グロサリーに踏み込む
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
一昨日は、企業や店舗の方針を記した。
ストアコンセプトと52週MDの連動。
そこから、52週が毎週継続され、そこからPDCAが回り始めていくのである、というテーマであった。
今日は私自身の方針発表である(笑)。
昨年一年間は、どちらかというと自分自身でも得意とする「青果」「鮮魚」「精肉」「惣菜」といった、食品スーパーの強みを活かす生鮮部門をメインにセミナーやコンサルの指導項目として取り組んできた。
しかし食品小売業はグロサリーの売上ウェイトも高い。
そして、生鮮部門よりも高い人時生産性によって、ある意味店舗の稼ぎ頭としても役割も果たしているのがグロサリー部門であろうか。
グロサリー部門と言っても更に分割される。
日付管理が短く、要冷蔵を扱う日配部門。
日付管理が長く、非冷蔵を扱うドライグロサリー部門。
大きくは上記のような分類になろうか。
日配部門は、和日配と洋日配に分類。
ドライグロサリーは食品と菓子と酒。
そこに、雑貨等の入り込んで、生鮮と区別する意味でのグロサリーという大枠となって食品スーパーには配置されている。
生鮮以外でのグロサリー全般をどう強化していくか。
それを、今年は本格的に入り込んでみようと思っている。
当然取組み当初の企業には生鮮からスタートする。
しかし、従来から取り組んでいる企業に対しては、生鮮部門をある程度定着してきたと判断し、今年度はグロサリー部門をどう立て直していくか。
ここは意外に難しいカテゴリーとなろう。
生鮮部門や惣菜部門と異なり、インストアによる独自性を発揮する領域が少ないからである。よって、大手の仕入れ力の高い企業が有利となるカテゴリーだ。
仕入れ力による単価高。
更に、売上高に応じた品揃えや集客力に応じた展開力に格差が生まれ、圧倒的な価格と品揃えで差別化されているのがグロサリー部門だからである。
その格差をどこでどう埋めるのか。
そして、生鮮と相まってグロサリーでどう顧客を吸引していくのかは、全国の中小スーパーの大きな課題でもある。
生鮮惣菜の強みを引き出しグロサリーの弱みを克服。
そのような構図で、中小スーパーが独自の存在感を基礎商圏で確立していくことを、大きなテーマとしていきたいと考えている。とは言うものの、先ほども述べたように、NB商品の売上ウェイトの高いグロサリー部門である。どのように切り込んでいく事が有効であるのか。
商品自体での差別化の難しいグロサリー。
だからこそ、現場の販売力という視点で売場を見直すことが必要なのであろう。
今年の取り組み。
成功させていきたいと思う。
食品商業4月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
1.「ヤオコー宇都宮初出店」
ヤオコーとヨークベニマルの戦い
2.「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
部門別顧客の五感のダイジェストをYouTubeにアップ致しました。
「部門別顧客の五感」概略編の視聴はこちらから
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長研修会(2023年2月7日~8日)にて講演を行いました。
40名近い参加者により、6つのグループワークにて活発な意見交換が交わされる
講演テーマ「競合対策の視点」
各社の現役店長が数名ずつ参加し、大阪堺地区の店舗を視察後、自分が店長だったらという仮定の基に「自分だったらこう対策を打つ」を、グループ討議を経て発表
農協流通研究所主催「全国店長サミット」(2023年1月26日~27日)にて基調講演を行いました。
第13回を迎える全国店長サミット。コロナ禍で順延していたが今回3年ぶりのリアル開催
一時限目 ~ ファイブマネジメントの概略
二時限目 ~ 52週MDマネジメントの継続
三時限目 ~ 果実での52週MDの継続効果
四時限目 ~ お客様の五感による競合対策
参加された店長が、42勝3敗の具体的実践手法を現場で即実践できる内容をメインに講義
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(4月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(4月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(3月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
生鮮食品スーパーとは言えども、日配と食品、菓子、酒、雑貨トータルでのグロサリー部門の構成比はどの企業も50%前後はあるかと思います。しっかりと売上、荒利、そして店舗計での生産性拡大へ向けて取り組む必要はありますね。その総合バランスが店舗運営であり、そこから営業利益がもたらされるわけですから、利益という視点で物差しでも測定する必要はあるでしょうか。
投稿: てっちゃん | 2023年3月24日 (金) 16時32分
グロッサリー、ディリーの店舗構成比を見れば売上の過半数を稼ぎ出しますし生産性も高い。
利益影響度も高く、企業施策もグロッサリーで攻めるのか守るのかで分かれるでしょうか。
私は攻めの企業に属していましたから店長はグロッサリーとディリー商品を覚える事が売上と利益に直結していましたね。特に値上のチキンレースの昨今、商品の荒利ミックスによる利益確保が求められる時代、生鮮より入荷や相場の天候的リスクが低いグロッサリーは計画のブレも少ないので攻めの武器として最大活用したいですね。
投稿: dadama | 2023年3月24日 (金) 15時17分