型店ではそんなことなかったのですが田舎中小店舗によくある課題でしょうか。
投稿: k,k | 2023年4月25日 (火) 06時22分