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2023年4月 8日 (土)

優先順位

皆さん、こんにちは。
 小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。



特に個人で事業を立ち上げると見えなくなってしまうことがある。

  優先順位である。

自分の仕事や課題を、客観的に捉えて優先順位を付けて行動するように、アドバイスをしてくれる人間がいれば、非常に楽だし、安心ではあるが、それは到底無理なことである。

  組織に属していればそれは無い。

必ず上司がいて、自分に対して適切?なアドバイスをしてくれる。それは自分より客観的な視点で私の存在を監視し、そこからより妥当な行動をアドバイスしてくれるからである。

  それがアドバイスなのか指示命令なのかは別だが(笑)。

しかし、そのアドバイスが自分の為なのか組織の為なのか、それとも上司自身の為なのかはわからない。とにかく組織内での私の立ち位置を考慮して行動指針を与えてくれる存在がいることは確かであり、またアドバイスする人間から見た時に、私の行動に対する優先順位のアドバイスをしてくれることには間違いはない。

  しかし個人の組織の中ではそうはいかない。

自分自身は、この方法で行動していこうとか、このやり方が一番適していると思い込んで行動するのであるが、より客観的でより状況判断を見極められる人間の視点で今の自分を見つめ直すことは不可能である。

  だから試行錯誤しながら現状打破していくのである。

しかし、それはそれで、打破しながら自らの進化が肌で感じれるだけ幸せなのかもしれない。

  全ては自分の為だけに集中出来るからである。

しかし、もっといい方法やもっと有効な手法を知る方がいれば、尚更いいのであるが、そのようなアドバイスに触れる機会はほとんどない。

  だからこそ優先順位を自ら模索することが重要なのであろう。

先日、BSPでドキュメンタリーが放映されていた。

  エラー 失敗の法則「ハドソン川の奇跡」。

映画にもなった、ハドソン川に緊急着陸した飛行機事故を冒頭に登場させて始まったこのドキュメンタリー。これは乗員乗客全員が無事に緊急着陸した飛行機から助け出された、奇跡の飛行機事故として取り上げられた。

  しかしそれには布石があった。

それ以前に、コップピット内でのコミュニケ―ション不全から起きた事故の反省から生まれた奇跡だったのである。

  それは、こうだ。

ある飛行機が着陸態勢に入ったと同時に、車輪が正常に開かないという信号がコックピット内の乗務員に入ったのである。そこには機長、副機長、操作員の3名がいたが、機長は車輪が開いていないことの真相を突き止めようと必死だった。いずれ燃料が無くなっていく。その事を副操縦士や操作員は気付いていおり、機長に連絡したが、機長は車輪の異常への対応で気が動転していた。しかし当時のコックピット内はピラミット型組織の権化であり、だれもが機長に対して意見を言える風土ではなかったのである。

  要は機長は絶対君主であった。

だから、周囲がより客観的な視点で現在の状況を把握していても、だれも車輪のみに集中する機長へモノ申す勇気が無かったのである。

  結果的に燃料切れになり多くの犠牲者を出した。

そこから、このようなコックピット内の空気を改め、チームとして牽引する役割が機長であることを明言するようなマニュアルが制定されたのである。

  そのテーマが「優先順位」であった。

魚の目・鳥の目・虫の目。

  このような時ほど鳥の目や魚の目が重要となる。

そして、より多くの人間の命を優先するという順位から課題を解決していくという手法を、コックピット内の乗務員がチームワークの良いコミュニケーションを軸に方向性を出していくというスタンスで捉えるよう、各航空会社が取るようになっていった結果の、ハドソン川の奇跡だったという報道であった。

  個人事業主が自分の優先順位をどう見極めるのか。

個人で事業を立ち上げた時にだれもが出会う課題。

  それが今の自分の優先順位とは。

ではないだろうか。そう考えると、組織のメリット、そしてデメリットがあり、単独行動のメリット、デメリットも間違いなく存在するものだと教えられるのである。





食品商業5月号が発売されました。
20235
当方の執筆は以下の通りです。

1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
    一時限目 ~ ファイブマネジメント
    二時限目 ~ 52週MDマネジメント

今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。




PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。

  「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから



AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。

40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
  講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表



農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。

第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
   一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
   二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
   三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
   四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義



競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。

  「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
  「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
 


52週MDマネジメント(4月編)のダイジェスト版をアップ致しました。

  52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
  52週MDマネジメント(3月編)ダイジェストの視聴はこちら
  



イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。



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コメント

dadamaさん、コメントありがとうございます。
独立というのも、おおいにワクワクどきどきを楽しめますよ。お勧め致します😎。

投稿: てっちゃん | 2023年4月 8日 (土) 12時53分

そこが私がリーマンから抜け出せない理由でしょうか。とは言っても卒業まで残りわずか。引退後をどう過ごすのか?年金だけでは生活儘ならぬ現実、趣味と実益の新たな模索を始めなくてはですね。

投稿: dadama | 2023年4月 8日 (土) 11時51分

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