微差の進化
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
現場では、毎日のルーティン業務をこなしながら売上達成を目指して店舗運営を重ねている。
そして結果という業績が積み上げられていく。
その結果が曲者である(笑)。
大きく伸長する時もあれば不振の時もある。
現場では、なんとか前年比を超えようと努力もしているのであるが、それでも結果が付いて来ない時もある。
この業界での業績とは前年比。
ほぼそう考えてよいであろう。だからこそ52週という発想で、前年の52週毎の取り組みに対しての今年の計画であり売場作りが、前年に対してお客様にどう支持されたのかという視点が重要となるのである。
しかしそれでもなかなか業績(売上)は伸びない。
売上とは、いろいろな要素が組み合わされて結果として数値に現れてくるものである。
売場の状態、商圏の人口の推移、競合店の動向、販促の有無。
等々の違いにより、結果は時として大きく変化してくることになる。
何もしないのに結果が大きく伸びる時もある。
逆に、いろいろと試行錯誤しながら、努力を積み重ねていっても結果が出ない時もある。
いや、その方が多いような気もするが(笑)。
だからこそ、そのような努力を続けていく中で、毎日の売上が100%を達成したり、101%に届いたりしたときは嬉しいものである。
そして結果として月間売上昨年比が100.2%を達成した。
たかだか、0.2%昨年よりも売上を超えることが出来たのであるが、それはそれは嬉しいものである。
100%台に乗るか90%台で留まるか。
この業界は、この二桁か三桁かの違いは天と地ほども差があるのである。
100%以下は99%だろうが95%だろうが同じレベル。
そう捉えられがちである。そして本人たちも同様の感情となってしまうものでもある。
この100%か99%かという違いを求めるこだわりが大切なのだ。
と私は思うのである。このわずか1%の微差な業績の差を求めて、いろいろな要素をどう組み合わせながらこの微差を達成させていくかというこだわりが、日々のモチベーションとなり知恵を生み、実践力となっていくのである。そして一番感動するのは、そのような努力の果てにその1%を達成した暁ではないだろうか。
時として10%もの昨年対比を生むときもある。
しかしそれは、競合店が閉店するという環境の大きな変化の時であり、そんな数値になっても特段の感動は意外に少ない。
逆に数値与件の変化の無い時の1%の改善は感動である。
そして、それは1%の微差に対しての、業績達成へのこだわりが全てではないだろうか。
99%だからヨシとしよう。
そう思ったら、逆に退化していくのがこの業界であり、現代の特徴でもある。常に1%にこだわり、100%という三桁にこだわるからこそ、進化し続けられるのであろう。
食品商業5月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(4月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(3月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
そこはZ世代だろうがバルブ世代だろうが無関係なこの業界の仕事のやりがいではないでしょうか。
細部に拘り、微差に拘り、そして結果に拘るからこそ、その小さな差異のコントリールの仕方を身に付けていけるのだと思いますよ。
投稿: てっちゃん | 2023年4月21日 (金) 17時09分
売上・利益に一喜一憂出来るのが商売の醍醐味であり、そこに働き甲斐を見出せない、興味がない輩は「現場を去れ!!」ですよ。
あっ、Z世代には禁句でしたねー。
失礼致しました(笑)。
投稿: dadama | 2023年4月21日 (金) 17時02分
hataboさん、コメントありがとうございます。
→コロナ特需で売上上昇時にモチベーション低迷。
私も同感でした(笑)。更に今は何もするな、とにかく3密を避けろ、との指示でモチベーションダダ下がり。外部与件無しの条件で自分の本当の実力が見えてくる時でしたので、残念でした。黙っていても全店売上が上がると、何もしない奴ほど評価されるという現実(笑)。
しかしあれから3年。この3年間でそれこそ思い切って課題を解決しようとした企業や店舗、そして個人が一気の先頭になる時が来たのかと思います。
投稿: てっちゃん | 2023年4月21日 (金) 08時39分
コロナ特需で全国のスーパーが売上が一気に上がったときはモチベーションはだだ下がりしました(笑)
コロナがなくても前年超えてたのにって(笑)
でもそのときも油断することなくやり続けた結果で今があると思っています。
前年は去年の自分、去年の俺頑張り過ぎだろうってときありますが、負けたときの点数、単価など見ていくと意外とヒントがあり、面白いですね。
仮説を立てるのが大好きな私にはたまりません(笑)
20年前は前年割れしてても平気な顔してたのに(笑)
投稿: hatabo | 2023年4月21日 (金) 08時27分
k,kさん、コメントありがとうございます。
そしてその綱渡りがまたワクワク感を募らせてくれますからねぇ~。
しかしそれも微差にこだわるという姿勢があるかないかで、大きく落とす人もいれば、ねばちっこく三桁にとどまる人もいる。その粘りの中に相当の引き出しを用意しているものでもあり、そこの全社共有があれば企業力は相当高まるのではと思うのです。
投稿: てっちゃん | 2023年4月21日 (金) 07時07分
終業真際にギリギリ予算に乗るかなと帰ると翌日300円足らなかった💦 何か1品買って帰れば達成できたのに~っと悔しい思い、よくあります、逆もありますね🎵 予算が昨年比と同等もしくは微増だから微差に一喜一憂しております。店全体との乖離がある、数日未達成が続くと身の危険を察知して破格の夕市をする。それが毎日だと修正不可能な粗利が見えてくる。でも休みの日の値引きもれは止まらない、止められない(笑) なかなか綱渡りな毎日です(^_^;)
投稿: k,k | 2023年4月21日 (金) 05時53分