節分商戦2023
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
今年初のイベントである節分商戦が終わった。
皆様、お疲れ様でした。
コロナ禍における4年目の節分商戦。
そのほとんどは恵方巻に費やされるであろう。
徐々にコロナ禍という緊急事態宣言下の暮らしから解放されつつあるが、とは言っても大手を振って旅行、外出、外食、外泊という週末の暮らしには程遠い昨今である。
当然節分は自宅で恵方巻。
そんな空気は一向に変わっていないのが今の環境であろうか。
更に付け加えれば原価高騰。
原価高というよりも高騰という表現が最適な昨今の食品市場を取り巻く状況であろうか。
それは特に惣菜に現れている。
単に素材の高騰だけではなく、その素材を調理する電気代、資材にまで及ぶのである。
当然に売価に反映されていく。
当然のことであるが、だからといって即売価に反映できるかといえばNOだと思う。
だからこそ売価比較しにくい商品開発が望まれるのである。
そんな環境の今年の恵方巻商戦、如何でしたでしょうか?。
“なんとか昨比越え出来たぁ~”
“今年も夕方欠品の嵐だった~”
“午前中から間に合わなかった”
というような声が聞こえてくるほどに、私が視察した店舗のお客様の来店は凄かった。
アウトパック中心のお店。
アウトとイン混在のお店。
イン製造にこだわるお店。
等々、いろいろな製造スタイルで今回の恵方巻に取り組む企業、お店がある。
しかし売れているのはインストア中止のお店。
売れているというよりも、どちらかというと製造が追いつかないという表現の方が当たっているかもしれない。
製造が追いつかない理由。
それはおそらく、その商品的な魅力にあるのだと思った。やっぱり商品の鮮度感や美味しさ感がアウトパック品と比較すると雲泥の差である。そして来店されたお客様はその事を知ってのリアルな来店であり、リアルに陳列された商品を見ると、そのシズル感から美味しさ感を覚え、更に高額の商品へ手が伸びてしまうのが実態ではないだろうか。
実は私もそく口だった(笑)。
やはりインストアで製造された商品をリアルに見ると、食べたくなる。
“節分の時ぐらい美味しい巻きずしを食べたい”
そして、女房の持つ買い物かごにためらわずに入れてしまうほどの衝動を覚えたのである。
確かに、製造力を考慮すると、店舗でのインストアだけでは間に合わないのも当然であろうか。しかし店舗比較による商品単品の魅力、売場全体の魅力という点ではインストア店舗には敵わない。
しかし製造しきれないというリスクとの戦い。
それをどう折り合いをつけて毎年の恵方巻商戦へと繋げていくか。多くの課題を残した今年の恵方巻商戦ではなかっただろうか。
ちなみに業績はどこも過去最高を記録。
おそらく、そんな今年の恵方巻商戦だったのであろう。金曜日という絶好の曜日周りも幸いしたと思われる。そして高質化や肉系へのチャレンジにより相当な単価アップに繋がった今年の2月3日。
ご馳走の概念が変わっていく予感のある節分商戦であった。
食品商業2月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
お楽しみください。
PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
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52週MDマネジメント(2月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(2月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(1月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
k,kさん、コメント遅くなり申し訳ありませんでした。今気づきました(笑)。
インストアで手巻きの店舗は毎年、お客様からの煽られオーラに振り回されながらの製造と品出しになるでしょうか(笑)。それでもインストアのメリットを知るお客様は毎年来店される。是非続けてほしいものです。
投稿: てっちゃん | 2023年2月10日 (金) 06時04分
dadamaさん、コメント遅くなり申し訳ありませんでした。
単価アップでトントンという企業も多かったようですね。昨年は欠品が相次いだせいか、今年は強気の製造数の企業も多かったようです。毎年が変化への対応となりますね。
投稿: てっちゃん | 2023年2月10日 (金) 06時02分
当店は間に合ってなかったですね。各部門から応援はいきましたが全く間に合わず(~_~;) ガラス越しから出て来るのを待ってお客様同士であなたが一番、この方が二番、私は三番と順番をつけていたそうです。早くもってこいオーラを一日中浴びての製造は大変だったと思います。っとは言っても他部門の応援が戦力になるのか? シャリ計りばかりいて巻き手がいない、下手だからやりたくない。 各部門の二番手ばかりが集まるのは解ってるはずなので前もってトレーニングやらをやってないと無理ですよね~ これはデリカ、鮮魚出身の店長が仕切ってくれないと話がまとまりません。頑張っての一言だけでなく少ない人数で成功させる計画が店長主導であるべきと感じました。鮮魚からはレジ応援をまめに放送されるのでパートさんはほぼ行きっぱなし(-_-;) 店長は品出し位は出来るだろうと見かねて応援に入りましたが早くしろっとのクレーム処理?なだめ業がメインでした(笑)ちなみに鮮魚の太巻きセットは不発。いわし丸干し類は絶好調できれいになくなってしまいました、チャンスロスです。なので初午提案に切り替えて鮭頭、新巻きサケ、しもつかれコトPOPを描いて誤魔化しました。毎年与件が微妙に変わるから面白いですね
投稿: k,k | 2023年2月 6日 (月) 07時14分
販売数量はトントンでも単価アップで売上を乗せた企業は多いでしょうか。回転寿司業界逆風の影響も多少あったかもですね。肉ネタやインスタ映えする商品も増えたような。複数企業を食べ比べましたがネタよりも酢飯の旨さが大切だなと感じました。但し比較せねばわからないでしょうが(笑)。
投稿: dadama | 2023年2月 6日 (月) 07時00分