実験店の役割
皆さん、こんにちは。
小売業界でコンサルをしている「てっちゃん」です。
チェーンストア。
数店舗を持つ企業。
数店舗から数百店舗という企業まで存在する。
中小スーパーでも数店舗は持っている。
そして、その数店舗でも店舗規模の大小から、売上の大小まで個店毎に格差があるのが通常である。
当然、売上高を問わず品揃えはほぼ一定。
そうなると、同じ品揃えでも、苦労しながら品揃えをせざるを得ない店舗もあれば、余裕で多少のロス覚悟で大陳出来る店舗もある。
私もどちらもお店にも属したことがある。
売れるお店の人材は売上も高く利益も出せる。
だから能力が高いのか?。
そう問われれば、NOと答えるであろう。それは能力の問題ではなく店舗の立地と競合と企業力のお陰である。
問題は自らがその場で何を学び何を実践するか。
だから、売上の高いお店に所属していたときは、どんどんチャレンジをして、高質商品の商品知識を学び、売り方を学び、挑戦できた。
逆に、売上の低いお店いに所属していたときは、売れる商品化、売れる陳列技術、売れる手書きPOPの設置にて、売り切ること学んだ。
どちらのお店にいても学びは多い。
そして、その両方が店舗運営の能力なのである。
売れるお店だけに居れば細部に拘る気持ちが失せる。
売れないお店だけに居れば挑戦する気持ちが失せる。
人事政策として、両方のお店を経験することによって、攻めと守りを学ぶことが出来るのである。
本人は如何に今いる場で何を学ぶかを知ることが重要であろう。
そんな環境の中で、企業としての実験店としての位置づけになりやすいのが、売れるお店である。
多少失敗しても多きな損失は少ない。
だから、今後の企業の在り方を模索する上で、先手を打って導入する新たな企画を受け入れる土壌となるのである。
それをその場の店長や担当者が理解することが重要となろう。
実験店の選定にも、いろいろな要素があると思われる。
上記のような売上上位店舗。
積極的な担当者のいる店舗。
マネジメント力のある店舗。
いろいろな要素で決定されることが多いが、売上上位店舗というよりも、やはり意識の高い担当者やリーダーのいるお店の方が、その実験の本質を理解して、自店の実験から、他店へ有効な成功事例の発信が可能となるのである。
自店での成功失敗からの取捨選択。
この部分で、考え方とその具体策の両面での質の高い事例を創造してくれるのが、マネジメント力のあるお店なのである。
そしてその取り組みを業績悪化の理由としない。
その実験をすることによって、業績悪化を事前にどう予測して、どうカバーするのか、それも含めた成功事例として全店共有できるからである。
それが全店に波及されることで8割のお店が成功可能となる。
そして、その実験店舗も自らの取り組んだ事例のマニュアル作りを体験でき、そこからの個人の進化も生まれていくのである。
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コメント
dadamaさん、コメントありがとうございます。
大型店と小型店。
それぞれに何を学ぶか、そしてどこに楽しさを見出すか、そこをしっかり認識しながら、今いる現場で大いに学び、大いに楽しめれば、自ら勝手に進化し勝手に存在価値を発揮できる「場」を得られるのではないかと思いますね。
投稿: てっちゃん | 2023年1月18日 (水) 08時56分
私も訳あり(笑)で小型店の店長で役職を終えましたが1番充実してましたね。自分が手を出して結果を楽しめる。更には一期一会で出会ったメンバーが必ず大きなステップを担って旅立っていく。
大型店となると副店長、更には各課に課長も配属されますから店長が首を突っ込める機会が少ない(笑)。実際最後の店舗の売上利益改善が最も良かったし、前幕でお話しした事がその過程でした。小型店は副店長、課長も新任が多いので極悪イズムを疑い無く吸収していくのも嬉しかったし社員達が盛り上がるとパートさんも自ずとスィッチが入りましたね。課題は継承する事でしょうか。「あの時は楽しかったね」ではダメですね。
但しとあるパートさんが「店長が変わってつまらない商売に戻ってたけど会社が変わってまた好き勝手に出来るようになって楽しいわ」と言ってましたが(笑)。
投稿: dadama | 2023年1月18日 (水) 08時01分