青果の不振
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
青果の全国的な不振。
今年から顕著になってきた。
2月月間のSMの部門別売上では、青果部門の既存昨年比で95%前後ではなかっただろうか。
極端な不振である。
要因は?。
「相場がぁ~⤵」
というのが従来からの青果部門の不振要因を、青果担当者や青果バイヤーからの嘆きと共に聞こえてくる言い訳であった(笑)。おそらく直近の3月の業績でも同様の流れかと思われる。
青果部門の特性。
青果部門は「野菜」と「果実」に分かれる。そして主力の「野菜」はいろいろなメニューに使用されるため、生鮮の中でもとりわけ買上点数の高い部門である。
要は食材の基本素材である。
だから、野菜を軸に「サラダ」「炒め」「鍋」「薬味」「ボイル」等として多用に食される素材である。よって、お客様からの価格感度も非常に高く、よって価格競争により顧客の吸引競争の激しいカテゴリーでもある。
しかし昨今の原料の値上げ。
その値上げは商品素材だけではなく、電気料金、ガス料金、油、調味料等々、野菜を調理する時に費やされるコストが全般的に高騰しているのが現実である。
従来は備蓄の為の買い溜め商品。
それが、このような環境になることによって、決して備蓄カテゴリーとはならなくなってきたのも、野菜不振の一要因であると思われる。
更に、他の素材は原価高騰による売価アップからの、単価アップにより、そこそこ売上金額に連動しているが、野菜の単価は横ばい。
実質の単価下落が不振要因。
そう捉えることも出来ようか。
とは言っても青果の業績が良い企業もある。
何が違うのか?。
一つは「果実」の取り組み。
二つは「野菜」の取り組み。
以前にも記したが、野菜の相場安の時は、徹底して高単価の「果実」で攻めることで、売上金額へ連動するのである。今ならまだまだ「いちご」は攻めれば数値効果は高い商品である。
そしてりんご。
旬ではないが、相場が下がってきたりんごを如何に拡販するか。これも徹底度合いの違いからくる売上増の違いが生まれるのである。
それでは「野菜」の取り組みはどうか。
これも、徹底度合いが大きな差がうまれてくるのである。それでは何を徹底するのか。
先手必勝の商品訴求である。
野菜に関しては、相場と旬が全て。だからこそ、その二つの軸からの「安さ感」の打ち出しが重要なのである。
「安さ感」とは。
絶対的な安さではなく、「安さ感」である。そして、その「安さ感」をどのタイミングで打ち出すのか。
ここが全てかも知れない。
それを、52週毎に繰り返して提案し、徐々にその有効性が理解されていくのである。
そんな取り組みを実践している企業の青果は絶好調である。
食品商業4月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「ヤオコー宇都宮初出店」
ヤオコーとヨークベニマルの戦い
2.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
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部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
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「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(4月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(3月編)ダイジェストの視聴はこちら
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
昨年の状況から今どうするのか、という解決策が明確にあるかどうか。まずはそこからのスタートでしょうか。いずれにしても課題の多い今後ね店舗視察となりますね。
投稿: てっちゃん | 2023年4月 5日 (水) 09時34分
昨年の玉葱、馬鈴薯の不作&暴騰で片付けてしまえばそれまでですが、そこを諦めるのかチャレンジするのか?今日のMRと懇親会?でヒントが見出せると良いのですが(笑)。乗り過ごし無きよう気をつけてお越し下さい(笑)。
投稿: dadama | 2023年4月 5日 (水) 07時30分