最終到達点を知る
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
目標を持つ。
何事においても重要なことである。
人生の目標、仕事での目標、家庭内での目標、趣味における目標等、人間は目標があるからこそ現時点からの成長であり行動が伴われていくのである。
そして目標には必ず目的がある。
高い目標を掲げるからには、その目標に到達した段階で解決されるべき目的が存在するからである。
要は目的を達成する為に高い目標を掲げるのである。
目標とは、〇〇が出来るようになる、とか、〇〇の数値を達成する、とか、〇〇を実現する、とか。
目的とは、目標達成の結果、〇〇が出来るようにする、とか、〇〇の数値を達成させる、とか、〇〇を実現させる、とか。
目的を達成させる為に目標を掲げる。
目標と目的とはそのような関係なのであろう。
目標と目的とは常に連続して現れる関係性なのである。
ある目的を達成する為に、実践する目標を決める。その目標を掲げて実践できるようになった暁に、ある目的が達成された。その目的が達成された段階で、次の目的を目指して、新たな目標が掲げられる。
その連続性が目標と目的なのである。
目標には必ず、目標に到達した段階における目的(何のために、目標に到達するのか)が必ず存在するし、その目的が明確に存在し、個人としてまたは組織としてその目的が認識されているから、その階段の上り方としての目標に到達しようと努力できるのである。
あるセミナーで「人材のマルチ化」が議題となった。
人材不足が課題となる小売業界であるが、店舗毎に、部門別人時生産性にギャップが生じ、当初は適切な人員配置がされていたが、退職や売上の増減によって、徐々に適正な人時生産性が崩れていくもの。
極端に少ない人時の部門。
極端に少ない人時の時間。
部門別に、時間帯別に、必要人時に対して、店舗としてどう対応するのか。
これはまさに店長の采配一つであろう。
その為に、部門別に一日の時間帯別の作業割当表の作成によって、自部門の時間帯別に充足している時間、不足している時間が明確になり、それを出社した店長が全部門把握して、部門間の人員の再配置を指示するのである。
時間帯別人員の過不足把握の為の作業割当表。
しかし、作業割当表の作成は、本当に部門間の人員再配置の為に作成するのであろうか。
作業割当表の作成の本来の目的とは?。
再度、この問題を深掘りする必要がある。確かに、作業割当表は部門長であり店長が、その部門の一日の人員と品出し、製造の時間帯別に必要な時間に必要な人員が配置(シフト)されているかを見える化して、確認する為に作成されるのであるが、そこから先の到達点を部門長も店長も目的を持って取り組むことが重要なのである。
作業割当表の最終到達点。
それは、自部門のだれもが、どの役割をもこなせるようになる為の見える化なのである。
その到達点に達した段階で全ての課題が解決するのである。
全ての課題とは、
人時生産性が高まる。
部門売上が上昇する。
時間帯別売場の安定。
良好なチームワーク。
小売業が課題とする、上記の項目が、部門内の人材のマルチ化によって全て解決するのである。
その目的があるからこそ作業割当表で見える化するという目標に向かうのである。
最終到達点とは、本来の課題を解決させるという目的であり、その階段の途中途中に目標が設定され、掲げられた目標に到達した段階で次の目標が掲げられる。
それは最終的には全ての課題が解決されるという最終到達点としての目的の為に。
最終到達点、それは皆さん自身がその目標の奥に何を目的とするかによって異なっていくであろう。
食品商業3月号が発売されました。
当方の執筆は以下の通りです。
「店舗視察の実践法」
首都圏店舗で学ぶべき項目とは。
「てっちゃん流 勝てる!店長塾」
一時限目 ~ ファイブマネジメント
二時限目 ~ 52週MDマネジメント
今回は上記の項目を執筆致しております。お楽しみください。
PS
AJS(オール日本スーパーマーケット協会)主催の店長塾(2022年9月14日~16日)での講演を行いました。
将来企業の経営幹部を育成する目的で開催される年五回の店長塾。
地域の競合店に勝ち抜く店舗運営の手法を講義致しました。
競合対策セミナーのダイジェスト版をご視聴頂けます。
「競合対策セミナー④」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー③」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー②」ダイジェスト版の視聴はこちら
「競合対策セミナー①」ダイジェスト版の視聴はこちら
52週MDマネジメント(2月編)のダイジェスト版をアップ致しました。
52週MDマネジメント(2月編)ダイジェストの視聴はこちら
52週MDマネジメント(1月編)ダイジェストの視聴はこちら
イプロス「都市まちづくり」にも、てっちゃん塾が載りましたのでご覧ください。
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コメント
k,kさん、コメントありがとうございます。
リーダーの存在価値は、率いる組織の進化であり成長を誘導できるかどうかであると思います。よって、店舗の店長だけではなく、k,kさんはじめ部門長もその目的に向かって自部門をどう進化させ成長させていけるかを進めることで、店長もそのような環境を整備していけるかどうかも重要ではないでしょうか。
そしてその一つが店長と部下の信頼関係作りであるとも思っております。
投稿: てっちゃん | 2023年2月23日 (木) 11時53分
売上が予算通り毎月クリア、粗利もギリギリクリア。少ない人数で無駄ない動き方をして地域のお客様にほどほどに満足していてだけれる店になれば最新の綺麗な装飾の店でなくても良いんでしょうね。専門家と実際のお客様の意見が同じとは思えません。目標目的が顧客満足の為の手段。ただ一生懸命に長時間やる店長より実験を何度もやって段取りを変えていく店長のほうが優秀と思いますが。どう思われますか?
投稿: K,k | 2023年2月23日 (木) 10時54分
dadamaさん、コメントありがとうございます。
それはそれは、アルコール消毒のし過ぎでは、と冗談を言っている場合ではありませんね。
是非、ご自愛して頂き、次回は全快でお会い致しましょう。胃腸炎の完治を祈念致しております。
投稿: てっちゃん | 2023年2月23日 (木) 08時41分
数日間失礼致しました。月曜日の夜から急性胃腸炎を患い激しい下痢となりお陰様で一気に2キロ痩せました(笑)。今日は多少良いもののまだ下痢は続いております。暫く拝読だけとなるかも知れませんが宜しくお願い致します。
投稿: dadama | 2023年2月23日 (木) 08時35分