味覚
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
美味しいとか不味いとか。
我々は美味しいと評価される商品を販売している。
とはいうものの、美味しいとか不味いとかの評価に明確な基準は存在しない。
あくまでも個人の舌での評価である。
よって、ある人から言わせれば、
あの商品は美味しい、と評価されたり
あの商品は不味い、 と評価されたり
個人によってもまちまちだし、環境が変われば同じ評価となるかどうかも不確定である。
先日、あるお店で「はまさき」を購入した。
同日、別のお店で「かんぺい」を購入した。
「はまさき」という柑橘と「かんぺい」という柑橘。全く異なる食感であった。
「はまさき」は、甘味のある柑橘
「かんぺい」は、食感のよい柑橘
それを、美味しいか不味いかで評価すると、私的には「はまさき」が美味しいと評価し、女房は「かんぺい」を美味しいと評価した。
舌の違いで全く異なる評価となる。
要は、自分の舌は、どちらを好むかという違いであり、それが美味しいか不味いかを判断するのである。しかしこの場合は全く異なる柑橘の美味しさを問うものであり、そこに好みの違いが生じるのは致し方ないのかもしれない。
これが同じ柑橘で評価の違いが生じるであろうか。
それは、少ないであろう。
よって同じ商品なら絶対に美味しい方を販売したい。
それは、お客様にとって決定的な評価となるからである。とは言っても、だからと言って同じサイズで価格が倍も違う商品では勝負出来ない。だからこそ、バイイングは難しいのであり、その違いを見極めて売価設定をしなければならない現場の舌力?も重要であろう。
自店の強み・弱み。
特に、生鮮部門は個々の違いが生じる部門である。だからこそ、現場の舌力は重要であり、舌力によって見出された商品は最後に強みを発揮するのである。
それは現場の想い入れが後押しするからである。
だからこそ、特に我々のような生鮮食品小売業は、自らの舌力を養い、そして活用し、商売に活かさなければならない。
それもマイマネジメント(自分マネジメント)であろう。
売り手が自分で売る商品を知るということは、基本中の基本である。そしてそれが自分の舌を通してお客様のどう評価されているか、競合店との比較の中でどう位置づけられているか。そこまで予測しなければ、仕入れ担当のバイヤーへ重要な情報は提供できないであろう。
それも重要な店舗の役割となる。
舌力。
是非、鍛えてほしいものである。
食品商業3月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
「店舗視察の実践法」
首都圏店舗で学ぶべき項目とは。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(3月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(3月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(2月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
お酒を飲みたくない症候群となってしまったdadamaさん。その症候群のままでいられたら、せめて数万円のノートパソコンを購入でき、zoomミーティングで固まることもないのではないでしょか(笑)。
おかげで当方は、日本酒というアルコールに少し興味を持てるようになり、その傾向か、食事に関しても味覚が敏感になってきたようです。
投稿: てっちゃん | 2023年2月25日 (土) 10時27分
はい、酒が不味くて断酒中です(笑)。
食味も味蕾から味覚神経と変化して脳に伝えられますから脳が病んでると全く別の味覚に変化しますから不思議ですね。味覚は其々の嗜好が有りますし家庭や母の味覚のような馴染みの味もありますから自分の味覚と他人の味覚の好みが異なるのは当たり前。但し鮮度を伴う味覚はほぼ万人が共通してるのではと感じます。魚類は達人ばかり見えるので何も言わずもがなですが、青果物の鮮度から受ける食味。採りたてレタスやきゅうりの歯ごたえとみずみずしさ、にんじんやキャベツの甘さ、会長の好物リンゴのシャキシャキ感・・・
これらは誰でも受け入れる美味さであり販売側も心せねばではないでしょうか。それが生鮮物なのですから。冷蔵庫に5日も寝かして知らん顔の担当者や管理職はそれだけでアウトですねー。投入と言う魔物もお察しは致しますが時には廃棄する勇気と覚悟も必要かと(笑)。
投稿: dadama | 2023年2月25日 (土) 09時56分
k,kさん、コメントありがとうございます。
一人一人それぞれの分野で味覚にたいする私見を持つ方も多いですね。天然ものは自然環境に大きく左右されますからどうしても、産地の環境であったり季節であったりで味が大きく影響してきますね。そしてそれを自分の舌で見極められるのも舌力でしょうか。下戸の私は3%程度のアルコールが入るだけで、舌が敏感になり、いろいろな食材を味わう感度がたかまるようです。それも食事の醍醐味かもしれませんね。
投稿: てっちゃん | 2023年2月25日 (土) 06時58分
一番理想はdadamaさんのように日本酒のりテイスティングが出来るような舌になること笑 でも長年の厳しい修行の賜物なので私には無理ですね~ 魚でいうと養殖のお刺身が最高という方には共感できません。やはり旬の天然には勝てません。風味、旨味が違うからです。しかしながら煮魚にすると養殖が美味しい。酒や生姜、醤油、味噌で生臭みを抑えて味付けすると脂がのった養殖の魚に軍配があがります。あくまで私個人の感覚です。地域柄甘じょっぱい味が好きなのもあります。これは、お客様にも話しています。舌を鍛える。大事ですね~
投稿: k,k | 2023年2月25日 (土) 06時43分