過去と未来の狭間
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
店舗という現場。
現場の強みとは?。
私がコンサルに入る現場であり企業の方達に一番初めに伝えること。
現場の強みとは?。
それをまずは現場の最前線で働く方達がしっかりと理解し、そして行動し、結果を共有することが重要であると私は思うのである。
私が現場の人間にまず初めに言う言葉。
「皆さんはお客様の買い物のその瞬間に居合わせている」
その買い物瞬間とは、まさにその時にリアルに居合わせているからこそ見えるのである。
現場とは常に「その瞬間」なのである。
その瞬間とは、リアルにその瞬間に居合わせているからこそ目にする現実であり、それがまさに最先端の情報なのである。
その最先端の情報を確認できることが最大の強み。
そのことをまず初めに伝えることにしている。
それは現場にいるとごく当たり前にしか思えない。
が、いま私も現場を離れて初めて知るのであるが、その瞬間を確認できないということが如何に小売業にとっての弱みであるかがわかるのである。
それが何故強みとなるのか。
店舗とは常にお客様が来店し、その瞬間に買い物をするから、後々のデータとして記録されるのである。だからこそ、そのデータが記録された売場の状態とお客様との関係をその瞬間に知っているのは、その場に居合わせた従業員だけだからである。
どんな売場の状態でその結果が記録されたのか。
それを知らなければ、後のデータの信憑性(しんぴょうせい)は見えてこない。
あの状態だったからこの結果が出た。
現場とはまさにこのような関係の連続なのである。そして過去からの結果の積み重ねが今目の前で繰り広げられている買い物の瞬間であり、それが後々にデータとして認識され、更にお客様のリピート買いが将来に渡って繰り広げられていくのである。
過去からの「この瞬間」。
「この瞬間」からの未来。
よって、過去があるから今この瞬間が生まれ、この瞬間があるから未来が生まれていくのである。
だからこそ現場でのこの瞬間という情報は最大の強みである。
しかし、それを最大の強みとしてこれからの未来に活かせるかどうかが、最大の課題でもあろう。
それを活かす企業と活かせない企業の差は大きい。
それを最大の強みとして、今後に活かそうとする姿勢のある企業は、常に今この瞬間から多くを学び、そしてそこから未来を切り開いていくという意識が高い人材が揃っているものである。
そこから今の売れ筋を把握する力。
そこから明日の売場を変更する力。
そこから今後の品揃えを止める力。
そこからの接客で顧客獲得する力。
そこから無駄な作業を改善する力。
等々、強い企業の現場は、その瞬間からの獲得技術が大きく異なるのである。
全ては現場でリアルにその瞬間を把握できるかどうかである。
是非とも、そのような現場での問題意識を構築してほしいものである。
食品商業5月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(5月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(5月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
昨夜というと、ナイトミーティングでしょうか。それはそれはお辛いお仕事お察しいたします😎。
そして「持論」、大切ですね。
持論とうい基準があるからこそ、その基準に対して本部提案や顧客データと比較し、「この瞬間」からの未来を描くことが出来るのでしょうね。
→現場に戻って暴れたい。
暴コンサルを超えてほしいものです🙄。
投稿: てっちゃん | 2023年4月29日 (土) 15時09分
昨夜も店長指導のオブザーバーに担ぎ出され店舗課題と対策に参加してましたが持論を持たない店長程現場の課題も理解してない、見えてないと感じました。加えて本部方針を理解していない。
本部方針を理解すれば現場(地域)との差異も見え修正するのが店長の役割。あー、現場に戻って暴れたい(笑)。
投稿: dadama | 2023年4月29日 (土) 14時32分
k,kさん、コメントありがとうございます。
売場でのその視点が素晴らしい。
→敵は精肉でありデリカ。
まさにその通りですね(笑)。
そして晴れた日の買い物かごの中身、寒い日の買い物かごの中身、更には雨の日、雪の日、真夏日の日の買い物かごの中身も把握しているのでしょう。
現場でいまこの瞬間を捉えているからこそ見えてくる事実ですね。
投稿: てっちゃん | 2023年4月28日 (金) 11時17分
店長ではないので店全体はどうこう言えません。部門として、個人としてお客さまのかごの中は覗いてますよ(笑) 急に寒くなると豚ゴマ肉に負けるし急に暑くなると生食魚が上がる。でも曇りで蒸し蒸しだと焼き肉が上がる。 敵は精肉でありデリカ。来店したお客さまから何品かごに入るか、毎日が勝負です。青果は上手く味方にすると良いですね✨
投稿: k,k | 2023年4月28日 (金) 09時25分
hataboさん、コメントありがとうございます。
昨晩も、そんな店長から日々のPDCAの回し方の報告がありました。
進化し続けるお店と停滞するお店。その差が明確に理解出来ました。本部提案をやらされ感でやるのか、それともリーダーが部下を巻き込んでやるのかでは、やはり継続の繰り返しが大きな進化に繋がることを学びました。
hataboさんのお店も現場のスタッフの日々の取り組みがいつの間にか大きな進化となり独自の競争力を身に付けていますね。
投稿: てっちゃん | 2023年4月28日 (金) 07時06分
現場だからこそわかること、地域密着だからこそわかること、小さい企業でも戦える大手と平等の現場。
大きくなればなるほど現場の声は届かなくなる、そこに勝機があると信じて現場の声に耳を傾け、トップダウンではなく下からの突き上げで店を良くしていきます。
あの会では大手でも現場の力を理解し、実践される店長さんがたくさんいますので競合でなくよかったです(笑)
木っ端見時にやられちゃいます(笑)
投稿: hatabo | 2023年4月28日 (金) 06時53分